名作が新演出で進化する!KAKUTA「痕跡《あとあと》」再演

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2015.11.30
KAKUTA「痕跡《あとあと》」

KAKUTA「痕跡《あとあと》」

第18回鶴屋南北戯曲賞受賞、強力キャスト陣が集結!

12月5日(土)から三軒茶屋シアタートラムにて、KAKUTA第26回公演「痕跡《あとあと》」が上演される。本作は2014年8月に上演され、観客の圧倒的な支持を受けた作品の再演となる。

KAKUTAの主宰であり、作・演出を手掛けた桑原裕子は、本作で第18回鶴屋南北戯曲賞を受賞、KAKUTAにとっては劇団結成以来最大の動員人数を記録するなど記念碑的な作品となった。
初演時には青山円形劇場のポテンシャルをフルに活用した完全円形の舞台で上演したが、今回の再演では全く新しい演出により、進化した「痕跡《あとあと》」の世界を生み出すという。

ある嵐の夜に起きた3つの事件。中年男は自殺未遂を図る。幼い少年は轢き逃げ事件に見舞われて行方不明となる。そして、それら事件を目撃したバーテンダーは直後の落雷で自らの目を負傷した。この日の出来事がすべての物語の始まりだった。
それから時が経過し、少年の母親は轢き逃げ事件の真相を知ろうとあらためて調査を開始する。それに協力する男はその模様をドキュメンタリーとして撮影しようとしている。彼女を心配する元義妹も無理矢理同行を申し出る。一方、新しい生命の誕生を心待ちにする一組の夫婦がいる。夫は資格試験を受験中であり、妻は出産をひかえて実家に戻るところだ。そして、クリーニング店に勤務する男とその息子。男はクリーニング屋の社長の妹と内縁関係にあり、一見幸せそうな生活を営んでいる。
それぞれの日常、それぞれの人生。それらの生活が嵐の夜の事件を中心に交差し、ぶつかり合ったとき、彼女ら/彼らの人生は大きなうねりとなって動き出す……

物語の核となる嵐の夜に消えた少年を探す母親役を演じるのは、TVドラマ、映画、舞台と多方面で活躍するベテラン女優の斉藤とも子。そしてクリーニング店に勤務する過去に暗い影を落とした男性を演じるのは、カムカムミニキーナの主宰・作・演出である松村武。俳優としても卓越した演技を見せ、初演時には最終局面における告白シーンで、多くの観客の涙を誘っていた。また、KAKUTAの公演に多数出演し、その世界観をよく知る劇団ブラジル所属の辰巳智秋、北九州芸術劇場プロデュース公演「彼の地」(作・演出:桑原裕子)に出演し、「痕跡」初演へと客演することとなった大神拓哉も前回に引き続き出演する。そして、2010年上演の「めぐるめく」にも参加した若手人気俳優の川隅美慎が物語のキーパーソンとなる少年の役としてKAKUTAに再登場。KAKUTA劇団員も客演陣に負けじと演技にさらなる磨きをかけて出演する。なお、前回はゲスト出演した多田香織は、KAKUTAの新メンバーとして参加することとなった。

これらの強力なキャスト陣によって奏でられる絶妙なアンサンブルが「痕跡《あとあと》」の世界を鮮やかに描き、初演時以上に観る者の心を揺さぶる。

手法はオーソドックスに。スタイルは緻密に。発想は奔放に。
いつまでも色褪せず、現代人の心を揺さぶり続ける上質な娯楽を創作する。
そんなKAKUTAの作品に、一度触れてみてほしい。

☆追加公演決定!

 12月14日(月)19時の回が追加となりました。詳しくは公式サイトにてご確認を。

公演情報
KAKUTA第26回公演「痕跡《あとあと》」

■日時:2015年12月5日(土)~12月14日(月)
会場:三軒茶屋シアタートラム
作・演出:桑原裕子
出演:
成清正紀 若狭勝也 高山奈央子 佐賀野雅和
四浦麻希 異儀田夏葉 多田香織 桑原裕子
松村武(カムカムミニキーナ)
川隅美慎 辰巳智秋(ブラジル) 大神拓哉(企画演劇集団ボクラ団義)
斉藤とも子
公式サイト:http://www.kakuta.tv/
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