『ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界』三菱一号館美術館で開催 ジュエリーや工芸品、デザイン画など約300点を紹介
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ジョゼフ・ショーメ 《カーネーションのティアラ》 1907年 プラチナ、ダイヤモンド 個人蔵 (C) Courtesy of Albion Art Jewellery Institute
『ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界 ―1780年パリに始まるエスプリ』展が、2018年6月28日(木)~9月17日(月・祝)まで、東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催される。
ニト・エ・フィスに帰属 《ナポリ王妃カロリーヌ・ミュラのバンドー・ティアラ》 1810年頃 ゴールド、真珠、ニコロアゲート ミキモト (C) Droits réservés
本展は、ルーヴル美術館名誉館長のアンリ・ロワレットと三菱一号館美術館館長の高橋明也の共同監修のもと、それぞれ異なるテーマに沿って展開し、ジュエリーと芸術的潮流、また歴史的作品と現代の作品との絶え間ない対話によって彩られる。さらに、ビュロー・ベタク社がデザインする展示演出(セノグラフィー)によって、今まで見たことのない新たなジュエリーの魅力と出会うことができる。
ジョゼフ・ショーメ 《6羽のツバメの連作》 1890年 プラチナ、ゴールド、ダイヤモンド ラリック美術館、ヴィンゲン=シュル=モデール、シャイ・バンドマン&ロナルド・オオイ寄託 (C) Rami Solomon & Kineret Levy Studio, Israël, Musée Lalique, France, dépÔt Shai Bandmann et Ronald Ooi
ジョゼフ・ショーメ 《ハチドリのエグレット》 1880年頃 ゴールド、シルバー、ルビー、ダイヤモンド ショーメ・コレクション、パリ (C) Chaumet / Nils Herrmann
そしてこの特別展では、優れた40のコレクションと名だたる15の美術館・文化施設の支援により、18世紀から今日までのジュエリー、工芸品、絵画、デザイン画など、未公開を含む約300点の作品を展示。また本展では、19世紀後半以来、ショーメが海外へ目を向けて多様な文化的影響を受けつつも、独自のパリのスタイルを拡散させ、趣味の歴史において主要な役割を担っていく過程に触れられる。
フランソワ=ルニョー・ニト 《ミクロモザイクの施された、皇妃マリー=ルイーズの日中用パリュール》 1810年 ゴールド、青の溶融ガラスで縁取られたミクロモザイク ルーヴル美術館、パリ (C) RMN- Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski
アンリ・オーギュスト(金銀細工職人)、マリ=エティエンヌ・ニト、フランソワ=ルニョー・ニト 《皇帝ナポレ オン1世より贈呈された教皇ピウス7世のティアラ》 1804-1805年(後世に数回修正) ゴールド、シルバー、金箔、エメラルド、ラインストーン、真珠、合成石、カ ットガラス、シルクのヴェルヴェット、ラメ入りのゴールド、金属糸、木、紙 教皇庁聖具室、ローマ (C) Chaumet / Régis Grman
最後のセクションでは、ショーメが日本とその文化に特別な敬意を表し、18世紀の終わりから続く日本との強い結びつきを紹介。アンシャン・レジームの時代から今日まで、ベル・エポック期のジャポニスムの潮流を含めて、両者の芸術的巡り合いは相互の卓越した文化のあかしとなっている。このセクションで注目すべき点は、本展のために特別に創られたハイジュエリーセット。それは自然の繊細さへの頌歌(しょうか)であり、日本美術とメゾンのデザイナーとの間で共有されたインスピレーションの源を想起させる。
ショーメデザイン工房 《「日本風」のデザイン画》 人物、風景、自然モティーフの化粧ケース 1925年頃 鉛筆、グアッシュ、墨 ショーメ・コレクション、パリ (C) Chaumet
ショーメデザイン工房 《「日本風」のデザイン画》 桜の木モティーフの、エナメル加工のパースウォッチ 1925年頃 鉛筆、グアッシュ、墨 ショーメ・コレクション、パリ (C) Chaumet