ダンスの魅力とは? 国の代表として世界選手権にも出場した『バーン・ザ・フロア』出演のダンサー、グラジアーノ&ジアーダにインタビュー
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(左から)ジアーダ・リニ、グラジアーノ・ディ・プリマ
世界を魅了するダンスエンターテインメント『バーン・ザ・フロア Joy of Dancing』が、10度目の来日を果たし、2018年5月に東京と大阪にて上演される。『バーン・ザ・フロア』カンパニー創設20周年というメモリアルイヤーである今年の公演に出演するダンサーを代表して共にイタリア出身のグラジアーノ・ディ・プリマ&ジアーダ・リニのペアに話を聞いた。二人は主にラテンダンスを得意としており、世界選手権に国の代表として出場、ジアーダに至っては北京で行われた世界選手権においてフリースタイルラテン部門で5位入賞を果たした実力者だ。二人の口から今回の公演について、また二人のダンスとの出会いなども聞いてみた。
ーーそもそもお二人が「ダンス」というものと出会ったきっかけを教えてください。
ジアーダ・リニ
ジアーダ:私の場合、親が元々ダンススクールを経営していてダンスを教えていたんです。また親も競技ダンスの試合に出ているくらいだったので、家族の中でダンスは伝統のように受け継がれていました。
4歳か5歳の頃、クラシックバレエからスタートしたんですが、バレエだと基本的に一人で踊りますが、せっかく踊るなら誰かとペアを組んで踊れるダンスをやりたいなと思ってラテンのダンサーになろうとしたんです。
グラジアーノ・ディ・プリマ
グラジアーノ:僕は6歳から踊り始めました。家は農場をやっているので、家族の中にはダンス経験者がいませんでした。でも母が家で音楽をかけるといつも僕はすぐ踊り出していたそうです(笑)。それを観た親が「この子はもしかしてダンスが向いているんじゃないか?」と思い、ダンススクールに入れてくれたんです。その後成長と共にいろいろな競技会に出るようになったんですよ。
ジアーダ・リニ、グラジアーノ・ディ・プリマ
ーーそうなんですね。そこからお二人はどのような流れで『バーン・ザ・フロア』のメンバーになったんですか?
ジアーダ:私たちは『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』(芸能人やスポーツ選手が社交ダンスの特訓を受け、勝ち抜きのダンス勝負を行うアメリカの人気番組)のイタリア版のような番組で出会っていたんです。私はその番組より前から『バーン・ザ・フロア』に参加していたんですが、グラジアーノは後から入ってきたんです。当時ペアを組んでいた相手がいましたが、演出・振付担当のピータ・ロビーに「私とグラジアーノは今よりもっと息が合うペアになるわ。一緒に組ませてもらえないかしら?」と直談判したんです(笑)。そうしたらピータ曰く「二人のキャラクターがまったく違うから、逆にペアを組んだほうがおもしろいだろうね」と決めてくださったんです。
ーー二人ともラテンダンスでは何度も優勝しているくらい得意としていますが、『バーン・ザ・フロア』ですと、ラテン以外のダンスも踊ることになりますよね?その練習は大変だったのでは?
ジアーダ:私は元々クラシックバレエからスタートしたので、リフティングなどは慣れていました。でもボールルームダンスと言われるものは難しかったですね。基本は分かっていましたが、競技会でボールルームダンスのジャンルでは出たことがなかったので覚えるのは大変でした。コンテンポラリーは得意なんですけどね。
グラジアーノ:僕もラテン部門で競技会に出てはいましたが、『バーン・ザ・フロア』ではそう簡単に踊れるわけではなかったです。ものすごくチャレンジングな経験もしました。僕自身はパートナーをリフトすることもそれまではしたことがなかったんです。でも僕は「学ぶ」ということに楽しさを感じていたし、学んだことをお客様と分かち合えることもできましたので結果的に役に立ったなと思いますね。
ジアーダ:自分が苦手なジャンルのダンスはメンバー内で教え合ったりします。『バーン・ザ・フロア』のいい所は競技会を目指すようなライバルにはならず、仲良くできること。『バーン・ザ・フロア』のメンバーはファミリーのようですよ。お互いのいい所を出しあってよりいいものを作りましょうというスタンスでいるんです。
ジアーダ・リニ、グラジアーノ・ディ・プリマ
ーーでは、お二人がこの『バーン・ザ・フロア』の内容で特に好きなナンバーは?
グラジアーノ:僕はやっぱり『Burn For You』ですね。本当の愛を表現できるナンバーだと思います。
ジアーダ:私も同じ! とても好きなナンバーですし、唯一二人だけで見せるナンバーなんです。『Burn For You』は愛をうたったナンバーなのですが、その愛も少し距離がある愛の形を描いています。例えば俳優やシンガーが長い期間家を空けているときに、大事な人を想う気持ちが今の自分たちの状況にもぴったりだなと思うんです。愛の美しさだけではなく、感情をものすごく深いところまで見せる内容なので好きなんです。でも『Happy Boogie』も陽気で好きです。スマートフォンを持って写真を撮ったりという構成はお客様との距離感を縮めることができますし他のダンサーたちとも楽しく踊れますから。
この日、遅い時間までインタビューに応じてくださったグラジアーノとジアーダ。最後に撮影をすると「ミニキテネー!」と覚えたての日本語でカメラに向かってメッセージを送る陽気な二人だった。
取材・文・撮影=こむらさき
公演情報
出演: バーン・ザ・フロア・カンパニー
<東京公演>
■日程:2018年5月17日(木)~21日(月)
■会場:東急シアターオーブ
<大阪公演>
■日程:2018年5月25日(金)~28日(月)
■会場:フェスティバルホール
【大阪公演】関西テレビ放送 / キョードー関西
後援:【東京公演】TOKYO FM/FMヨコハマ 【大阪公演】FM802/FM COCOLO
協力:【大阪公演】フェスティバルホール
企画・招聘:関西テレビ放送
■公式サイト:https://www.ktv.jp/btf