ロック=ギターの概念を覆す新星が来日、ワンオクライヴに登場

レポート
音楽
2015.7.13
トゥエンティ・ワン・パイロッツ

トゥエンティ・ワン・パイロッツ

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ワンオクのツアーファイナルに登場したトゥエンティ・ワン・パイロッツって何者!?

「ロック」を音楽のジャンルとして捉えた場合、多くの人がその象徴として思い浮かべるのはエレキギターだと思う。

少し前に某バンドの“ロックにギターは不要”ととれる発言が物議をかもした、という話題もあったが、それは「ロック」をどういう定義で考えるかによって、変わってくる話ではないだろうか。筆者の個人的考えとしては、一般にはエレクトロやヒップホップにカテゴライズされる音楽でも、聴いてロック的要素を感じるものであればロックだと思っているので、前述の件はわりとどうでも良い議論ではあった。ロックというものを狭義で捉えた場合には、歴史上多くのロックスターを生んできたギターという楽器は、やはり特別なものというのは事実。が、必ずしもロック=ギターではない、多彩なサウンドアプローチやジャンルを超えたアレンジに挑戦するバンドが、今日のロックシーンで表舞台に立っているのもまた事実である。

そんな新世代ともいえるバンドの台頭が目立つ中でもひときわ目立つ、“ギター”がそもそも編成の段階で存在しない、異色の存在がいる。それがトゥエンティ・ワン・パイロッツだ。

ポップでありながら、ミクスチャー・ロックやエモ・ロックなど様々な要素を巧みに取り入れたそのサウンドにおいて、特筆すべき点はやはりその編成。なにせ、ピアノ・ヴォーカルとドラムの2人しかいない。ただそこから生み出される音は、ビート感といい、アレンジといい、歌といい、多くの耳に「ロック」として違和感なく届くものなのだ。彼らが類まれなセンスとアイデアを持っているのは間違いない。

そんなトゥエンティ・ワン・パイロッツが、7月11・12日にさいたまスーパーアリーナで行われた『ONE OK ROCK 2015 “35xxxv" JAPAN TOUR』ファイナル公演の舞台に登場、おおくの日本の音楽ファンの目に触れることとなった。そこで展開されたパフォーマンスは、観る者の目に違和感なく“ロック”として届いたに違いない。その模様はこうだ。

以下、ニュースリリースより


タイラー(vocal / piano)、ジョシュ(drums)の2人がステージに登場すると、最新アルバム『ブラーリーフェイス』のオープニングを飾る「へヴィーダーティーソウル」からライブがスタート。彼らのライブを初めて観るであろう観客が多い中、ジョシュがピアノの上に登り得意のバック宙を披露すると、客席からは驚きの大歓声が湧く。会場は前半から早くも熱気に溢れ、シンガロングの煽りにも大きな声で応える日本のオーディエンスに、タイラーも満面の笑顔を見せ、「カー・レディオ」では、いつの間にかアリーナの中心に立てられた脚立によじ登り、盛り上がりは最高潮へ。MCでは、ONE OK ROCKに改めて感謝の言葉を述べ、ラストは日本でもテレビCMに使用された代表曲「ガンズ・フォー・ハンズ」。観客のジャンプで会場は大きく揺れ、最後は2人でオーディエンスの真ん中に立ち、圧巻のドラムパフォーマンスを披露!大歓声の中深々とお辞儀をし、ステージを後にした。

トゥエンティ・ワン・パイロッツは、7月12日(日)に行われるONE OK ROCKの全国アリーナツアー「ONE OK ROCK 2015 “35xxxv" JAPAN TOUR」ツアーファイナル2日目でもサポートアクトを務めるほか、7月25日(金)にはFUJI ROCK FESTIVAL '15へ出演する。


【トゥエンティ・ワン・パイロッツ 7月11日(土)さいたまスーパーアリーナ セットリスト】
1.      へヴィーダーティーソウル
2.      ストレスド・アウト
3.      ウィー・ドント・ビリーヴ・ワッツ・オン・ティーヴィー
4.      レーン・ボーイ
5.      ホールディング・オン・トゥー・ユー
6.      ティア・イン・マイ・ハート
7.      カー・レイディオ
8.      ガンズ・フォー・ハンズ


今回のステージを観てファンになった、気になったという方はもちろん、見逃してしまった方もフジロックのステージで、是非、新世代の「ロック」、その姿を体感してみてほしい。

ライブ写真=Julen Esteban-Pretel

 
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