【訃報】女優・八千草薫さん 享年八十八

2019.10.29
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舞台

『黄昏』ゲネプロより 撮影=こむらさき


数多くの映画、ドラマ等に出演してきた、日本を代表する名女優、八千草薫さんが10月24日、東京都内の病院で亡くなった。死因は膵臓がん。88歳だった。大阪府出身、1947年に宝塚歌劇団入団し、宝塚在団中から数々の映画にも出演。1957年には歌劇団を退団。その後、映画「宮本武蔵」「蝶々夫人」、ドラマでは大河ドラマ「独眼竜政宗」「独眼竜政宗」、連続テレビ小説「やんちゃくれ」などにも出演した。近年ではドラマ「執事 西園寺の名推理」では上川隆也演じるパーフェクトな執事・西園寺一が仕える伊集院家の奥様・百合子を可憐に演じていたり、ドラマ「やすらぎの郷」では、八千草さん本人を彷彿させる永遠のマドンナ的存在の大女優を演じた。

また舞台にも継続的に出演し、『二十四の瞳』、『細雪』。そして2003年初演、2006年再演、2018年に再々演された『黄昏』では、主演のエセル・セイアー役を務めた。

所属事務所は柊企画。ご本人の希望で葬儀は近親者がすでに済ませ、お別れの会などの予定はない。


多くの俳優陣からコメントが寄せられているが、女優・浜木綿子からも届いたので紹介する。

驚きました。
私が宝塚歌劇団に入団したときにはもういらっしゃらず、
退団してから、『放浪記』の初演など、東宝の舞台でご一緒いたしました。
本当に美しい方で芯には強いものをお持ちでした。
あのお年まで美しさを保っていらっしゃいましたし、
まだまだおやりになりたかったと思います。
最後にお会いしたのはある方のお葬式でした。
最近、山登りしていらっしゃいますか? とお尋ねしますと、
年ですからやめましたと仰いました。
養生していらっしゃったと思いますが、本当に残念です。
また一人、また一人と上級生がいらっしゃらなくなって寂しいです。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

 

謹んでお悔やみ申し上げます。