賞金総額6,000万円のeスポーツ全国ツアー『モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメントツアー』第1戦、東京大会レポート
10月13日(土)、ミクシィのXFLAGスタジオは、スマホアプリのひっぱりハンティングRPG『モンスターストライク』(以下、モンスト)のプロ8チーム32選手が全国5カ所を巡って対戦する、賞金総額6,000万円のeスポーツ全国ツアー『モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメントツアー』(以下、モンプロ2018)が、秋葉原UDX内の「アキバ・スクエア」で開催された。
このツアーのあとには12月末に東京でファイナルが行なわれ、そこで最終的な優勝チームが決定する。日時と場所はまだ未定だが、大金を手にするチームはどこになるのか、かなり熱い東京決戦になることが予想される。
その日までまだ2カ月ある第一戦の様子をレポートしたい。
誰でも入って観戦できる会場で、タイムアタックスタート
会場の「アキバ・スクエア」は秋葉原駅からすぐ。アニメやゲームイベントも多く開催されていることから、ファンにもなじみ深いスペースだ。また、ビルには飲食店も多く、それ目当ての人も多い。
会場の「アキバ・スクエア」。テラスに面していて入りやすい
当日は有料のプレミアムシートのほか、無料観覧席も用意され、通りがかりの人も入れるよう配慮されており、通路に面した入口付近ではスタッフが呼び込みを行っていた。
また座席には応援グッズも無料で用意され、自分で応援チームのラベルを入れ替えられるようになっていた。こういった配慮は嬉しい限りだ。
「NEW ERA」とのコラボ帽子には各チームロゴが!
そんななか、12時の開演時間になると、MCの吉田早希と秋山絵理が客席を暖め、応援方法も伝授。そして、実況席にはeスポーツキャスターの柴田将平と解説のS嶋が座り、ざっくりトークで大会概要を解説する。
中央は2つのチームが座るシートと、その上には四方の観客席に見やすいよう、モニタが並んでいる。
対戦会場は外とは別世界。モニタも多数配置されている
まず始まったのは、1チームずつが登場してステージクリアのタイムを競う「タイムアタックRound」だ。チームの顔見せ的な部分もあるが、ここでの成績上位チームが、後のバトルRoundのトーナメント位置とキャラクターピックの先攻・後攻を選択できる。そのため、この後の対戦をより有利に繰り広げようと思うのなら、大事にしたいところだ。
緊張感が漂ってきた会場にまず登場したのは、チーム「GV」。『モンスト』プロチームのプレイを見るのはこれが初めてだったが、とにかくクリアが早い。あっという間に雑魚キャラを片付け、さらに画面を次々クリアしてしまう。
タイムアタック一番手はチーム「GV」
モニタにはゲーム画面とメンバーの表情が写し出される
「タイムアタックRound」のステージは全チーム同じで、それだけに差が目立つ。トップを取ったのは8チーム中で平均年齢がいちばん若く、昨年の闘会議 CUPで優勝した「【愛】獣神亭一門」で2:15:70。以下は写真のとおりで、前人気と場内の応援がひときわ高かった「今池壁ドンズα」は5位と意外に振るわなかった。
「タイムアタックroundランキング」はこのとおり
ここで、タイムアタック順位に沿って全チームを改めて紹介しておこう。
【愛】獣神亭一門
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 決勝大会 3 位
・モンストグランプリ2018 プロフェッショナルマッチ 優勝
・モンストグランプリ2018 闘会議CUP B ブロック 優勝
■プロフィール:
「モンストグランプリ2018 闘会議CUP」において、モンスト初のプロライセンスを獲得。複数の大会で上位の入賞経験を持つ実力派チーム。劣勢からの逆転劇で勝利する試合が多く、魅了されるファンが多い。メンバーの平均年齢21 歳の今大会の最年少チーム(※2018 年8 月時点)。メンバーの「けーどら」はYouTuber でもある。
「GV」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 中部予選大会 優勝
■プロフィール
プレイ中はほぼしゃべらず、練習通りのプレイを、個々のスキルの高さで淡々と再現してゆく。メンバー同士は、神奈川県在住と岐阜県在住が混合する遠距離チーム。
「4Sleepers」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 北海道・東北予選大会 優勝
■プロフィール
リーダーの「くま」を中心とし、メンバーが集まりチームを結成。チームの方針としては、"各メンバーのコミット"を掲げる。モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 北海道・東北予選大会の決勝戦では、序盤からスーパーショットを見せつけ、会場を驚きの渦に巻き込んだ。
「はなっぷ」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 九州予選大会 優勝
■プロフィール
メンバー同士は、かつての職場仲間で構成されたチーム。モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 九州予選大会優勝後、強気な発言でSNS を騒がしたが、チームの実力は折り紙つき。良くも悪くも、モンストユーザーからの注目が集まるチームだ。
「今池壁ドンズα」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 決勝大会 優勝
・モンストグランプリ2018 プロフェッショナルマッチ 準優勝
・モンストグランプリ2018 闘会議CUP A ブロック 優勝
■プロフィール:
「モンストグランプリ2018 闘会議CUP」において、モンスト初のプロライセンスを獲得。数多くの戦績を誇るチーム。ユーザーによる優勝チーム予想でも上位を獲得するほど、その実力は知られている。試合では、観客を盛り上げるパフォーマンスにも定評がある。
「らぶましーん」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 決勝大会3 位
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 関東予選大会 優勝
■プロフィール:
リーダーの「あすら」が中心となり、チームを結成。キャラクターピックが得意と公言しており、巧みな戦略と正確に再現した冷静なプレイに定評がある。
「アラブルズ」
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 決勝大会 準優勝
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 関西予選大会 準優勝
■プロフィール:
メンバー同士は、SNS を通じてチームを結成。各メンバーの居住地域は異なるが、"楽しみながら勝ちに行く"をチームのポリシーに掲げ、試合中のパフォーマンスも派手。観客が興奮するようなプレイが期待される。
「練習不足。」
タイムアタック8位<練習不足。>
■実績:
・モンストグランプリ2018 チャンピオンシップ 関西予選大会 優勝
■プロフィール
モンスト初の女性プロ選手「みき」を抱える男女混合の古豪チーム。「みき」は、ゲーム=男性が上手い、といったイメージを覆すべく結果を残したいと意気込む。毎日2 時間ほどのチーム練習を実施しており、実態はチーム名の「練習不足。」の真逆である。
休憩中も観戦中もブースにお楽しみがある
ここで一時間の休憩。会場内にはフードブースやカードゲームコーナー、物販コーナーが用意されていた。ゲーム観戦以外でも楽しめるよう、"お祭り感"の演出がされた場内で、観客は思い思いの時間を過ごしていた。
ドリンクはノンアルコールも用意
フードとソフトドリンクは養老乃瀧ブースで
『モンスト』カードゲームの体験では景品も
「バトルRound」トーナメント開始! タイムアタック成績も鍵を握る
そしていよいよ「タイムアタックRound」の結果を受けてのトーナメント表発表だ。その組み合わせは下の写真のとおり。
「バトルRound」はタイムアタック上位と下位勢ではっきり別れた
「タイムアタックRound」1~4位のチームはすべて光を選択、5位以下は闇となった。解説のS嶋は「今回の闇はクセが強く、プロでも非常に難しい」とその理由を説明したが、この結果を見るとまさにそんな印象だ。対戦相手よりもステージ選択で早抜けしようというわけだろうか。
ここで、事前に募集した優勝チーム予想が発表されるが、過去の実績重視で「今池壁ドンズα」が31%でトップ、2位が「【愛】獣神亭一門」だった。的中者にはオーブがプレゼントされるので、投票側も真剣だ。果たして結果はどうなるのか!?
予想が当たるとオーブがもらえる優勝予想
ということで、いよいよ「バトルRound」スタート。初戦は「【愛】獣神亭一門」と「はなっぷ」の対戦だ。片や優勝候補で「タイムアタック」1位、「ぱなっぷ」は同4位。使用ステージは「妖光の狐少女」だ。
バトル第一戦は「【愛】獣神亭一門」と「はなっぷ」の対戦。観客も盛り上がる
まずはピックの先攻・後攻だが「【愛】獣神亭一門」が選んだのは「後攻」。相手の出方を見るのだろうか。しかし、相手と同じキャラクターは取れないので、どうしても欲しいキャラクターを取れないリスクもある。
しかし、共にこれまでプロツアーを戦ってきたチーム同士、チーム編成はいくつもあり、読んでいる場合もあるだろう。ということで、ピックでは動じることなく各々がキャラを選ぶ。解説のS嶋は「互いに狙いが全く違う」と予測した。
それから今度はチーム編成。どういう順序に並べていくかで戦いの攻略法がさらに見えてくる。貫通、反射をうまく組み合わせ、フィニッシャーをどうするかが問われる。
両チームのピック(公式動画より)
まずは「はなっぷ」がリードを奪うものの、「【愛】獣神亭一門」もミスを挽回し、ボス戦に入る時にはほぼ互角の展開に。接戦の末、「はなっぷ」が先にクリア、優勝予想2位の「【愛】獣神亭一門」は敗退となった。
初戦から波乱の第1回戦、勝ち抜いたのは以下のとおり。ベスト4は「はなっぷ」「GV」「今池壁ドンズα」「アラブルズ」となった。光と闇が半々で残った。
「練習不足。」VS優勝候補「今池壁ドンズα」
ここで20分のインターバル。MCの2人が会場の観客にシルエットクイズ。これにほとんどの当てられた観客が一発で当ててしまうというガチぶりで答えた。見る方も熱い!
ベスト4が出揃い、いよいよセミファイナル!
セミファイナルからは3ステージのうち2ステージ先取したチームが勝利となる。1回戦より長い時間、集中力が要求されるのだ。対戦組み合わせは以下の通り。
セミファイナルはこの4チームの戦い(公式YouTubeチャンネルより)
準決勝の第1戦は「はなっぷ」VS優勝候補一番人気の「今池壁ドンズα」。ここで波乱があれば混戦必至だけに、注目の一戦だ。
準決勝のステージは「翠緑の生命体」「冥黒の女王」「妖光の狐少女」だ。
「はなっぷ」は後攻を選択、ほぼ悩むこと無く両チームともキャラをピック。編成では「今池壁ドンズα」が少し余裕がある印象だった。
そして対戦スタート! 始まってみると、「今池壁ドンズα」が着実にクリアしてリードを広げていく。そして会場からはチームへの応援の声が沸く。結果、「今池壁ドンズα」が勝利。なんとかキララELはタオルを回して会場を煽り、会場もそれに答える。
次は「冥黒の女王」ステージだ。今回、「はなっぷ」は先攻。編成中は両チーム笑顔を見せるが、バトルが始まるや集中! バトル1こそ互角だが、それ以降は「今池壁ドンズα」はミス無く優勢。ボス戦でやや手こずるも、友情コンボで切り抜けた。これで「今池壁ドンズα」の決勝進出が決定した。
解説も「美しい」と絶賛したフィニッシュ(公式YouTubeチャンネルより)
変わって「GV」と「アラブルズ」。顔の怖いとし(本当はいい人)が目立つ「GV」と平均年齢が二番目に若いチームの「アラブルズ」の対戦だ。「アラブルズ」は先攻を選択。「GV」はなんと反射なしのキャラ編成だ。
「GV」と「アラブルズ」は接戦が続いた
バトル3までわずか2秒差の接戦。そして「ボス出現」は同時! 先に決めたのは「GV」だった。
第二試合はGVが先攻。再び互角の展開となる。双方ともに打ち漏らしがあったものの、「GV」が勝ち抜けた。
ファイナルバトルは「今池壁ドンズα」VS「GV」
かくして決勝は「今池壁ドンズα」VS「GV」となった。奇しくもどちらも中部を拠点とするチームとなった。
派手なスモーク演出で登場!
先攻は「GV」だ。
第一試合は互角の流れで進んでいくが、「今池壁ドンズα」が先に「ボス出現」へ進み、そのまま逃げ切った。
第二試合はバトル2で「GV」が相手を残してしまい、10秒差に。しかし、最後は「今池壁ドンズα」のストライクショットで敵を殲滅、見事に優勝を果たした。
各トーナメントの優勝賞金は一人100万円、チームで400万円となる。
長丁場のバトルを戦い抜けた「今池壁ドンズα」
終了後のインタビューでチームリーダーのなんとかキララELは、「めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございました。トータルで優勝したいと思っているので引き続き応援お願いします」と語った。
初戦を終えての獲得ポイントランキングは以下のとおり。
第一戦の成績(公式サイトより)
次戦は10月27日(土)仙台:エル・パーク仙台 ギャラリーホールで行われる。は発売中だ。また、無料観戦席やネット配信での中継もあるので、一戦ごとにヒートアップする戦いをぜひ体験してほしい。
なお、10月13日(土)の東京大会の様子は対戦はアーカイブ配信されているので、会場の雰囲気やプロの腕前をぜひ見てほしい。
【第1戦 東京会場】モンスターストライク プロフェッショナルズ2018 トーナメントツアー
取材・文・写真=梅田勝司
イベント情報
第1戦10月13日(土) 東京 ・・・・・・・終了
アキバ・スクエア
(東京都千代田区外神田4-14-1 秋葉原UDX 2F)
エル・パーク仙台 ギャラリーホール
(宮城県仙台市青葉区一番町4-11-1 141 ビル 5F・6F)
グランフロント大阪 ナレッジキャピタル イベントラボ
(大阪府大阪市北区大深町3-1)
エルガーラホール
(福岡県福岡市中央区天神1-4-2)
名古屋コンベンションホール メインホール
(愛知県名古屋市中村区平池町4-60-12 グローバルゲート3F)
12月末(未定) 東京 東京(会場未定)