篠崎“まろ”史紀が能とタッグ クラシックの王子ホール+能楽の観世宗家監修で贈る、新たな『羽衣』の世界

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2019.7.17

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2019年7月23日(火)『はごろも』~銀座の飛翔が王子ホールで行われる。本公演は、「東京アート&ライブシティ」の夏プロジェクトで、銀座に居を構える観世能楽堂と王子ホールの連携企画第2弾だ。

昨年行われた、第1弾となるバロック音楽と能の世界の魅力を伝えた『日仏宮廷恋愛模様』からさらに一歩踏み込み、若き斯界のトップランナーたちが、今まで見たこともない『羽衣』を夏の銀座の夜に贈る。古今東西、美しいお伽噺は多くの人を魅了してきた『羽衣(はごろも)』。天女に心を奪われた漁師のように、クラシック音楽もまた能に心を奪われ、寄り添い、共に舞う……。

風貌から“まろ”の愛称を持つヴァイオリニストで、NHK交響楽団第1コンサートマスターの篠崎史紀。王子ホールで看板企画・MAROワールドや様々な試みを展開してきた彼が能とタッグを組む。銀座ならではのコラボレーションがどんな公演になるのか、期待したい。

本公演に出演する武田宗典(能楽師シテ方観世流)、篠崎“まろ”史紀、作曲を担当する加藤昌則から、コメントが届いたので紹介する。

■シテ:武田宗典 コメント

武田宗典

武田宗典

能楽界でもあまり例を見ない極めて本格的なクラシックとのコラボレーションで新たな羽衣を企画しました。超一流の演奏家である“まろ”さんと、皆様に夢のような美しい時間をお届けできるよう精進を重ねて参ります。

<プロフィール>
1978年生まれ (公社)能楽協会会員。(一社)観世会理事。早稲田大学第一文学部演劇専修卒。父・武田宗和及び二十六世観世宗家・観世清和に師事。1980年初舞台、1988年初シテ、以後「石橋」「乱」「道成寺」「望月」等を披く。海外公演多数。2014年シアトルにて、能と現代オペラの二部作『Tomoe&Yoshinaka』を企画、主演を果たす。『武田宗典之会』主宰。舞台公演の他、「謡サロン」等の能楽講座を国内外で開催している。

■ヴァイオリン:篠崎“まろ”史紀 コメント

篠崎“まろ”史紀

篠崎“まろ”史紀

日本の美学 能楽の抑制された動きによって生まれる研ぎ澄まされた感性は、観る人に想像力を投げかけます。私達のDNAに直接語りかけるコラボレーションは今までに存在しただろうか?
そんな幽玄の世界へ、皆様をご招待いたします。

<プロフィール>
愛称“まろ”。NHK交響楽団第1コンサートマスター。3歳より父にヴァイオリンの手ほどきを受ける。15歳の時に毎日学生音楽コンクール全国第1位。高校卒業後ウィーン市立音楽院に入学。翌年コンツェルト・ハウスでコンサート・デビューを飾り、その後ヨーロッパの主要コンクールで数々の受賞を果たす。1988年帰国後、群馬交響楽団、読売日本交響楽団のコンサートマスターを経て、97年に34歳でNHK交響楽団コンサートマスターに就任。以来“N響の顔”として国内外で活躍中。96年より東京ジュニアオーケストラソサエティの音楽監督、WHO評議会委員を務め、そのコンサートにも熱心に取り組んでいる。2014年、第34回有馬賞受賞。現在、桐朋学園大学及び東京藝術大学非常勤講師、昭和音楽大学客員教授。

■作曲:加藤昌則 コメント

加藤昌則

加藤昌則

「能」とのコラボという刺激的な機会が舞い込み、その作業はとても新鮮なものでした。
素晴らしい演奏家と、そして何よりこのコラボに積極的に取り組んでくださっているお能の方々が生み出す新しい舞台を多くの方に見届けていただきたいと思っています。

<プロフィール>
東京藝術大学作曲科首席卒業、同大学大学院修了。
作品は05年「スロヴァキアン・ラプソディ」、06年オペラ「ヤマタノオロチ」、「刻の里標石」(神奈川フィル委嘱作品)、12年オペラ「白虎」(第11回佐川吉男音楽賞受賞)、14年連作歌曲「二本の木」(王子ホール委嘱作品)、15年「地球をつつむ歌声」(NHK全国学校音楽コンクール小学校の部課題曲)、18年「Sixteenth Montage」(セントラル愛知響委嘱作品)など。最新CDは「PIANO COLOURS」(エイベックス・クラシックス)。NHK-FM「鍵盤のつばさ」パーソナリティー。長野市芸術館レジデント・プロデューサー。

■ソプラノ:森谷真理 

森谷真理

森谷真理

<プロフィール>
武蔵野音楽大学卒業、同大学院およびマネス音楽院修了。『魔笛』夜の女王でメトロポリタン歌劇場デビュー。その後『トゥーランドット』リューでの欧州オペラデビューを皮切りに、リンツ州立劇場専属歌手として『ラ・ボエーム』『ラ・トラヴィアータ』など数々の作品に出演のほか、ウィーン・フォルクスオーパーをはじめ欧米主要歌劇場で活躍。国内では、『リゴレット』ジルダ『後宮からの逃走』コンスタンツェ、『ラインの黄金』フライア、『ばらの騎士』元帥夫人などを務める。2018年6月には日生劇場『魔笛』パミーナで出演、今後はベルギーフレミッシュオペラ『サティヤーグラハ』ミス・シュレーゼン、19年東京二期会『サロメ』タイトルロールで出演予定。二期会会員。

■演出:田尾下 哲

田尾下 哲

田尾下 哲

<プロフィール>
1972年兵庫生まれ、横浜育ち。第20回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。西洋演劇、演出をミヒャエル・ハンペに学び、2000年から演出家としての活動を開始。近年の主な演出にオペラ『後宮からの逃走』、『金閣寺』、『蝶々夫人』、『カヴァレリア/道化師』、ミュージカル『ボニー&クライド』、芝居『平幹二朗主演・王女メディア』、オリジナル戯曲『プライヴェート・リハーサル』などがある。今後はオペラ、ミュージカル、芝居に、海外での劇作、歌舞伎の演出も控えている。

 

公演情報

王子ホール+観世宗家監修
『はごろも』~銀座の飛翔
 
日時:2019年7月23日(火)18:00開演
※終演後、出演陣によるアフタートークあり。
※王子ホールロビーにて、藤田雄大(チラシ題字)書展を同時開催予定。
会場:王子ホール(東京都中央区銀座4-7-5)
料金:全席指定6,000円
 
<出演>
シテ(天人):武田宗典/ワキ(漁師白龍):森常好
地謡:岡久広・山階彌右衛門・浅見重好・松木千俊・角幸二郎・木月宣行・武田文志・坂井音晴
後見:武田宗和・観世芳伸
笛:杉信太朗/小鼓:田邊恭資/大鼓:亀井広忠/太鼓:小寺真佐人
ヴァイオリン:篠崎史紀/ソプラノ: 森谷真理
 
<スタッフ>
作曲:加藤昌則/演出:田尾下哲/舞台:旅川能楽プロ/照明:大淵智徳
書:藤田雄大(王子ホールロビーにて藤田雄大展を実施)
 
主催:文化庁「2019年度戦略的芸術文化創造推進事業」/東京アート&ライブシティ構想実行委員会
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
 
詳細・お申込みはこちら
https://eplus.jp/ginzahagoromo/
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