阿部寛主演、吉田鋼太郎演出&出演 彩の国シェイクスピア・シリーズ第35弾『ヘンリー八世』の上演が決定
2020年2月に、彩の国シェイクスピア・シリーズ第35弾『ヘンリー八世』が演出&出演・吉田鋼太郎、主演・阿部寛で上演されることが決定した。
1998年のスタート以来、芸術監督蜷川幸雄のもとで、国内外に次々と話題作を発表してきたシェイクスピア全37戯曲の完全上演を目指す彩の国シェイクスピア・シリーズ。 2017年12月、シリーズ2代目芸術監督に就任した俳優・吉田鋼太郎が演出する『アテネのタイモン』でシリーズが再開され、この2月に2作目『ヘンリー五世』が幕を開けた。
2012年上演『シンベリン』左より)吉田鋼太郎、 阿部寛 撮影:渡部孝弘
そして、吉田演出の3作目となるシリーズ第35弾は歴史劇『ヘンリー八世』に決定。歴史劇には珍しく戦争の描写がなく、舞踏会や戴冠行列、エリザベス女王洗礼の祝賀など、ヘンリー八世時代の華やかな一面が物語に反映されている作品だ。歴史劇の中で『ヘンリー四世』二部作、『リチャード三世』についで人気の高い作品だが、上演は数少ないとされている。ヘンリー八世をめぐる英国王家のスキャンダルと、その裏に交錯する欲望と謀略、熾烈な地位争い。シェイクスピア作品に造詣の深い吉田鋼太郎によってどのように蘇るか、期待が高まる。
2014年上演『ジュリアス・シーザー』 撮影:引地信彦
ヘンリー八世役には、本シリーズで『シンベリン』『ジュリアス・シーザー』にも主演した阿部寛。吉田とのタッグで、新たな最強王が誕生する。
本公演は2020年2月、 埼玉・彩の国さいたま芸術劇場大ホールにて上演。他公演あり、詳細後日発表されるので楽しみにしておこう。
■吉田鋼太郎(演出・出演)コメント
「英国王室史上、 最もスキャンダラスな王」と言われるヘンリー八世。
政権の為に容赦なく配下を切り捨て、離婚を繰り返すエネルギーは特筆に値し、現代に通じる姿であると思います。大変魅力的なキャラクターです。
ともすれば、良き夫、良き父、良き上司のイメージを持たれがちな阿部さんに、悪の魅力、負のエネルギー、そして、思いきりスキャンダラスでセクシーな王を演じて欲しいと思っています。
■阿部寛(主演:ヘンリー八世役) コメント
蜷川さんがお亡くなりになって、3年が経とうとしています。
ヘンリー八世を吉田鋼太郎さん演出で演じさせて頂くということは、
大変大きな役割を僕も頂けたと思っています。
また、 彩の国さいたま芸術劇場でシェイクスピアの熱い日々を送れること、今から楽しみにしています。
2020年劇場でお会いしましょう。
英国王ヘンリー八世の宮殿では、ウルジー枢機卿が勢力を強めている。国王の寵愛を受けながら、出世のために策略をめぐらし高慢なウルジーは公爵たちの非難の的になっている。そんな中、学識高く才能をもつバッキンガム公が、ウルジーの陰謀によって裁判にかけられ、冤罪により死刑となった。ある晩、王はウルジー邸の晩餐会で王妃に仕える女官アン・ブリンに心奪われる。王は王妃キャサリンとの結婚を無効にしようと離婚裁判を起こすが、キャサリンは自身の敵であるウルジーが審判する裁判への出頭を拒否、ウルジーもまた自分の得にならない離婚裁判の延期を謀るが……。
公演情報
会場:彩の国さいたま芸術劇場大ホール 他
新型コロナウイルスの感染症の拡大防止に係る国及び埼玉県からの要請を踏まえ、当財団では、彩の国さいたま芸術劇場・埼玉会館で開催する主催公演をやむなく中止することといたしました。一覧をご確認くださいますようお願いいたします。
以降の主催公演等につきましては、今後の政府関係機関、埼玉県の指示・情報等を踏まえ、随時お知らせいたします。
作:W.シェイクスピア
翻訳:松岡和子
演出:吉田鋼太郎(彩の国シェイクスピア・シリーズ芸術監督)
制作:公益財団法人埼玉県芸術文化振興財団、 ホリプロ
企画:彩の国さいたま芸術劇場シェイクスピア企画委員会