桜木涼介、三浦涼介らがミュージカルを語る! 「ミュージカルのひろば」開催レポート
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去るゴールデンウィーク中、オープン一周年を迎えた東京ミッドタウン日比谷にてHibiya Festival 2019が開催された。その中で「夜明けの劇場 Theatre at Dawn」による「ミュージカルのひろば」が数日に渡って開催され、様々な立場でミュージカルに携わる人物がトークを繰り広げた。このうち、「Bumpy Lens ~劇場で出会ったクリエイティブな人たち~」と題して4月29日に実施された振付師・桜木涼介の回、そして5月2日に実施された俳優・三浦涼介の回を中心にダイジェストで報告する。
■4月29日(ゲスト:振付師・桜木涼介、女優・早霧せいな)
ナビゲーターの岩村美佳の声がけで会場に登場した桜木。まずはこれまでに携わった代表的な作品(宝塚歌劇団『スカーレット・ピンパーネル』『オーシャンズ11』『ロミオとジュリエット』など。外部では『エリザベート』『レディ・べス』『ドッグファイト』『1789』『るろうに剣心』など)が紹介された。桜木は「音楽とお話と歌と踊りを一緒に作っていく総合芸術という点が醍醐味であり、また難しい部分でもあります。やり甲斐もあります」と語った。
トークでは、振付師になる前は高校野球に青春を注いでいた話なども飛び出し、そして現在の職業である振付師、という立場から、『ドッグファイト』を例に挙げながら、振付とステージングの違いにも触れると、会場からはなかなか聴けない舞台裏の話に時には驚きの声も上がっていた。
桜木涼介 撮影:こむらさき
トークイベント後半では、宝塚歌劇出身で元雪組トップスターの早霧せいなも合流し、会場の熱気は倍増。2011年に雪組の『ロミオとジュリエット』が初めてのお仕事だった二人だが、早霧は桜木について「イケメンの振付師、宝塚にはいないタイプでチャラいんだけど言っている事の深さが違っていた」と笑いを誘いつつも「桜木先生は押し付けではなく、演者の事を考えて言ってくださるのがありがたかったです」と感謝を伝えていた。
早霧せいな 撮影:こむらさき
一方桜木も早霧について、ミュージカル『ウーマン・オブ・ザ・イヤー』で振付を担当した時を振り返り、「ちぎちゃん(早霧)が初めて女優として携わる舞台、お母さんみたいな目線で見ていました(笑)」と語る。その発言を受けて早霧が「桜木さんは振付家の枠を超えてお母さんです!」というと桜木含めて会場から大きな笑い声が起きていた。
(左から)早霧せいな、桜木涼介 撮影:こむらさき
■5月2日(ゲスト:三浦涼介、廣瀬友祐)
両親と兄が俳優という芸能一家で育った三浦は「父が出ているドラマを観るときは家族そろって正座して無言で観る。幼い時はそれが大分苦痛でした」と苦笑しつつも、「でもそういう経験は今活かされています。芸能人だからという訳ではないですが、人から見られる仕事をしている自分とはどうあるべきか、そのしつけをされていたように思います」と語る。
三浦涼介 撮影:こむらさき
また、演出家・蜷川幸雄との出会いについても語り出す三浦。蜷川が演出した舞台『あゝ、荒野』の楽屋で初めて挨拶をすることになったが「僕の顔を見た瞬間、ぽっと顔を赤くされて『君が三浦くんか』と言われました。自分の作品の千秋楽なのに何でほおを赤らめているんだろう、と思いました(笑)。終演後、改めて蜷川さんに呼ばれて『死ぬまでに一度仕事をしようね』と声をかけられました」と当時の印象を述べ、「蜷川さんの作品は僕という存在を知ってくださった上で使ってくださるという点でそれまでの作品とは違うスタンスで臨めました。でも名前が出たからじゃなく、それまでは自分の声が周りの人に伝わってなかったんじゃないかな、という事を考えさせられたきっかけになったと思います」と恩師を懐かしく思い返していた。
(左から)三浦涼介、廣瀬友祐 撮影:こむらさき
トークイベント後半には親友で俳優の廣瀬友祐がサプライズで登場! 『1789』の初共演以降、プライベートでも非常に仲がいい二人だが、廣瀬が三浦のイメージについて、「りょん(三浦さん)のこのビジュアルから気持ちいい低めの声が出てくるそこのギャップが印象的だった。あとは三浦涼介色に染めていくのが魅力的で刺激的でした」と語ると、三浦も廣瀬のイメージを「稽古場では廣瀬だけに見えている道があるんです。その椅子に座り決まった場所しか歩かない『廣瀬ロード』みたいなものがあって。そこしか知らないのかな?と思っていたんですが、『1789』の食事会で偶然隣の席になった時『廣瀬さんって幸せですか?』って聴いてしまった」と語り、一同大笑いとなった。
(左から)三浦涼介、廣瀬友祐 撮影:こむらさき
◇このほかの「ミュージカルのひろば」紹介◇
■4月30日 コンサート「明日は!」
(出演:塩田明弘、中井智彦、やまぐちあきこ、國井雅美/ピアノ、長谷川友紀/パーカッション)
撮影:山下明子
■5月1日 トークセミナー「ぷりっつ先生の音楽ノート」
(出演:山野靖博 森脇涼/ピアノ)
撮影:さわ
■5月3日 トーク&パフォーマンス
(出演:板垣恭一、女優倶楽部[皆本麻帆、関谷春子、万里紗、宮澤エマ、まりゑ]、中山彰太/ギター)
板垣恭一 撮影:みどりこ
女優倶楽部の皆さん 撮影:みどりこ
■5月11日 トークショー
(構成・司会:上村由紀子、ゲスト:保坂知寿)
撮影:さわ