印刷×グラフィック表現の可能性を探る『GRAPHIC TRIAL 2019』に葛西薫ら
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印刷によるグラフィック表現の可能性を探る企画展『GRAPHIC TRIAL 2019 -Exciting-』が、4月13日から東京・小石川の印刷博物館P&Pギャラリーで開催される。
2006年から開催されている『GRAPHIC TRIAL』は、クリエイターと凸版印刷のプリンティングディレクターが協力し、グラフィックデザインと印刷表現の関係を追究する企画。14回目の開催となる今回は、葛西薫、テセウス・チャン、高田唯、山本暁の4人が参加する。「Exciting」をテーマに掲げ、クリエイターのアイデアと印刷技術を組み合わせて完成させたポスターと、制作過程から生まれた数々のトライアル作品を発表する。
今回は「最も黒く、強い黒」を求めて、一般的な調合ではなく素材まで遡って見直したインクを開発。印刷適性が低い素材を用いることで漆黒を表現することに成功したとのこと。また、『GRAPHIC TRIAL』にとって初のRGB印刷に挑戦。通常のインクでは再現できなかった色を光の力を借りて実現したという。
葛西薫のコメント
印刷物には、まずは伝えたいものがある。その裏側にしっかりテクニックがあるからこそ、ちゃんと伝えることもできるように思う。この作品で伝えたいのは、僕の思い出である。エキサイトしたあの瞬間は皆さんに伝わるだろうか。
テセウス・チャンのコメント
私にとってデジタルグラフィックデータは有機物のようなものです。ミキサーに有機物が放り込まれ、その中で動きをとめた無限の深みの中へと崩れ、崩壊してゆく、そんなカラフルな抽象映像が生まれるさまを想像しました。
高田唯のコメント
光の青色を追いかけて行き着いた“光のインキ”です。インキではどうしても表現できなかった色を、光の力を借りて実現しました。紙がモニターになったような不思議な感覚にドキドキしながら、ポスターに隠れている言葉と色を探してください。
山本暁のコメント
印刷は版や紙、インキに左右され想定外な現象を引き起こすこともありますが、不良とされることもコントロールできれば魅力的な手法になると考えました。ネガティブな事象をポジティブな表現へとひっくり返す、エキサイティングなトライアルを試みます。
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