トランプ大統領はなぜ“歴史上の偉人”になれないのか？　映画『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』特別映像を解禁

7月12日（金）公開の映画『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』から、ドナルド・トランプ大統領（のそっくりさん）をフィーチャーした特別映像が解禁された。

『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』は、第二次世界大戦後にナチスが月の裏側に逃れ、秘密基地を建設、人類侵略を開始する……というシニカルな設定のSFアクション映画『アイアン・スカイ』の7年ぶりとなる続編。前作はクラウドファンディングで1億円を集め、製作にこぎつけたことでも話題になった。続編である『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』も、クラウドファンディングサイトIndiegogoで1.5億円を集めている。

本作の舞台は、『アイアン・スカイ』の30年後。地球は月面ナチスとの戦いに勝利したものの、核戦争のために自滅・荒廃し、エネルギーが枯渇のため絶滅の危機を迎えていた。主人公のオビは、地球深部に新たなエネルギー源があることを知り、“ロスト・ワールド”へ旅立つ。しかし、そこでナチス・ヒトラーと結託した秘密結社ヴリル協会と対峙することになる。

プーチンやサッチャーなど、各国の為政者・独裁者が登場する本作。今回解禁された特別映像は、そんな面子になぜか加わっていないアメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプ氏（のそっくりさん）が主役に据えたものだ。

トランプ氏は、執務室で側近たちから『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』に登場する悪役たちに関する説明を受け、ヒトラーの写真を見て「チョビ髭がいいね。私も髭生やそうかな。メラニアどう思う？」と妻に意見を求めるなど、上機嫌。しかし、悪役たちの集合写真に、自身の姿がないことに気づいてしまった。「ところで、私が見当たらないな」と疑問を口にすると、側近が「出演に値しないとみなされたようです」と率直なコメント。これを聞いたトランプ氏は、「どういうことだ！俺はコイツらの誰よりもこの映画に出るのにふさわしいだろ!!」と激昂するのであった。ちなみに、トランプ氏が指を震わせながら眼鏡をとり、側近たちを追い出すシーンは、前作『アイアン・スカイ』でもモチーフにした、『ヒトラー 〜最期の12日間〜』のパロディ演出の模様。

メガホンをとったティモ・ヴオレンソラ監督は、トランプ氏を登場させたなかった理由について、「彼は本作に出演している偉人たちに比べるとまだ何も成し遂げていないからさ」と語っている。果たして、トランプ氏は、次回作以降の『アイアン・スカイ』ユニバースに登場することが出来るのか。

『アイアン・スカイ／第三帝国の逆襲』は、7月12日（金）、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開。