SUPER BEAVERが魅せる、ピストルに涙、ブルエン熱唱『MONSTER baSH 2018』——徹底レポート1日目

レポート
音楽
2018.8.22
撮影=森好弘

撮影=森好弘

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『MONSTER baSH 2018』2018.8.18(sat)19(sun)
国営讃岐まんのう公園 

8月18日(土)、19日(日)に香川・高松にて中四国最大級の野外ロックフェス“モンバス”こと『MONSTER baSH』が開催された。四国に根付いたフェスにするべく、2000年にスタートしたモンバスは今年で19回目を迎える。出演するのはアーティストだけに留まらず、讃岐獅子舞保存会や地元・中学校の吹奏楽部も出演。いかに、主催者がこの土地を愛しているかが伝わる。今では四国の夏のイベントフェスとして地域の人々だけなく、全国の音楽ラバーズからも愛されているほど、日本有数のフェスとして人気を博している。その証拠に2日間の来場者数は5万人にも関わらず、チケットは一般発売に完売したほど。ライブはもちろん、場内には香川名物の飲食店も並んでいて、ここでしか食べられないフェス飯も特徴だ。会場は国営讃岐まんのう公園で、緑豊かな自然を堪能できるのも嬉しい。今回は2日間に渡って『MONSTER baSH』を堪能し、1日目と2日目とレポートを分けて、その魅力を存分にお届けする。

2日目はこちら

●初のMONSTER baSHへ●

MONSTER baSH』。以前からその存在は知っていたが、実は一度も観に行ったことがなかった。そもそも、香川の地に足を踏み入れたこともない。一体、どんな場所なのだろうか。

四国の北東部に位置する香川県は、日本で一番面積の小さい県である。南は讃岐山脈、北は瀬戸内海がある自然豊かな場所。そして『MONSTER baSH』は四国で初めての野外ロックフェスとして生まれた。ただの音楽フェスではなく、「四国を盛り上げる、新しいカルチャーをここから発信する」そんな一心で作り上げられた。初めて開催されたのは2000年。場所は『レオマワールド内レオマコロシアム』で、観客5000人を動員。2002年には1万人以上を呼ぶため、場所を『国営讃岐まんのう公園 芝生広場』に移した。参加アーティストも第1回は11組だったのが、今では66組も出演するほど、名実ともにモンスターフェスとなった。さらに、出演するのは人気のアーティストだけでなく、新人発掘にも力を入れている。“お客さんにも、アーティストにも愛されるフェス”それが『MONSTER baSH』。

――そこまで多くの人々を惹きつける理由は何なのか。それを確かめるべく、僕は東京の羽田空港から飛行機に乗り、香川県へ向かった。恐らく場内は混んでいて食事をするのが難しいと思い、会場近くで朝食をとることに。何か食べようと思ったら、いたる場所で「うどん」の看板を目にした。「香川よ。やはり、うどんの国か」と思いつつ、パッと目に入ったお店へ入り、香川名物の釜揚げうどんを注文。本場のうどんを堪能し、会場へ。

道中、窓から見える景色は一面畑ばかり。「……畑しかないけど本当に行き先はあっているのだろうか?」と心配するのも束の間、無事に目的地の国営讃岐まんのう公園へ。

周囲を見渡すと辺り一面、山に囲まれていて、とにかく空気がおいしい。こんな大自然で観るライブは格別だろうなぁ、と思った。

入り口でタイムスケジュールやMAPが書かれたガイドブックを受け取り、出演アーティストを確認すると四国出身者が多いことに気づく。四星球、POLU、mol-74、大橋ちっぽけ、BUZZ THE BEARS、LONGMANなど。いかに『MONSTER baSH』が地域に根付いたフェスなのかが感じられる。

まずは、各会場ごとに厳選したライブの模様を紹介しよう。

<空海・龍神ステージ>

MONSTER baSH』の顔とも言えるイベント初期からあるメインエリアは、空海と龍神の2つのステージに分かれており、芝生広場からどちらも観ることが可能だ。11時になり、ステージにイベント主催者でもあるデューク定家氏が登場。スクリーンにオープニングの映像が流れた後、開幕を伝える銀テープが空を舞った。

——こうして『MONSTER baSH』1日目が始まったのだ。

◆My Hair is Bad <空海>

My Hair is Bad 撮影=森好弘

My Hair is Bad 撮影=森好弘

『MONSTER baSH』3年連続の出演果たすMy Hair is Bad。椎木知仁(Vo/Gt)が「リハします」と言って「優しさの行方」、「グッバイ・マイマリー」を歌った。リハーサルだというのに、観客はお構いなしに曲に合わせて手を挙げたり、ジャンプをしている。ライブ開始前から、貴重な場面を目撃することができた。本編は1曲目「アフターアワー」からスタート。「熱狂を終え」、「接吻とフレンド」と曲を重ねるたびに観客が増えていき、それに応えるようにステージ上にいる3人の演奏も気迫を増していく。椎木が叫ぶ。「写真になっちまえば温度はわからない。花に匂いがしなければそいつは偽物だ。映像の中では汗の臭いすら届かない」ウワッと歓声が上がる。今、目の前から聴こえてくる爆音、滴り落ちる汗、先ほどより速くなる心臓の鼓動。その全てがロックの産物だ。

My Hair is Bad 撮影=森好弘

My Hair is Bad 撮影=森好弘

「いつか終わってしまう1992年3月19日生まれ。あれから、このまま、どのまま、行けるかもわからなくなって。どの風を吸い込んでいくだろうか……風の匂いはあの日のまんまだ」そして一瞬、演奏が止まる。再び叫び出す「終わりよければ全てよしっていうけど、一番最初が肝心なんだよ……「フロムナウオン」」。彼らがこの日、ステージの上で示したかったのは本当のロック。YouTubeの中にはいなくて、今、この瞬間に鳴っていることが全てだということ。今しか出会えない僕らとMy Hair is Badのロックな時間が鳴り響いた。

文=真貝聡

◆SUPER BEAVER <空海>

SUPER BEAVER 撮影=森好弘

SUPER BEAVER 撮影=森好弘

15時になり、最も暑さを感じる時間帯に登場したのはSUPER BEAVER。「2年前のオープニングアクトを飾ったバンドが、名だたる先輩たちに挟まれながらオンステージさせていただきます!Jポップをやらさせていただきます!」そんな渋谷龍太(Vo)の一言から、1曲目「美しい日」へ。〈特別じゃない今日はもうきっと 美しい 美しい日なんだよなあ〉ビーバーと僕らの美しい時間はこうして始まった――。「閃光」、「青い春」と曲を重ねるたびに、体は動いて、心が沁みていく、そんな特別な感覚を味わえた。4曲目は「秘密」。容赦ない日差しが空海エリアを照らす中、ステージの4人は歓びに声を上げて叫び、観客はその幸せに手を叩き笑った。

SUPER BEAVER 撮影=森好弘

SUPER BEAVER 撮影=森好弘

渋谷が話す。「俺たち、インディーズの状態でこのステージに立てることが、とってもありがたいことだと思ってます。人と人との繋がりなくして、このステージに立てなかったと思います。改めて本日は本当にありがとうございます」そんな4人が最後に選んだのは「ありがとう」。〈見つけてくれて ありがとう 受け止めて ありがとう〉クサイけど、野暮だけど、それが良い。ビーバーのステージを観て、普遍的な言葉がいかにカッコイイのかを教えてもらった。

文=真貝聡

◆Amelie <龍神>

Amelie 撮影=森好弘

Amelie 撮影=森好弘

龍神ステージのオープニングアクトはAmelie。ステージに立つと、mick(Vo)は開口一番「ずーっと出たかったモンバスで、ずーっと憧れだったモンバスで、みんなと最高の景色を作るんだ」そう言って、「ゼロじゃない」からライブはスタート。<最高に平等で不平等な世界でも 可能性はゼロじゃない>結成8年目、こうして念願だった『MONSTER baSH』のステージで歌う切符を手にした彼女たち。「ゼロじゃない」はこの日、ここで歌うために生まれた曲のようにも思えた。2曲目「step!」へ突入した頃には、まばらだった観客がどんどんと集まってきて、空海ステージに群衆ができていた。

Amelie 撮影=森好弘

Amelie 撮影=森好弘

朝一番、最高のロケーションの中で至高のロックを満喫して、気づけば最後の「ヒーロー」へ。「本当にずっとずっと憧れだったんですよ、このイベントに出るのが……。夢が叶っている瞬間って、最高に幸せです」mickの感慨深く語る姿を見て、深く頷くあっきー(Ba/Cho)、直人(Gt/Cho)、アサケン(Dr/Cho)の3人。『MONSTER baSH』がアーティストにどれだけ大事にされているフェスなのかが伺える。ライブをする喜びを全身全霊で感じさせるステージ。観客も大きな拍手でAmelieを祝福する。計4曲、こうしてAmelieによるロックのファンファーレが鳴らされた。

文=真貝聡

◆Hump Back <龍神>

Hump Back 撮影=小杉歩

Hump Back 撮影=小杉歩

林萌々子(Vo/Gt)の「ロックバンドやりにきました!」という宣言から、Hump Backのライブがスタート。ハイライトが連発される中、印象的だったのは林がイベントへの想いを語ったMC。「いろいろなフェスに出させてもらったけど、私たちを一番最初に見つけてくれたのは『MONSTER baSH』でした。その時、救われた気持ちになりました。誰にも見つけられず、このまま終わってしまうんじゃないかって思っていたから……」と感謝を伝えたこと。

Hump Back 撮影=小杉歩

Hump Back 撮影=小杉歩

そして、「私たちはロックバンドを信じてここまできました。これからは、私たちを信じてください!」と再び堂々と宣言したこと。その後、鳴らされた「拝啓、少年よ」で“馬鹿みたいに空が綺麗だぜ”と歌われた瞬間、心がすっと解放的になり、視界が一気に開け、見上げるとステージを覆う真っ青な空はどこまでも広がっていた。馬鹿みたいに綺麗で泣きそうになった。「ロックバンドを信じてよかった!」と叫ぶ林に、観客もガッツポーズを掲げて同じ気持ちだと伝えていたように見えた。「今年は龍神。来年は待ってろ空海!」と更なる高みを目指し、平成最後の夏にどでかいロックの花を咲かせた。

文=大西健斗

◆Nulbarich <龍神>

Nulbarich 撮影=森好弘

Nulbarich 撮影=森好弘

16時45分になり、暑さが和らいできた頃に登場したのは、モンバス初出演のNulbarich。1曲目はHONDA・グレイスのCM曲「NEW ERA」。サビを歌った途端、ここが日本で一番アーバンなオアシスに感じるほど、爽快な気持ちになれた。会場を見渡すと、先ほどまでピョンピョンと跳ねていた観客が、横ノリになっている。眼の前ではお酒を片手にチルしてる男女。「その楽しみ方、正解」と僕は心の中で唱えた。

Nulbarich 撮影=森好弘

Nulbarich 撮影=森好弘

「Kiss You Back」、「Follow Me」と楽曲を重ねるたびに、会場全体がJQ(Vo)の妖艶な歌声に酔いしれていく。この人の声はライブハウスで聴いても、野外で聴いても、絶対的な色気をまとっている。「ain't on the map yet」に入ると曲間でJQが口を開く。「いつかワンマンやりたいなぁ……需要あるかな」そう言うと、満場一致の拍手がステージに向けられた。最後の「Almost There」は、MCのアンサーとも受け取れる“もうすぐだ”という意味の込められた希望の1曲。JQの「必ず、また戻ってきます!」という言葉とともに幕を閉じた。

文=真貝聡

◆竹原ピストル <龍神>

竹原ピストル 撮影=森好弘

竹原ピストル 撮影=森好弘

龍神ステージのラストを飾ったのは竹原ピストル。アコギ1本、首にはハーモニカをぶら下げた、いつものスタイルでステージに姿を表した。1曲目〈積み上げてきたもので勝負しても勝てねえよ 積み上げてきたものと勝負しなきゃ勝てねえよ〉と「オールドルーキー」の1サビを歌ったあたりで、夕暮れという名の、オレンジ色のスポットライトがステージを包み込む。観客は体をピタッと止めて、しっかりと彼の言葉を受け止めた。盛り上がることを前提とされている大型フェスで、「こんな光景を観られるんだ」と思わず僕は感動した。

竹原ピストル 撮影=森好弘

竹原ピストル 撮影=森好弘

そして「天国から見守っていてくださいね、の歌にもなってしまいましたが大事に歌っていこうと思います」そう告げて『バイプレイヤーズ』のエンディングテーマ「Forever Young」へ。竹原が話した「天国の人」とは、ドラマに出演していた大杉漣さんのことじゃないか、と思った。歌っている最中、僕の近くで誰かの泣く声が聞こえる。涙の理由は分からないけど、きっとかけがえのない涙だと思った。『MONSTER baSH』1日目、龍神ステージを締めくくる曲は「Amazing Grace」。竹原がサビを歌っている最中、ふと空を見上げると1本の飛行機雲が浮かんでいた。それがまるで、竹原の音楽が生んだ演出のように思えて心の鳥肌がたった。

文=真貝聡

<茶堂ステージ>

名前からして日本の奥ゆかしさを感じる、茶堂ステージ。入り口の前には吊り橋がかかっており、出演するアーティストの旗が立っている。会場は空海・龍神の雰囲気とはガラリと変わり、木造建ての粋な風格が滲み出ていた。

さらにステージ横は和室の休憩スペースがあって、窓からは自然の木々を見ることが出来る。

◆POLU

POLU 撮影=森好弘

POLU 撮影=森好弘

茶堂ステージのトップバッターを務めたのはPOLU。彼らは中学3年生の丸山純奈(Vo)を中心に結成された、徳島県出身のバンド。丸山は音楽オーディション番組『今夜、誕生!音楽チャンプ』で「第1回中高生制服チャンプ優勝」を果たしただけあって、圧倒的な透明感と存在感を兼備した歌声を持つ。まずは挨拶代わりに「Sing」を披露。木々に囲まれた自然豊かなステージが、より一層楽曲の魅力を引き立てている。3曲目に90年代のシティポップを彷彿とさせる「Lily」を歌い終えるとMCに入り、バン(Gt)が口を開く。

POLU 撮影=森好弘

POLU 撮影=森好弘

「去年、モンバスの出演をかけたオーディションに最終審査で落ちて。ようやく、ステージに立つことができました」と念願の目標を叶えた喜びを伝える。そして、4曲目は元チャットモンチーのドラマー・高橋久美子が作詞を務めた「ミズイロ」。丸山のキレイな高音と、生命力のたぎる伸びやかな声。ボーカルの力を増長させる見事なアレンジ。全てが渾然一体となって新人とは思わせない、説得力のあるステージングを魅せた。

文=真貝聡

<MONSTERcircus・MONSTERcircus+>

設立5周年を迎える『MONSTERcircus』。その中には第5のステージと言われる『MONSTERcircus+』も存在する。

こちらはライブだけでなく、フードコートも充実。

さらには、毎年完売している『MONSTER baSH』オフィシャルグッズも販売しているので、必ず足を運びたい場所である。

◆讃岐獅子舞保存会 <MONSTERcircus+>

讃岐獅子舞保存会 撮影=小杉歩

讃岐獅子舞保存会 撮影=小杉歩

『MONSTERcircus+』の1日目のオープニングを飾るべく、登場したのは讃岐獅子舞保存会。400年以上の歴史を受け継ぐ演舞が、厳粛に執り行われた。大きな鉦と太鼓の音に合わせて、舞う獅子はイベント開催の門出を祝うにはぴったり。この広大な敷地で始まらんとする“モンバス”の成功と、炎天下の中で楽しむ観客、そしてスタッフの無事を“まんでがん”(香川の方言でまるごとぜんぶというらしい)願って、子供や青年も混じったメンバーで勇ましい舞が披露された。

文=大西健斗

◆四星中学しゃべり場 <MONSTERcircus+>

四星中学しゃべり場 撮影=小杉歩

四星中学しゃべり場 撮影=小杉歩

四星中学しゃべり場では、四星球のメンバーが中学生に扮して登場。何が繰り広げられるかと思いきや、地元、徳島県の中学校跡地で9月23日(日)24(月・祝)に開催する主催イベント『平成30年度 四星中学校文化祭』の告知!とはいえ、四星球がただただ告知をするわけはなく……、催されたのはファッションショー。四星球とゆかりのあるガガガSPのコザック前田(Vo)、PANの川さん(Vo)、ゴッチ(Gt)、SHIMAのEGACCHO(Vo)、セックスマシーンのケンオガタ(Dr)が呼び込まれると、制服&体操服姿の面々がランウェイを歩く。コザック前田のように学ランがやたらと似合っているメンバーもいれば、セーラー服にロン毛がなびくEGACCHOなんて強烈なインパクトで観客の視線を釘付けに(笑)。同級生であるPANの二人が和気あいあいと語ったり、苦い恋の思い出を明かしたりと、学生時代のエピソードに花を咲かせ、笑いで暑さを吹き飛ばした。

文=大西健斗

◆BUZZ THE BEARS <MONSTERcircus+>

BUZZ THE BEARS 撮影=小杉歩

BUZZ THE BEARS 撮影=小杉歩

円陣を組んで、気合十分にステージに立ったのはBUZZ THE BEARS。「お前らの心を鷲掴みに来ました!」と越智健太(Gt/Vo)が口火を切って、「光り」、「告白」と3ピースならではのシンプルゆえに研ぎ澄まされた、強固な音像にのせてメッセージを届ける。越智と桑原智(Dr/Vo)の地元が愛媛ということもあり、同じ四国の香川にはひとしおの想いがあったはず。同郷の観客ともしっかりと、心と心が通じ合っている感じがヒシヒシと伝わってきた。四国の地に、あたりを囲む山々にこだまする野太い大合唱が、その団結感を証明していたと思う。

BUZZ THE BEARS 撮影=小杉歩

BUZZ THE BEARS 撮影=小杉歩

後半戦では、「10年経っても今日のことを忘れるなよ!こうやってまたライブやれたらええなあ。明日からも頑張れるやろ!」と越智が伝えて、ニューアルバムから1曲「10YEARS」を披露。どこか不器用ながらも、溢れんばかりの熱い想いが、滾る衝動が、観客全員の心に焼き付けるようにストレートに届けられた。

文=大西健斗

◆キュウソネコカミ <MONSTERcircus>

キュウソネコカミ 撮影=小杉歩

キュウソネコカミ 撮影=小杉歩

本番さながらのリハーサルから、とてつもない熱を帯びていたのはキュウソネコカミ。のっけから、「MEGA SHAKE IT!」、「メンヘラちゃん」を畳みかけられ、もみくちゃになるフロア。メジャー進出アルバムに収録の「ビビった」にある〈消費されて飽きられる前に〉というシーンを皮肉った歌詞、そして「なめんじゃねえ!」と叫ぶヤマサキセイヤ(Vo/Gt)の声が胸を打つ。それは、デビューから4年経って今もなお、魂の叫びとして錆びることなく鋭く放たれいたから。

キュウソネコカミ 撮影=小杉歩

キュウソネコカミ 撮影=小杉歩

そして、キュウソがファイティングポーズを崩さずに鳴らし続けてきた音楽が、消費されることなく飽きられることなく、多くの人に届いていたことを、手を挙げ声を上げクラップを鳴らす観客のノリの一体感が物語っていたから。こんなに完璧に揃うことがあるのかと、圧倒されたほど凄まじかった。「ハッピーポンコツ」では、満面の笑みを浮かべた観客が一心不乱に小躍りする盆踊りのようなお祭り騒ぎに。なんてピースフルな光景なんだ……。なんてピースフルな光景なんだ……。ラストに最高潮のぶち上りをみせたエモーショナルな「The band」まで、元気玉よろしく観客の笑顔と歓声をエネルギーにして、熱気に満ち満ちたステージを作りあげた。

文=大西健斗

◆BLUE ENCOUNT <MONSTERcircus>

BLUE ENCOUNT 撮影=小杉歩

BLUE ENCOUNT 撮影=小杉歩

集まった観客への感謝の念が溢れ出ていたBLUE ENCOUNTのステージ。「2年ぶりにこの場所に帰って来ました!」と田邊駿一(Vo/Gt)が挨拶すると、「おかえり!」と観客。「おかえりって、言ってもらえる場所があって嬉しいよ!」と笑顔を見せるも、真裏ではマキシマム ザ ホルモンがライブをしていることが気になるようで。「ホルモンがなんぼのもんじゃ! 1ミリもホルモンのことを感じさせないぐらい、俺らにしかできない音楽をやってやるからな!」と啖呵を切って、歌ったのはホルモンの「恋のメガラバ」。驚きながらも大笑いする観客。熱唱する田邊。モンキーダンスまでキメる盛り上がりを見せ、我に返ったのか「ああ…、ホルモンかっけえ……」と本音が。

BLUE ENCOUNT 撮影=小杉歩

BLUE ENCOUNT 撮影=小杉歩

「でもここからは正真正銘の俺らの音楽を!」と、「SUMMER DIVE」に。タオルぶんぶん振り回す最高沸点が、その後も天井知らずに上昇していく。「今日という日をただのフェスで終わらすんじゃなくって、死ぬ気で音楽を愛した記念日にしたいと思います!この後に出るはずだった、The BONEZの分も声を出せばいい!」と「DAY×DAY」で、さらに倍々にヒートアップ。数あるフェスの、数あるライブの中でブルエンのステージを選んで観に来てくれたこと、最高を更新するライブを共に作り上げられたことを、観客に「ありがとう」と何度も何度も伝える姿が印象的だった。

文=大西健斗

「ハァハァ……」めっちゃ楽しいけど、とにかく暑い。普段、家にこもって仕事する虚弱体質な僕はすっかりバテていた。「こりゃあライブが終わるのが先か、僕の命が先に尽きるかのどっちかだ……」。生命の危機を感じながら『MONSTERcircus』を歩いていると、目の前に「かき氷」と書かれた看板が……オォ、ジーザス‼ 

香川名物のおいりが乗ったいちごかき氷を食べて、体力を回復。

さらに調子にのって、(ライブハウス高松festhalle特製)イノシシの肉を使った名物ジビエカレーもパクリ。そういえば朝から何も食べてなかったな……。会場に到着したのは9時だったのに、時計を見ると20時を回っていた。夜空を見上げると、燦然と輝く星。東京だったら見ることができない、天然のプラネタリウムを堪能して1日目を終えた。

2日目へと続く……

取材・文=真貝聡 大西健斗 撮影=森好弘 小杉歩

イベント情報

MONSTER baSH 2018
■公演日:2018 年 8 月 18 日(土)・19 日(日)OPEN 9:00/START 11:00[予定]
■会場 :国営讃岐まんのう公園 (香川県仲多度郡まんのう町)
 
オフィシャルサイト http://www.monsterbash.jp​
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