sumika「もう無理かなあと思った」復活フリーワンマンで片岡が号泣

2015.11.29
レポート
音楽

sumika「sumika復活フリーワンマンライブ」東京・Shibuya eggman公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

sumikaが昨日11月28日に東京・Shibuya eggmanでワンマンライブ「sumika復活フリーワンマンライブ」を開催した。

片岡健太(Vo, G)の体調不良のため8月よりライブ活動を休止していたsumika。復活ライブとして行われたこの公演のは無料で、事前受付には2000通を超える応募が届いた。

場内にSEが流れると、満員の観客はメンバーを待ちわびる様子で手拍子を起こす。そしてsumikaのロゴ入りタオルを掲げたメンバーがステージに登場。最後に姿を見せた片岡は両手を力強く上げて笑顔を見せた。彼はギターを弾きながら「ソーダ」のサビの一節を歌唱したのち「その家からは、すんげえ光が漏れてて、その家からは、めちゃくちゃいっぱい煙突の煙が出てて。そのおかげで正しく、迷わずここまで帰ってこれました」とバンド名を例えながら語り、「sumika、第2章始めます!」と声を上げる。フロアから大歓声が沸き起こる中、バンドは「ソーダ」で序盤からフルスロットルのパフォーマンスを披露した。

続く「ふっかつのじゅもん」で片岡はギターカッティングでフロアを揺らし、サビではメンバーとオーディエンスが「ヘイ! ヘイ!」「アイヤイヤイヤイ!」と叫んでヒートアップしていった。ファンとメンバーから「おかえりー!」と迎えられた片岡は「屋根を吹っ飛ばされることもなく、皆さんが素敵なままのsumikaを残してくれていたおかげで戻って来れました。本当にありがとうございます!」と感謝を述べた。彼は活動休止のため、6月発売のミニアルバム「Vital Apartment.」の楽曲をあまりライブで披露できていないことに触れ、「新曲やってもよろしいか!?」と観客に投げかける。そしてバンドはミニアルバム収録曲「グライダースライダー」を力強く演奏。そのまま「チェスターコパーポット」へとなだれ込み、荒井智之(Dr)によるタイトなビートに乗せてメンバーそれぞれが激しいプレイを見せた。

「Amber」では片岡の歌声と小川貴之(Key, Cho)が奏でるキーボードの音色がさわやかに弾ける。続く「リグレット」でオーディエンスは、疾走感のある演奏に乗せた片岡のストレートな言葉の数々にじっくりと耳を傾けていた。その後片岡は照らされたフロアを見渡しながら、「正直もう無理かなあと思ったんですよ。正直もう音楽できないかもしんないなあと思って……」と涙をこらえながら語り始める。観客やメンバーから「がんばってー!」という声が飛ぶと、彼はこらえきれずに涙を流しながら「なんでこんな好きなことなのにできないんだろうって、毎晩ベッドで泣いてたけど……。でも1人になろうと思って目をつぶると、必ずメンバーの顔やスタッフの顔、ステージから見えるこの光景が浮かんできたんです」と明かす。そして「ありきたりな言葉ですけど、愛してます! ありがとう」とファンに思いを伝えた。ライブの最後にバンドは「雨天決行」を熱演。メンバーそれぞれが深くお辞儀をすると、大歓声が彼らを包んだ。片岡は去り際に「これからまた、いくらでも会えます! sumikaでした。ありがとうございました」と改めて感謝を表した。

なおsumikaはこの日のライブ中に、2016年3月に東名阪を回るライブツアー「Re:Birth Tour」を開催することを発表。東京公演はバンド史上最大規模となるLIQUIDROOMで行われる。東京公演ののオフィシャル先行は、12月6日23:59まで受付中。

sumika「sumika復活フリーワンマンライブ」
2015年11月28日 Shibuya eggman セットリスト

01. ソーダ
02. ふっかつのじゅもん
03. グライダースライダー
04. チェスターコパーポット
05. Amber
06. リグレット
07. 雨天決行

sumika「Re:Birth Tour」

2016年3月9日(水)愛知県 APOLLO BASE
2016年3月10日(木)大阪府 LIVE SQUARE 2nd LINE
2016年3月16日(水)東京都 LIQUIDROOM