リル・ナズ・Xとドリー・パートン

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2019.7.22

※大手レコード会社の洋楽部門での豊富な経験を持つ筆者によるブログ「洋楽天国」提供記事をお届けします。

リル・ナズ・Xとドリー・パートン

新手のチャート作戦か。シングル「オールド・タウン・ロード」でカントリー・ラップという新ジャンルを確立したラッパーのリル・ナズ・X(20歳)。火曜日(23日)に出るビルボード・シングル・チャートで16週目の1位になりそうだ。ビルボードの1位記録は16週だ。

ビルボード・シングル・チャートで、1位を16週間獲得し、最多週という意味で歴代1位は1995年のマライア・キャリー&ボーイズⅡメンの「ワン・スウィート・デイ」と2017年のルイス・フォンシ&ダディー・ヤンキーの「デスパシート」がある。リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」がこれに並ぶ事になりそうだ。カントリーの大御所ビリー・レイ・サイラス(57歳)をフィーチャリングしたリミックスがチャートの1位キープに貢献した。

そして驚く事に、リル・ナズ・Xは女性カントリー・ミュージックの大御所ドリー・パートン(73歳)を新リミックスに誘い、ドリー・パートンがこれを引き受けた。

ビルボードのシングル・チャートは実売とラジオの放送回数とストリーミングの回数で作成される。実売やラジオの放送回数に比べ、ストリーミングは面白い曲なら瞬時に再生され拡散される。ドリー・パートン・リミックスがチャートにどう影響を与えるのか。16週以上の1位は可能か。新しいチャート作戦。アメリカの音楽業界関係者は固唾をのんでいる。

>>2019年7月21日「洋楽天国」より

 

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