星野源「引っ越し大名!」初日に蕎麦を持ち上げ「普段やってるCMの感じが…」
持ち上げた蕎麦を見つめる星野源。
本日8月30日に星野源主演映画「引っ越し大名!」が公開初日を迎え、東京・丸の内ピカデリーで初日舞台挨拶が行われた。
「引っ越し大名!」は、生涯に7回もの国替えを命じられた実在の大名・松平直矩のエピソードをもとに、姫路藩の藩士たちが莫大な費用と労力のかかる引っ越しを知恵と工夫で乗り切ろうとする物語。初日舞台挨拶には、“引っ越し奉行”に任命された主人公・片桐春之介役の星野源、鷹村源右衛門役の高橋一生、於蘭役の高畑充希、松平直矩役の及川光博、中西監物役の濱田岳、監督の犬童一心が出席した。
最初にマイクを握った星野は「皆さん今日はありがとうございます。本日Instagramを始めました星野源です」とInstagramアカウント(@iamgenhoshino)を開設したことをファンに報告。それを受けて高畑は「源さんのInstagramに載りたいです」と発言し、星野は「ぜひお願いします」と快諾していた。また2013年公開の「箱入り息子の恋」以来、6年ぶりに映画の主演を務める星野は「ひさしぶりの主演作で今回たくさんいろんな稼働もさせていただいて。撮影から1年半……までは行かないですけど、そのぐらい空いたので、すごく長く待って、待って待ってきた今日この初日なので非常にうれしいです。皆さん本当にありがとうございます! 本当にうれしい!」とファンと共に公開初日を迎えられたことを喜んだ。
NHK「おげんさんといっしょ」では高畑と夫婦役を、「引っ越し大名!」では高畑演じる於蘭に恋心を寄せる春之介を演じる星野。高畑が「馬が怖かったです。この作品で初めて馬に乗ったんですよね。軽々、皆さん乗ってらっしゃるように見えるんですけど……ちょっとしゃべるのが下手すぎて……」と緊張のあまり言葉に詰まってしまうと、「全然大丈夫だよ。今のところ全然大丈夫」とすかさずフォローを入れ、ほほえましい2人のやり取りに客席から拍手が起こった。
MCから「普段は王子と呼ばれている及川さんですが……」と話を振られた及川は、「いやいや元・王子です。転職してますから!」と今回は“殿”役であることをアピール。MCから役作りについて問われると「気を付けたところで言えばギャップですかね。お殿様としての風格……そして男色家としての素顔。そのギャップですかね。ははっ(笑)」と語る。男色家の部分については「僕はそれじゃないですよ」と念押ししていた。
星野、高橋、濱田の3人は、撮影の合間にさまざまな会話を楽しんでいたそう。舞台挨拶中に高橋と濱田が互いをいじり合っていると、星野は「これがずっと現場でも行われています」と撮影時の雰囲気を来場者に伝える一幕もあった。その様子について犬童監督が話していると、及川は「ワチャワチャしてるんですよ。女子が好きなワードなんですよ。“ワチャワチャ”は」と3人がどのように過ごしていたのかを解説。星野が「話の中身はあまり人前で言わないほうがいいやつです」「僕がオーディオセットを買ったみたいな話とか、あとは人の悪口……主に岳ちゃんのね。それを岳ちゃんの目の前で言うという」と“ワチャワチャ”の真相を明かした。また本作はキャスティングのよさでも注目を集めており、そのことについて犬童監督は「適材適所のキャスティングで、僕が子供の頃に見たかった時代劇の楽しさがそのおかげで実現した気がします」とうれしそうに話した。
その後イベントは、作品タイトルにちなんで「共演者のこの人は◯◯大名!」と題したトークコーナーへ。及川はまずはInstagramを始めたばかりの星野を「星野源ちゃんは……インスタ大名!」と名付け、会場を笑わせたのち、改めて「気配り大名」と紹介した。そして「人を嫌な気分にさせない方だなと初対面の頃から思っていて。控えめと言いますか、穏やかなコミュニケーションを取る方。淡路島で(の撮影は)とにかく暑かったんですよ。ワチャワチャしてるじゃないですか、若者たちは。で、僕はマイ扇風機を持ってきて当たってたんですよ。遠くから見ると僕だけ仲間外れみたいな感じだったんですね。そこに話しかけにきてくれるんです。気配り大名!」とその理由を語った。それを受けた星野は「元・王子様感が現場でも発揮されていて……正直王子様感は話しかけにくいじゃないですか。でも話してみたらすっごい優しい方なので。逆に(及川の)気配りがすごいと思いました」とコメント。及川は「気配り大名と気配り元王子ということで」と星野と自身について述べた。
高橋が濱田について「難癖大名」だと語ると、再び2人の間で小競り合いが始まる。それを横で見ていた星野は「どっちも言ってることは正しいです。これで仲がいいのがすごいですよね」と爆笑。濱田は「源さんがいなかったら僕ら炎上してましたよ。気遣い大名だ! 助かったわー!」と星野の“気遣い大名”っぷりを讃える。また「(星野に)難癖付けたいですけど、付けようがないくらいクソ優しいんですよ。大名になんてなれない! 優しすぎてダメです!」と語り、星野についてなんとか“難癖”を付けようと「クソ優しい根暗な印象です」と述べた。また高畑は及川を「ミッチー先輩は……扇風機大名」と紹介。星野は肉好きの高畑を「焼肉“大王”」と紹介し、会場の笑いを誘った。犬童監督から「腕組み大名」と命名された高橋は「心理学的に言うと腕を組むって拒絶って意味らしいですよ。着物を来ちゃうと所作的にしちゃうんですよね……」と申し訳なさそうに話した。
トークのあと登壇者たちは映画の公開を記念した鏡割りを実施。樽の中には作品タイトルにちなみ、“引っ越し蕎麦”が入っており、星野は「僕が普段やってるCMの感じがするんですけど……」と言いながら金色の箸で樽の中に入った引っ越し蕎麦を持ち上げた。最後に星野は「初日を迎えられて本当にうれしいです。脚本を読んで出たいと思ったあの日からすごい時間が経ちまして、やっとこの日を迎えられてうれしいです。皆さんと現場で楽しく話した思い出や苦労を共にした思い出が映像の中で素晴らしい作品として昇華しているのを見て、僕はものすごくうれしかったです。ぜひいろんな方に観ていただきたいので、また観に来ていただいて、ほかの人も誘っていただいて。小さい子供からおじいちゃんおばあちゃんまでどんな人も楽しめて、現代の日本で観るべき、そして観て楽しい活劇時代劇だと思いますので、ぜひ皆さん何度も観に来てください」と作品をアピールし、舞台挨拶を締めくくった。
(c)2019「引っ越し大名!」製作委員会