まらしぃインタビュー、『風パズルColorful~黒猫と白猫の幻想曲~』テーマ曲制作について

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新たにリニューアルされた『風パズルColorful』

新たにリニューアルされた『風パズルColorful』

まらしぃが響かせるゲーム音楽

株式会社トムス・エンタテインメントが新しくスマホ用に発表した『風パズルColorful~黒猫と白猫の幻想曲~』。このメインテーマ曲を人気ピアニストのまらしぃが担当している。アプリゲームでピアノの弾き語りをテーマ曲にしているのはとても珍しいことなのだが、その楽曲を制作するにあたっての思い、音楽との出会いについてまらしぃ本人に語って貰った。

――まずは今回のゲームの曲を提供するに至ったきっかけ、経緯など教えてください。

「それこそ、リリースの段階でテーマソングのお話しをいただいていたんですが、今回リニューアルされるということで、また嬉しいことにお話をいただいて」

 ――なるほど。それで今回の曲は、どんなことをイメージ、意識して作ったんでしょうか?

「そもそも「風パズル」というゲームがリリースされて、今回キャラクターで猫が出てくるんですけど、その猫にスポットが当たってると嬉しいっていうお話が最初にあったので、「じゃあ自分がその猫になったらどんなことするかな」と。ふらふらあっち行って、こっち行ってするだろうな、みたいなことを妄想しながら、勝手にストーリー作ってましたね」

――まらしぃさんは、最初はプレイヤーというイメージが強くて、その次に曲も提供したりという認識をしていたんですが。 どっちかというと、まらしぃさん的には、作る方が楽しいです? それともプレイヤーの方が楽しいです?

「今後どっちかを永久にやれません、ってことになったら、僕は弾く方を選ぶので、弾く方が楽しいのかな。 自分で作った曲も最終的には、やっぱり自分が好きな曲っていうか、聴いてて感触のいいものになるわけじゃ ないですか、それを弾くわけですから、やっぱり楽しいです。その辺も含めて僕はやっぱり弾く方が主なんじゃないかなと思います」

――なるほど。今回みたいに楽曲提供するのも、今まで弾いてきた曲もそうだけど、自分の中の創造性とか、クリエイティビティっていうのは「まだまだいけるな」みたいな感じですか?

「まだまだいける・・どうなんでしょうねぇ?(笑) 」

――聴いてると、ピアノって素材を使いながらバラエティに富んでるというか、引き出しに富んでるというか。それっていうのは何処からくるのかなって思うんですが。
 
「所謂バックグラウンド的な話をした時に、かなり極端なんですよね。ピアノを始めた頃は、イージー・リスニングですかね。リチャード・クレイダーマンさんとか、母親が大好きでよく聴かされてましたけど」

 ――意外! そんな所から! 

「ただ中学卒業から、大学入学して夏ぐらいまではピアノを一切やってなかったですからね。その時はもう音楽から離れてました。普通はみんな一番音楽聴く時期じゃないですか? その時に音楽聴いてなかったんで、僕と同世代の人と 「何聴いてた?」みたいな話をすると、全く話が合わないんですよ。それで大学の頃に、『東方(Project)』っていうシューティング同人ゲーム――ゲーセンにあるコナミさんの音楽ゲームでアニソンに出会い。 そこからボカロなどを通って、だいぶサブカルチックな方に流れていったと」

――かなり極端!(笑) 

「ボカロにしろ音ゲーにしろ、特定のジャンルっていうより、いろんなジャンルが内包されてるじゃないですか。 なので結果的にいろんなジャンルを聴いていたことになるのかなと」

――なるほどね、その中に内包されているものを引き出しながら、みたいな。一番最初が『東方』だっていうのも、なんていうのか、とても今っぽくもあり、僕らみたいな世代からすると、 面白いなって思っちゃいますね。

「そうですね。純粋に弾いてみたいとか、いいなこの曲って気持ちから触るわけですしね。先生に「じゃあ来週までにこの何とかのソナタの 何々を弾いてこい」とかじゃない自発的な動機なんで。大分純粋だったんじゃないかなあと。今でも動画投稿したりしてますけど、僕が最近ハマってるやつとか、好きなやつしかやってませんので」
 
――最近でいうとどのあたり? 

「ついこないだ、うまるちゃん(「干物娘! うまるちゃん」)をやりました(笑)。最近ちょっと……だいぶきてます」
 
――なるほど(笑)。しかし東方アレンジって、バンドとか多かったけど、「これピアノでやってるのもあるんだ!」と衝撃だった記憶があって。元々無理があるじゃないすか、『東方』の音生演奏って。早いし。

「早いし、いろんな音入ってますからね」 

――そうそうそう。ちなみに『東方』だとどの辺が自分の中でマスターピースですか?

「あー、難しい質問ですけど(笑)、「お墓まで持っていく曲5曲あげろ」っていうのを決めるのが、僕のテーマなんですよ。 1曲は僕が初めて動画で投稿して、『東方』っていうのを知るきっかけにもなり、更にはピアノ再開するきっかけにもなった「ネイティブフェイス」 っていうのがあるんですけど、僕はあれがもう、墓まで連れて行く曲第1位です」

――へぇ! なるほど。 

「第2位が、トヨタさんとかのCMで弾かせてもらった「千本桜」で、まだ残り3つが……」

――決まってない? じゃあ暫定版を決めましょうよ!  

「え、ちょっと困りますって! (一同笑) 絶対今の好みが反映されるって(笑) 」

――じゃあ、次お会いするまで楽しみにしてます。ゲームのお話に戻りますけど、自身もゲーム好きなんですね。 

「大好きですね。楽器をずーっとやってると、たまに「今はいいかな、」みたいな時期あるんですよ。そういう時僕は寝るかゲームするかなんですよ。で、しばらくサボってると、「あ、やんなきゃヤバいな」ってなってきて、ふと戻った時にモチベが高まるという。こういうのをひたすら繰り返してるんです」

 
――そのための休憩としてゲームは大事だと。 

「大事なんです。ピアノのモチベが高いときにはゲームのモチベが低くて、(笑)すごくいい関係で 」

――やっぱりゲーム音楽書くというのは、天職なのかもしれないですね。今回書いているゲームの他に同じトムス(・エンタテインメント)さんのゲームやアニメに書いてたりするんですか? 

「いやー、今回だけですね、もっとやらせて欲しいんですけどね(笑) 」

――数々のソシャゲをされてるまらしぃさん的に、今回の「風パズル」の魅力、 ゲーム的に「こんな風に面白いよ」というレコメンドがあれば。
 
「なんていうんでしょうね、ソシャゲってとっかかり易いものが多いじゃないですか。子供でも始めやすいような。ただ『風パズル』って全体のイメージとか世界観とか個性的ですし、何よりピアノソロをメインテーマとするだなんて、だいぶ酔狂なことだと思うんですよ。ただ、それが全然あってない訳でないというか、上手く収まってる。だから少し大人っぽいと思いましたね。ソシャゲって全年齢向けというか、そういうものが多い中で、お姉さんとかがすごい好きなタイプのゲームなんじゃないかな、と僕は思いました」
 
――なるほど。スタイリッシュな。
 
「そうです、スタイリッシュな。あ、その表現です(一同笑) 」

――ゲームとしてスタイリッシュに楽しめそうで、普段やらないようなお姉さん方とかもやってみたらいいんじゃないかな、という。

「そうですね、ちょっと抵抗ある方も触ってみたらこんなのもあるんだ、と感じるんじゃないかな、思うので、是非遊んでみてほしいですね!」
 

インタビュー=秤谷建一郎

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