「大阪クラシック~街にあふれる音楽」今年のテーマは、来年生誕250周年を迎えるベートーヴェン
大阪市章 澪標が入った法被で指揮するプロデューサーの大植英次。おなじみの光景だ! (C)飯島隆
今年で14回目となる「大阪クラシック~街にあふれる音楽~」が、9月8日(日)から14日(土)までの期間、開催される。
これは2006年に、当時大阪フィルハーモニー交響楽団の音楽監督だった大植英次が、自らプロデューサーとなって大阪の街中にクラシック音楽を鳴り響かせたい!と立ち上げた、1週間に渡る無料コンサートを中心とした音楽の祭典だ。
これまでの13年間で、1041公演、57万人を超える動員を誇り、初秋の大阪を彩るクラシック音楽の祭典として、市民の間でも随分と定着してきた。
大阪市役所の正面玄関ホールもこの日はコンサート会場だ! (C)飯島隆
出演は、大阪フィルハーモニー交響楽団の他、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、日本センチュリー交響楽団、オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラと、大阪を代表するプロの楽団が一堂に顔を揃える。
今年は全81公演のうち無料公演が59公演。22公演は有料のコンサートだが、オープニングとフィナーレを飾る大阪フィルのコンサート以外、入場料はすべて1000円と大変お求めやすくなっている。
見晴らしの良いフェスティバルタワーウエスト3階ロビーに鳴り響く弦楽四重奏! (C)飯島隆
北は梅田から南はなんば周辺まで、大阪のメインストリート御堂筋と、水の都大阪を象徴する中之島エリアを中心に、オフィスビルのロビーやカフェ、ホテルを主な会場として行われるため、通りすがりのサラリーマンやOL、買い物客や観光客も楽しめると評判だ。
プロデューサーの大植英次は語る。
来年、生誕250周年を迎えるベートーヴェンをいち早く取り上げます! (C)飯島隆
「大阪クラシックは、出演者と関係者、そしてファンの皆さまと一緒に作り上げて来た、世界でもまれにみるフェスティバルです。今年のテーマは、来年生誕250年を迎えるベートーヴェン。大阪クラシックではどこよりも早くそれを先取りし、ベートーヴェンに始まりベートーヴェンで終わります。3台のピアノによる「運命」という珍しい企画(※)も、皆様に楽しんで頂きますので、ぜひ会場にお越しください!」(※第50公演は完売しております。)
今年も皆さまとお会いできるのが本当に楽しみなんです! (C)飯島隆
オープニング公演の交響曲第7番にフィナーレ公演の交響曲第3番「英雄」、3台のピアノで奏でる交響曲第5番「運命」の他にも、弦楽三重奏曲、弦楽四重奏曲、チェロソナタと、来年には大きな話題となり、演奏会でも頻繁に取り上げられるであろう楽聖ベートーヴェンの作品を、先取って聴けるチャンスだ。もちろんベートーヴェン以外のお馴染みの名曲から、普段演奏される機会の少ない珍しい曲まで、大阪クラシックならではの、小編成でアンサンブルの魅力あふれる作品を聴ける絶好の機会だ。
京阪神御堂筋ビルは、早々に入場制限! (C)飯島隆
毎年、大阪クラシックの期間中、公式パンフレットを握りしめ、会場から会場を移動する多くのファンを見かけるが、大阪クラシックを楽しむためには、まず公式パンフレットの入手をお勧めする。公演当日は会場周辺で配布しているが、梅田、難波、天王寺にある大阪市サービスカウンターや大阪市役所内の市民情報プラザ、大阪市内の各区役所、図書館、または梅田、難波の観光案内所では、すぐさま入手が可能だ。
公式パンフレットには、公演のタイムテーブルはもちろん、見やすい会場マップや、会場内のカフェ、レストランで使えるお得なクーポンも付いているので、どの公演をどういう順番で回り、どこでランチやお茶をして、せっかくの機会なので近くの名所旧跡も行ってみよう!などといった行動予定を立てることが出来、旅行の計画を立てるようで楽しい。
竹中工務店いちょうホールでは、モーツァルト「音楽の冗談」を趣向を凝らした扮装で! (C)飯島隆
街に音楽があふれる1週間は、普段と違った大阪の街に出会える特別な機会となるはず。今年は「大阪クラシック」に出掛け、クラシック音楽を身近に感じてみてはいかがだろうか。
「大阪クラシック2019」パンフレット表紙
文=磯島浩彰
公演情報
▮開催会場:公式サイトを参照のこと
▮出演:大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団、大阪交響楽団、日本センチュリー交響楽団、Osaka Shion Wind Orchestra(旧大阪市音楽団)
▮問合せ:大阪クラシック事務局(平日 10時から17時まで)電話:06-6210-2454
▮公式サイト:https://www.osaka-classic.com/