LACCO TOWERだからできる群馬だからできる『I ROCKS』が他のフェスと違うわけを塩崎啓示に直撃インタビュー
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塩崎啓示(LACCO TOWER)
毎回何かしら挑戦しているから、今回も怖さはある
――そういう意味で5年間の集大成であり、LACCO TOWERの集大成でもあると?
そうっすね。『I ROCKS』の立ち上げもそうだけど、楽しい悲しいよりも、悔しいという感情が先に来ちゃって。『I ROCKS』の立ち上げについては、結成して10年を迎え、それなりに群馬を中心に活動してきたけど、なかなか思うように活動出来なかったり、初回の『GUNMA ROCK FESTIVAL』に呼ばれなかったり、そんな悔しさから始まってますからね。その翌年にアイロックスという会社を設立して、自分たち主催でフェスをやろうと動き出したんです。ちょうどその年にback numberが初の武道館公演をやったり、前橋育英が高校野球で初出場・初優勝したり、なんだこの年は!って、群馬から刺激されまくったんですよ。
――周りから触発された部分も大きいと。
でも僕らは群馬に何もできないじゃんって。それで『I ROCKS』1回目はback numberに出てもらって、兄弟編としてやって。群馬バンドだけで故郷編を音楽センターでやり、東京で知り合った仲間と盟友編もやって。で、――――編を取っ払って、みんなで肩を並べてやろうと。僕らも他のフェスを観て、誰がどんな趣旨でやっているのか、見えないものが多くて。ここはウチが主催なのは今後も揺るがないと思うし。『I ROCKS』はLACCO TOWERがやってる会社で、いまだにメンバーを含めて8人しかいない会社ですからね(笑)。竹槍を持って、前に進んでる感じだから。僕らも1年、このために動いているので、みんなも1年頑張って、またここに戻ってほしいという気持ちをこめて、「おかえりなさい」が合い言葉になってるんですよ。物販のスタッフも「いってらっしゃい!」と言ってお客さんを送り出したりして、それはほかではあまりない光景かなと。
――そうですね。
家のようなフェスにしたいと前から思ってましたからね。知らないうちに、ケイスケが「おかえりなさい」という言葉を口にするようになって、それが定着しましたからね。ただ、今回の『I ROCKS 2018』の開催発表がいつもと比べて、結構遅れたんですよ。去年もメンバーとすごくぶつかって、もうできないんじゃないかなと思ったこともあったから。
――何を揉めたんですか?
複数の会場を使って、サーキットにするのか。土日使って2週間連続でやるのか。一週間連続でやるとか……出たいと言ってくれるバンドが出れないのも嫌だし。それで辿り着いたのは、三日間連続の開催、子供も大人も来れるように券種を増やして、改めてみんなが来やすいアプローチをとろうと。
塩崎啓示(LACCO TOWER)
全部箇条書きしたんですよ
――メンバー内でぶつかったことで、新たに見えてきたものはありました?
まだやれてないことがたくさんあったなと。協賛してくれることになった会社に僕たちを凄く応援してくれる人がいたり、同級生もいたりするんです。一緒に何かするってことで新しいことをやることについて、いままでは頑だったけど、向こうも趣旨を理解してくれて。それがハマれば本当のタイアップになるのかなと。そもそも、『I ROCKS』とはどんなフェスで、どんな人に向けて、どんなことをやっていきたいのか、改めて全員が同じ方向に向けました。
――『I ROCKS』としての柱がしっかりしてきたから、外からの力も借りれるようになったんですかね。
そうですね。8人しかいないのに無理だよ、誰が何を担当するの?って、ごちゃごちゃになっていた部分もあったから。LACCO TOWERがやるべきこと、「I ROCKS」がやるべきことを、全部箇条書きしたんですよ。そしたらみんながそれを待ってた!みたいな。すげえしっくり来たみたいで、いままではどこか自分たちの主旨や理念がフワッとしてたんですよね。それを文章にして、みんなに読んでもらったら、じゃあ僕はこういう風に動くからって。
――具体的に何を書いたんですか?
LACCO TOWERのことから始まったんですけどね。どのバンドも走り抜けた後が大事だったりするじゃないですか。Zepp DiverCityが終わった後に達成感もあったけど……で、どうする?みたいな感じになって。これからのLACCO TOWERと「I ROCKS」のことを書いたんですよ。で、スタッフの一人がZepp DiverCityでいいライブができたら、新しい地図が見つかるらしいよ!って。最初は何いってるの?と思ったんですけど。僕が今みんなにこういう考えというのを示したことが、それなのかなって。見ます?(笑)
――ええ、できれば見たいです!
20年までの3年計画というものがあって、20年に日本武道館を設定しているんですけどね。19年に音楽センターを単独でやる。そうしないと、『I ROCKS』が次のステップに行けないと思って。(パソコンを見ながら読み上げる)この先はどこにどんな風にどんな姿勢で向かうのか、『I ROCKS』の理念、理想、未来図を含めて書きました。LACCO TOWERの活動は常に挑戦していく、ライブに来てくれた人みんなの心を動かせる空間を作る、このメンバー5人でしか作れないライブをする、ただライブが楽しかったじゃなく、明日から生きていけると思わせるライブをする、頑張ってる人が苦しいときに大丈夫と傍に寄り添う存在になる、目の前にいる人だけではなく、目の前にいない人にも届かせるライブをする、人の人生の大事な一部になっていることをメンバー自身が自覚する、群馬を代表するアーティストであり、故郷を大事にするアーティストとして今以上に全国に名を知らせる、故郷を大切にしている人の共感を得る、スタッフを含めLACCO TOWERチームが揺ぎない団結を確立させるとか……ほかにも具体的にいろいろ書いているんですけどね。
――そういう風にきっちり文章化されると、メンバーの気持ちもひとつになりますよね。根本にある大事な気持ちをみんなで共有するのは大切ですね。
ほんとそうなんですよ。僕もこれがすべてだと思うから。
塩崎啓示(LACCO TOWER)
――ちなみに、塩崎さんのモチベーションが継続している理由は何だと思います?
メンバーのことがすげえ大事だし、会社的に大きくなってるわけじゃないから、例えばお金の話になると、ヘンな空気になるときもあるんですよ(笑)。それでも小さな会社なりに、それやろうよ!って、みんなが同じ方向に向く瞬間があって、そのためにやっているのかな。個性の強いメンバーばかりだから、同じ方向に向くのが難しい場面もあるけど、『I ROCKS』はこれしかないし、このフェスのために1年動いてますからね。みんなが一丸となって、進むときが好きなんですかね。僕、初めて去年の『I ROCKS』のMCで、気付いたらスタッフの全員の名前を叫んでたんですよ。去年の『I ROCKS』が一番悔しかったし、その分支えてもらっていたことも感じれたんですよね、いろいろいたらないことが多かったから。それを踏まえて、『I ROCKS 2018』は絶対に成功させたいですね。それこそが、 “目指すこと、挑むこと、越えること”と定義した僕らのロックです。
LACCO TOWER
取材・文=荒金良介 撮影=三輪斉史 編集=秤谷建一郎
IROCKS'18
日程:2018年3月30日(金)
開場:17:00 / 開演:17:30
出演:松川ケイスケと真一ジェット / UNCHAIN / 海北大輔(LOST IN TIME) / 片平里菜 / 高高
※アコースティックセットを中心とする新しいI ROCKSの形をゆったりと楽しめるような1日になります。
日程:2018年3月31日(土)
会場:群馬音楽センター
開場:11:00 / 開演:12:00
出演:LACCO TOWER / a flood of circle / 嘘とカメレオン / KAKASHI / GOOD ON THE REEL / cinema staff / SUPER BEAVER / Sourire / DJ岩瀬ガッツ / NUBO / Halo at 四畳半 / 秀吉 / ラックライフ
日程:2018年4月1日(日)
会場:群馬音楽センター
開場:11:00 / 開演:12:00
出演:LACCO TOWER / ircle / Ivy to Fraudulent Game / アルカラ / Age Factory / Saucy Dog / SAKANAMON / SIX LOUNGE / 四星球 / ヒトリエ / FOMARE / BRADIO / Rhythmic Toy World
【I ROCKS 2018
小学生
【I ROCKS 2018
1月13日(土)19:00~