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中高生たちの熱い戦いに海外からの挑戦者も!国際声優コンテスト『声優魂』最終審査レポート

2018.11.21
レポート
アニメ/ゲーム
イベント/レジャー

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今年で第7回目の開催となる国際声優コンテスト『声優魂』が開催され、11月18日にはファイナリスト22名のうち19名(3名は欠場)が東京・ゲートシティ大崎ホールに集結。国内、そしてインターナショナル各部門の予選から勝ち抜き、約1,210名を超える応募者の頂点を目指して、最終審査に挑んだ。

掛合台詞ではアドリブを求められることも!!!

『声優魂』は、一般社団法人 国際声優育成協会が主催。声優を目指す若い才能を応援するための“声の祭典”として開催されている。今回の最終審査に登場した19名(3名は欠場)は、本大会から選出された中高生で、全国のエントリーから2次の音声審査を通過してのファイナル進出。地方大会から選出された3名は、鳥取、近畿(京都)、九州(熊本)の3つの地方大会での最優秀賞受賞者たち。そして世界中からのエントリーがあるインターナショナルカテゴリーの代表は、音声審査を通過した2名のファイナリスト(1名は欠場)である。

アフレコ審査に挑戦するファイナリストたち

最終審査は2種類用意された。AT-Xで再放送中のオリジナルアニメ『つうかあ』の映像を使用し、75秒ほどの映像を3人1組に分かれて演じる『アフレコ審査』と、ボイスドラマの台本をこちらも3人1組に分かれて演じる『掛合台詞審査』である。

アフレコ披露で堂々と演技する優秀賞の田中さん、山岡さん

最終審査では、合間に台本の読み方や、キャラ付け、台本にないアドリブを求められたり…など、具体的なアドバイスが“生”で飛び交う。アドバイスやリクエストに柔軟に対応し、審査中にも目覚ましい成長を見せるファナリストの姿が印象的だった。キャラを演じるにあたり何色をイメージしたのかという質問から、標準語で書かれた台本を関西弁で演じることをリクエストされたり、さらには、舞台俳優になった気持ちで“マイクから離れて”台本を芝居風にアレンジすることを求められたり。

本編で宮田ゆり役を演じる古賀葵さんとアフレコを披露するインターナショナル部門組!

その内容があまりにもハイレベルだったため、表彰式最後のあいさつで、一般社団法人 国際声優育成協会・理事長の南沢道義氏が「今日は、無茶振りしてすみません。審査員を代表して皆さんにお詫びします(笑)」とコメントするシーンもあったほどだった。

「ハイレベルな戦いだった」と最終審査を振り返る南沢氏

さらに、出場者のスキルがあまりにも高かったため、今年は「特別賞」という新たな賞が追加された。その「特別賞」を受賞したのは九州大会代表で鹿児島県在住の高校2年生・寺原成美さん。「選んでいただきありがとうございます。特別賞…」と驚きを隠せない様子でトロフィーを見つめる。続けて「いろいろな人に支えられて楽しく演技することができました」と感謝の言葉を述べた。

「特別賞」のスピーチでファイナリストたちを笑顔にした、寺原さん

「優秀賞」に選ばれたのは神奈川県在住の高校3年生・田中しおりさんと大阪府在住の高校2年生・山岡琳さんの2名。田中さんは「自分はまだまだ成長できると思うので、この結果を糧に頑張っていきたいと思います」と元気よく意気込みを語る。山岡さんは「トロフィーを手にしているのが夢のようです。みなさんのおかげです、ありがとうございました」と満面の笑みを浮かべた。

「優秀賞」を受賞した田中さんは子役としてドラマにも出演経験あり!

「受賞は夢のよう」だと語る「優秀賞」山岡さん

 

そして、見事「最優秀賞」を受賞したのは近畿大会代表で大阪府在住の高校3年生の籔根歩美さん。名前が呼ばれ号泣する籔根さんは「本当に私でよかったのかなという気持ちと、お母さんからも“声優になれるわけない”って言われ続けてきたんですけど、それが認められたみたいでとてもうれしいです」と心境を語る。さらに「『悔いのないようにできたから、賞なんかいらん』って友達にも言ってたんですけど、実際に優秀賞で名前が呼ばれなかったら、泣きそうになって…。でも最優秀賞で(名前を)呼ばれてすごくうれしいです」と涙混じりの笑顔で力強くコメントした。

涙が止まらなかった「最優秀賞」籔根さん。スピーチの最後には笑顔に!

インターナショナルカテゴリーの入選者、李さん

インターナショナル部門入選者、ミゲルさん

各賞の表彰後には、南沢氏が「とにかくキャラが際立っていた」と語ったインターナショナルカテゴリーの李相垠さん(韓国)、Dellepiane Miguelさん(アルゼンチン)の2名が加わり、受賞者合計5名によるアフレコ演技が再び披露。受賞のよろこびをかみしめながら、楽しそうに演技する様子が印象的だった。

 

受賞後のアフレコ披露では、演技に余裕も感じた

 

(取材・文 / タナカシノブ)