パリのテロ現場で演奏していたバンド

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パリのテロ現場で演奏していたバンド、Eagles of Death Metalに励ましを

現地時間13日の夜に発生したフランスはパリでの連続テロ事件。この中でも最も多くの犠牲者を出したのはバタクランというライブ会場だった。

ここで演奏していたバンド名は日本ではほとんど報じられていないが、事件当時アメリカのロックバンドであるEagles od Death Metal(イーグルス・オブ・デス・メタル)が7年ぶりの新作を引っ提げたツアーでのフランス公演の真っ最中だった。

 

Eagles od Death Metalは、名前にデス・メタルという言葉が入っているために誤解されることも多いが、デス・メタルでもメタルでもなく、オルタナティブ・ロックというのが最も近い、ロックバンド。彼らの音楽性やウィットに富んだ歌詞などから考えるに、「デス・メタル・シーンにおけるイーグルス」というユーモアを含んだネーミングであると思われる。

 

彼らは1998年にアメリカのカリフォルニア州で結成されたバンドで、Jesse Hughes(ジェシー・ヒューズ)と、Queens of The Stone Age(クイーンズ・オブ・ストーン・エイジ)のJosh Homme(ジョシュ・オム)の2人がパーマネントなメンバーとして活動を開始。ちなみに、今回のツアーには、Joshは参加していない。

2004年にファーストアルバム『Peace, Love, Death Metal』を発表し、その後も2006年『Death by Sexy』、2008年『Heart on』とコンスタントにアルバムを制作。USインディシーンを中心に欧米でも高い評価を得ていた。

そして、2015年9月15日には7年ぶりとなるニューアルバム『Zipper Down』を久々に発表。今回のパリ公演はこのアルバムをサポートするツアーの一環として行われたものだった。

 

当日の夜は、約1500人が会場に詰めかけソールドアウト公演。テロの襲撃にあったのはバンドの演奏の最中で、ショウの終わり間近だったと伝えられている。

現地時間13日深夜の時点でバンドのFacebookの投稿からは、バンドメンバーは全員無事であることが確認されているが、クルー全員の安全が確認されていないと発表されており、その後、バンドのマーチャンダイジング・スタッフ(物販スタッフ)が犠牲になったとの報道が出回っている。

 

イギリスではインターネット上で、バンドと当日会場でテロの犠牲となった人たちを追悼する為のキャンペーンが始まっている。

 

これは、「Eagles Of Death Metal For No.1」という名の運動で、バンドの新譜『『Zipper Down』に収録されたDuran Duran(デュラン・デュラン)のカバー曲「Save a Prayer」をiTunes Music Storeからダウンロードし、パリ市民へのサポートの気持ちと追悼を表そうというもの。

Facebookを中心にした運動で、「Save a Prayer」は今回の活動にはぴったりの曲だとし、この曲をダウンロードしてUKチャートの上位にランクインさせることが狙いだという。

 

この様に、音楽シーンもに様々な動きが出ているが、今回のテロ攻撃の余波は他のアーティストのツアーにも影響を与えており、現在のところ、U2とFoo Fightersのフランス公演の中止(ヨーロッパツアーそのものの中止という報道も一部出ている)が決まっている。

同会場では14日から3日間、Deftones(デフトーンズ)の公演が予定されていたが、公演は中止に。Deftonesのメンバーは全員の無事が確認されているという。

 

今後も、パリやフランス公演以外にも、欧米での公演中止やツアーの延期などが相次ぐ可能性もあり、事件の影響の大きさがうかがい知れる。

平和の象徴といってもいい音楽。それもオーディエンスと喜びを分かち合うライブ会場で起きた惨劇に強い憤りを覚えるとともに、犠牲になった方々へ心から追悼の意を示したい。

そして、テロの被害者となり、多くのファンを失ってしまったEagles of Death Metalの心情を思うとき、強い胸の痛みを覚えざるを得ない。

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