原美術館と別館ハラミュージアムアークで、『加藤泉-LIKE A ROLLING SNOWBALL』展
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「無題」2004年 高橋龍太郎コレクション蔵 Photo: Tsuyoshi Saito (C)2004 Izumi Kato
原美術館(東京都品川区)と別館ハラミュージアムアーク(群馬県渋川市)にて、『加藤泉-LIKE A ROLLING SNOWBALL』展が開催される。
原始美術を思わせるミステリアスで力強い人物表現を特徴とする加藤泉は、1990年代半ばより絵画作品を発表、2000年代に入ると木彫も手がけ、2007年ヴェネチアビエンナーレ国際美術展への招聘をきっかけに国際的な評価を獲得し、日本・アジア・欧米とその活動の舞台を広げてきた。近年ではソフトビニール、石、ファブリックなど多様な素材を用いたダイナミックなインスタレーションを展開する一方で、新たに版画制作にも取り組むなど、その意欲的な創作活動に多くの注目を集めている。
東京の美術館としては初の大規模個展となる原美術館では、新作の絵画、彫刻作品約30点を、元々は個人邸宅として建てられた独特の建築空間と対話するように展示する。また、別館のハラミュージアムアークでは、作家秘蔵の未発表作品も交え、代表作を中心に約100点にのぼる圧倒的なスケールの作品群でこれまでの活動を振り返る。
令和元年―時代の大きな節目を迎えたこの時期に、東京と群馬、全く異なる展示空間を持つ両館で、加藤泉の初期から最新作までを同時期に展観し、その全貌に迫る本展は、平成を駆け抜けてきた加藤泉の表現世界を改めて検証し、その令和での展開を占う好機となることだろう。
左から「無題」2019年 Photo: Kei Okano (C)2019 Izumi Kato 「無題」2019年 Photo: Kei Okano (C)2019 Izumi Kato 「無題」2018年 Photo: Yusuke Sato (C)2018 Izumi Kato 「無題」2008年 原美術館蔵 Photo: Ikuhiro Watanabe (C)2008 Izumi Kato
ハラミュージアムアーク:初期作品から近作まで、約25年の軌跡をたどる
初期作品から近作まで、未発表作品を含む約100点によって、作家の四半世紀にわたる活動を網羅的に紹介。加藤の作品に登場する人のような形は、1990年代半ばの彼の絵画作品に既に見ることができる。初期から現在に至る代表作がハラミュージアムアークの開放的でシンメトリーな空間で一堂に会することによって、このモチーフが、素材と技法の幅を広げながらどのように展開されてきたのか、その変奏の過程をたどることができるだろう。
また、高さ13メートルのメインギャラリーでは、代表的な大型の木彫作品を中心に、ソフトビニールや石を用いた大小様々な彫刻作品の共演が予定されている。
原美術館:加藤泉の現在、最新作約30点を展観し、今後を占う
吹き抜けのギャラリー1では、加藤泉の新たな試みのひとつである、大判のファブリックを用いたインスタレーションがお目見え。ほか全館で絵画や彫刻など最新作約30点を展観、ストローク跡も生々しい加藤による表現世界の現在が出現する。旧個人邸宅ならではの親密な距離感での鑑賞体験は、加藤作品の新たな一面を発見する契機を提供してくれるかもしれない。しつらえにこだわりを見せる加藤ならではの、展示ケースを使った空間構成にも注目だ。
イベント情報
主催:原美術館
特別協力:ペロタン
会期:ハラ ミュージアム アーク 2019年7月13日[土]~2020年1月13日[月・祝]
原美術館 2019年8月10日[土]~2020年1月13日[月・祝]
群馬県渋川市金井2855-1 〒377-0027 Tel 0279-24-6585 E-mail:arc@haramuseum.or.jp
休館日 木曜日(8月中は無休、2020年1月2日を除く)、2020年1月1日
開館時間 9:30am-4:30pm(入館は4:00まで)
入館料 一般1,100円、大高生700円、小中生500円、70歳以上550円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は群馬県内の小中学生の入館無料
東京都品川区北品川4-7-25 〒140-0001 Tel 03-3445-0651 E-mail:info@haramuseum.or.jp
休館日 月曜日(2019年8月12日、9月16日、23日、10月14日、11月4日、2020年1月13日を除く)、2019年8月13日、9月17日、24日、10月15日、11月5日、年末年始
開館時間 11:00am-5:00pm(水曜は8:00pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
入館料 一般1,100円、大高生700円、小中生500円、70歳以上550円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料
ツィッター 原美術館:@haramuseum ハラミュージアムアーク:@HaraMuseumARC
インスタグラム @hara_museum