40代男女が現代社会の問題を浮き彫りにする!劇団きらら「ガムガムファイター」
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熊本発・劇団きららの舞台「ガムガムファイター」11月上演
熊本県を代表する劇団のひとつ、劇団きららが今年、創立30周年を迎える。1985年の旗揚げ以来、一貫して代表・池田美樹のオリジナル作品を上演、新作を作り続けてきた本劇団が、11月11日(水)から舞台「ガムガムファイター」を上演する。
池田が描く作品の根本に流れるテーマは常に「その時々の社会を切り取る視線」と「小劇場ならではの表現」。今回の作品では「底辺仕事」にスポットが当たる。今回、池田が注目した底辺仕事は、“ラブホテルの清掃アルバイト”。実際にラブホ清掃バイトの経験のある人たちへも取材し、なかなか知られることのない仕事の実態を物語に盛り込み、そこから我々が暮らす現代社会を透かして見るという。
とにかく毛は気をつけて下さい。
一本でも落ちてると、超イメージダウンなんで。
広告代理店を辞めてラブホテルの清掃のバイトを始めた40男。
客の遺した排泄物と格闘する日々。
「なんとなくうまいとこ逃げきれてた」から一転、
次々に突きつけられる現実にへとへと…な彼の前に、
ある晩、「すごくパワフルなんだけど、もう生きてない女」が現れる。
Facebookの「いいね!」をチェックするのが生き甲斐の中年男。
アルファベットが読めない中卒イケメン。
前歯が全部差し歯のあばずれ。
地面に貼りついたガムみたいに粘着質の女。
もう後がない…と思った後に搾り出すファイト…!の物語。
過去に上演した「踊り場の女」(2013年)、「ぼくの、おばさん」(2014年)では、いずれも40代の男女が主要人物として登場し、加齢による気力体力の衰え、病気の不安、非正規雇用の増加、貧困女子に代表される若年層の経済的困窮、おひとりさま、やらみそ男子…現代社会が抱える問題を露呈させてきた。前述の2作品に続く、「ガムガムファイター」は三部作のような存在。本作にもいろいろ背負い込んだ40代男女が登場し、不具合を生きる人たちへのメッセージを、ユニークに描く。
出演は、九州を代表する劇団・飛ぶ劇場の看板俳優、有門正太郎、そして劇団きららには2度目の出演となる寺川長(大帝ポペ)、劇団きららからは、オニムラルミ、宗真樹子、池田美樹の3名が出演。
出演者の4/5が40代以上となる座組みだからこそできる、リアリティあふれる物語。彼らと同年代だけでなく上の世代も、そして下の世代にもぜひ観ていただきたい。
<熊本公演>
2015 年11 月11 日(水)~17 日(火)
会場:ギャラリーキムラ
<福岡公演>
2015 年12 月5 日(土)~6 日(日)
会場:ゆめアール大橋
作・演出:池田美樹
出演:有門正太郎(飛ぶ劇場)、オニムラルミ、宗真樹子、寺川長(大帝ポペ)、池田美樹
公式サイト:http://www.gkirara.com/