【RUSH BALL 2018 クイックレポ】フレデリック 全7曲をノンストップで駆け抜けた怒涛のライブに泉大津が熱狂
フレデリック
RUSH BALL 2018 フレデリック
今回が『RUSH BALL』初登場となったフレデリック。後方までぎっしり人がつめかけた満員のメインステージは、期待感に満ちていた。「フレデリック、はじめます」というクールなSEとともに「ラッシュボール35分間一発勝負!」と自らとメンバーを奮い立たせる三原健司(Vo/Gt)。爪痕を残してやろうという気合が4人にみなぎっているのがわかる。まだ日射しが緩まることのない夕暮れ前の最後の時間。そんなステージに華やかなフラッシュライトが瞬き、疾走感溢れる「KITAKU BEATS」からライブがスタート。三原康司(Ba)と高橋武(Dr)の硬質でクールなビートの応酬が身体に突き刺さってくるようだ。
フレデリック
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「俺たちだけの遊び場をつくろう!クラップユアハンズ!」とさらにニューアルバム『飄々とエモーション』に収録の「シンセンス」をたたみかけ、もう誰も踊らずにはいれない状態に。フレーズの繰り返しによる中毒性のあるナンバー「リリリピート」でバンドグルーヴがどんどん熱をおびていく。三原健司と三原康司のハーモニーやメロディアスな赤頭隆児(Gt)のフレーズも高揚感を煽り、新たな表情をつくりだしていく。
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「一旦落ち着いて、こんなディスコで踊りませんか?」と「まちがいさがしの国」では、ファンキーなベースが挑発的にバンドをひっぱり、腰からうねらせる。後半は「今日来てる2万人に聞きたい! 音楽好きですか? 好きなら両手あげて!」とはじまった「オドループ」で、待ってましたとばかりのみんながジャンプ! 泉大津の地面が確かに揺れた。そして「ラッシュボールもっといけるでしょ!」と「オンリーワンダー」をたたみかける流れはもう最高! 観客によるカスタネットのくだりの手拍子も一糸乱れぬ完璧さだ。フレデリックの真骨頂的2曲がハイライトとなった。
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ラスト・ソングは「最高も最低も全部さらけ出してくれよ!」とストレートな歌を聴かせる新曲「飄々とエモーション」。西日の強烈な太陽光がドラマチックに熱くステージを演出する。濃厚なフレデリズムがつまった35分間のうちMCは曲間にはさみこむのみ。
「一生俺たちのセンスについてきてください!」と最後に残した言葉通り、彼らの信念がこめられた一発勝負の成功を音が雄弁に語っていた。
文=岡田あさみ 撮影=田浦ボン
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セットリスト
1.KITAKU BEATS
2.シンセンス
3.リリリピート
4.まちがいさがしの国
5.オドループ
6.オンリーワンダー
7.飄々とエモーション