【BELLATOR × RIZIN 全面対抗戦 緊急記者会見】12・29 ベラトール初の日本大会「BELLATOR JAPAN」開催!ヒョードルvsランペイジ決定!12・31「RIZIN.20」と2大会で対抗戦を計画!
RIZINとアメリカメジャー団体のBELLATORは、両者の全面対抗戦についての緊急記者会見を実施した
■米メジャー団体ベラトール初上陸
RIZINが米MMA団体ベラトールと実施する全面対抗戦の記者会見を9日、都内のホテル雅叙園で行った。会見にはベラトールのスコット・コーカー代表とエメリヤーエンコ・ヒョードルの登壇が予告されていたが、ヒョードルの日本ラストマッチを12月29日の「BELLATOR JAPAN」(さいたまスーパーアリーナ)でクイントン・“ランペイジ”・ジャクソンを相手に行うと発表。同大会はRIZIN協力の下、ベラトールが初めて開催する日本大会で、12月29日の「BELLATOR JAPAN」と31日の「RIZIN.20」(さいたまスーパーアリーナ)2大会において対抗戦を5試合程計画しているという。
[ユニファイドMMAルール : 5分 3R(ヘビー級)] エメリヤーエンコ・ヒョードル vs. クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
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12月29日(日)「BELLATOR JAPAN」(さいたまスーパーアリーナ)
[ユニファイドMMAルール : 5分 3R(ヘビー級)]
エメリヤーエンコ・ヒョードル vs. クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
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■“皇帝”ヒョードルのラストツアー第1弾
ベラトールのスコット・コーカー代表
来日したコーカー代表はヒョードルと新たな3試合契約を交わしたことを明らかにし、これがヒョードルの“引退ツアー”的位置づけになるという。当初ランペイジとの一戦は年明け1月のベラトールで行う案が上がったが、「この試合は日本でやらないといけない試合だと思った」と社内会議で意見を通し、今大会での実施に結びつけた。引退ツアーは第1試合が日本で、第2試合はヨーロッパ、そして最終戦はロシア、中でも「モスクワでやりたい」とコーカー代表は意向を語った。
エメリヤーエンコ・ヒョードルとクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
■“神童”那須川天心も対抗戦出場か
RIZINの榊原信行CEO
今回の会見は「緊急記者会見」と銘打たれており、対抗戦および放送の詳細などは今後調整の上で決定され、発表となる見通し。ベラトールにはキック部門があり、会見に登壇したRIZINの榊原信行CEOは「スコットは(那須川)天心をメチャクチャ評価している。ベラトールに上げたいと思っているのでは」と語り、“神童”の注目舞台登場も匂わせた。
また榊原CEOは「アメリカで戦っていきたいという選手に、ベラトールに出てキャリアアップする機会を作っていきたい」と語り、今回の対抗戦がRIZINファイターにとってはより世界で名を広めるチャンスであり、「朝倉未来とかが先頭に立ってやってくれたら」と具体名を上げるとともに、「サッカーでいうところのチャンピオンズリーグか、格闘技界のワールドカップみたいのができたらベストだし、そういうものに繋がっていけたら」と、RIZIN旗揚げ以来の壮大な構想へ一歩近づいた実感を語った。
■“60億分の1の男”、日本最後の一戦
エメリヤーエンコ・ヒョードル
ヒョードルは1976年9月28日生まれで現在43歳。PRIDE時代はアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ、ミルコ・クロコップ、マーク・ハントといった同時代の選手を次々退けて無敗を誇り、“60億分の1の男”として“最強”のイメージをほしいままにした。
日本の年末大会にも多く参戦しており、「ロシアでは私が日本で年末に戦うことは伝統のように思われています」とジョークを交えて明かしただけでなく、「私にとっても非常に大事なことです」と年末大会への思い入れを口にした。近年では2011年に石井慧を、2015年にはシング・心・ジャディブを、それぞれ大晦日大会で撃破している。日本で戦うのはそのシング戦以来、4年ぶりとなる。
エメリヤーエンコ・ヒョードル
ヒョードルは会見で「まだ元気で体調もいいですが、年齢も考えないといけないし引退も考え始めています」と言及。「時の経過とともに明確に見えてくるかと思います」と引退を名言こそしなかったが、「そろそろ時期かもしれないと思うし、最後のツアーをやらないといけないとスコットさんとも話しています。大好きな日本、そして日本のファンのみなさんに、もう一度ツアーを行い、もう一度応援してもらえる機会を作れたら非常に幸せだと考えています」と胸のうちを語った。
■長く一線で活躍した“戦友”同士の戦い
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
対戦相手となるランペイジはPRIDE時代はライトヘビー級で活躍。ヴァンダレイ・シウバの好敵手として知られており、当時は階級が違うことからヒョードルと対戦の話が上がることはなかったが、10年以上の時を経て、両者にとって縁深い日本で雌雄を決することとなった。
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
ともにヘビー級らしい殺傷力溢れる試合を展開する両者だが、ヒョードルが「彼はこのスポーツにおけるレガシー(遺産)。長年にわたる友人で、ファンを喜ばせることができる偉大な選手。彼と試合ができるのを嬉しく思います」と称えれば、ランペイジも「ヒョードルは昔から一番好きな選手」「エキサイティングで素晴らしいファイター。ファンが喜ぶ試合をする」と返し、互いに相手へのリスペクトを隠さず、同じ舞台・競技で長く一線で戦ってきた“戦友”と言わんばかり、会見では度々談笑を見せた。
■「私にとって大切な試合」――ヒョードル
エメリヤーエンコ・ヒョードルとクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
ともに日本で羽ばたき、世界的な存在となった2人だが、今また年末に日本で戦うこととなり心境を問われると、ランペイジは「さいたまスーパーアリーナで戦うのが大好きです。12月29日は娘の誕生日で、娘はまだ日本に来たことがないので、娘に戦うところを見せてあげたいと思います」とコメント。するとヒョードルも「私の娘の誕生日も12月29日なんです」と明かし、2人の戦いの運命的な意味合いを思わせた。
さらにヒョードルは「次の正月をみなさんと過ごせるのを嬉しく思っています。年末の試合はこれまで何回も参加させてもらい、私にとって大切な試合です。ですから私は心から喜びの気持ちを持って準備をし、みなさんと素晴らしい正月、12月29日を迎えられるよう準備をしたいと思います」と続け、まさに日本における自身の集大成とする意気込みを感じさせた。
エメリヤーエンコ・ヒョードルとクイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
■MMAの歴史を変える大会
大会は12月29日12時の開始を予定。全米にも同時中継され、榊原CEOは「総合格闘技の歴史が変わる、MMAの未来を感じてもらえる、新しいムーブメントを起こせるアクションにしたい。全力で努めたい」と会見の冒頭で力を込めた。この日発表となったのはメインになるだろうヒョードルvsランペイジの1試合のみ。31日の「RIZIN.20」でも行われる両団体対抗戦、そして追加カードと、さらなる詳細の発表が待たれる。
RIZINとアメリカメジャー団体のBELLATORは、両者の全面対抗戦についての緊急記者会見を実施した