flumpool・山村隆太がDJを務めるFM802新番組『FM802 Radio Fields』放送決定ーー大阪でラジオDJを始める理由とは
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加藤真樹子、山村隆太(flumpool)
2020年1月4日(土)より毎週土曜日21:00からflumpoolの山村隆太(Vo)がDJを担当する新番組『FM802 Radio Fields』がスタートする。大阪出身の山村が1年間、自身のフィルターを通してリスナーに音楽を届けるこの番組。山村は2017年12月より「歌唱時機能性発声障害」により活動を休止していたが、2019年1月に復帰を果たし、5月にはシングル「HELP」をリリース。さらに12月30日(月)には地元大阪・大阪城ホールで年末ライブ『FOR ROOTS~シロテン・フィールズ・ワンスモア~』を開催し、2020年にはアルバムのリリースが決定するなど、今後の活動に期待が高まる中、発表された今回の新番組。SPICEでは番組発表の当日に、山村と以前から交流のあるFM802のDJで現在『UPBEAT!』(毎週月曜日~木曜日 11:00~14:00)を担当し、2019年1月の復帰後に放送された特別番組でメンバー全員へのインタビューも行った加藤真樹子との対談を敢行。山村自身、土曜日ゴールデンタイムの番組を担当することへのプレッシャーはあるようだが、地元で番組ができる喜びや、関西のラジオ番組だからこそできること、やってみたいことを、活動休止を経て変化した自身の考え方を交えながら存分に語ってくれた。
●自分たちの故郷に向けて今感じてる思いをちゃんと話せる場所をもらえた●
加藤:新番組が始まりますね! 土曜の21時から22時の1時間の番組です。
山村:まだドッキリじゃないかと思ってます(笑)。本当にありがたいです。
加藤:番組が始まるという話があったのはいつ頃でしたか?
山村:1ヶ月くらい前です。でも、自分の考えを発信できる場が欲しいというのは1年前から話していて。やっと実現できました。嬉しい反面、不安ですね。初めての一人喋りなので。
加藤:一人で番組やるのは初めてなんですか?
山村:初めてです。だから素人が「番組始めます」と言ってるようなものですよ(笑)。
加藤:そんなことないでしょ、ゴールデンタイムですよ!
山村:ドラマ(2017年放送『突然ですが、明日結婚します』)の時もそうだったんですけど……21時~22時はあかんて!(笑) ゴールデンタイムはプレッシャーが凄いんです。素人にやらせたらダメです!
山村隆太(flumpool)
加藤:でもお喋りが立つということをリスナーは知ってるわけじゃないですか。だから皆さん面白い番組になるだろうという期待はしてると思いますよ。
山村:どんどんハードル上げていきますね。僕が何かする時は大体、阪井一生(Gt)がいるんです。彼がいるという安心感があるから自然に喋れるんですよ。
加藤:なるほど。今回は一人ですもんね。
山村:そうなんです。僕は基本人見知りで、そもそも喋るのが苦手なんです。コミュニケーションできないから歌詞を書いて、歌ってなんとか自分を保ってるわけですからね(笑)。そんな人間が、たくさんの方が聴いてらっしゃるFM802で喋らせてもらえるなんて……。
加藤:そんな素の隆太くんを皆さんは楽しみにしてると思いますよ。やっぱりラジオは体温がそのまま伝わりますから。
山村:そうですね。素の自分で行こうかな。これまでの僕に対するイメージとか全部捨ててください。そうしないと喋られへん(笑)。
加藤:普通の大阪の子のイメージでね。
山村:そうそう、徹底的にハードル下げて聴いてください。今日も802のスタッフさんに「番組やるらしいね、楽しみにしてるよ」と言われたんですけど、初回を聴いた人は絶対みんな苦い顔するわと思ってますし。
加藤:苦い顔(笑)。どうなるのか本当に楽しみです。
山村:大阪生まれ大阪育ちとして、自分たちの故郷に向けて今感じてる思いをちゃんと話せる場所をもらえたというのは、とてもありがたいです。音楽だけじゃ伝えられない事も話せると思うので、落ち着いてできたら良いなと思います。
●カッコつけるのも大事だけど、カッコつけてないのも大事だなと●
加藤真樹子
加藤:今回のラジオを通して、リスナーに「山村隆太って、こういう人なんだ」というのを知ってもらって、さらに身近に感じてもらえる時間になればいいですよね。そうすれば好感度も上がりますから(笑)。
山村:好感度は大事ですね! 僕は第一印象が一番良かったと言われるタイプなので。良い人そうに見えるでしょ?
加藤:確かに優等生な感じはあるかもしれない。それを初回から取っ払っていきたいということですね。
山村:それもちょうど活動休止した時に考えていたのですが、カッコつけるのも大事だけど、カッコつけてないのも大事だなと。これまでの僕の理想は、失敗したことがない完璧な人間だったんです。でも、実際そうじゃないカッコ悪い自分というか、転んでる姿も見せて、そこから立ち上がるところを見てもらうことで、何か伝わるものがきっとあるんじゃないかと。
加藤:全部さらけ出した方が伝わりやすかったりしますもんね。
山村:ありのままの方が音楽やってても楽しいし、メンバーとも仲良くなるし、結局これは全てに共通するんじゃないかと思ったので、ラジオも飾らずにやりたいなと思います。
加藤:最初の3ヶ月間のテーマは自身のルーツを色々掘り下げていくそうですが、それ以外でこういうコーナーがやりたいとかありますか? 何が好きなんでしたっけ?
山村:水泳とかマラソンとか、スポーツは好きです。あと将棋とかゴルフ。
加藤:じゃあそれ絡みで新しいコーナー作れますね。ゴルフを先生にコーチされるコーナーとか。
山村:コーナーってこんな感じで決まるの?(笑)
加藤:そうですよ! だからどんどん無茶振りしていった方がいいんです。ゴルフを始めたいと思ってる人がそのコーナーを聴いて、一緒にスコア伸ばせましたとなるかも。
山村:ちょっと待って。1年かけてゴルフのスコア伸ばすの嫌ですわ。1年間FM802で番組やって、最終回で言うことが「ゴルフのスコアが伸びました」って。なんかダメな気がするでしょ(笑)。でもそんな自由で良いなら、本当に楽しいことやりたいですね。
加藤:食レポとか楽しそうじゃないですか。
山村:食レポは無理です。僕ほんまに味とかわからないので。大体ソースがかかってたらなんでも美味しいんです(笑)。でも多分みんな僕のことそんなキャラには思ってないんですよね。繊細なキャラ。歌詞も書いてるし、そういう細やかな世界で生きてるから、味にも繊細だと思われてると思います。
加藤:そういう所を今回の番組で壊していくわけですね。これは良いチャンスじゃないですか。
山村:でもこんなこと話すの関西だけですよ。
加藤:関西限定のレア隆太が聞けるわけですね。せっかくですしFM802でしかできないことも聴いてみたいです。
●色んな人を巻き込んで一人じゃできないことができたら良いなと思います●
山村:そういえば曲は作りたいと思ってるんです。僕だけで歌詞を書くのではなくて、歌詞を募集したり、リスナーや色んな人の意見を聞いたりして、僕が知らない大阪の良さを含めた曲を作れたら、この番組でしか生まれない曲になるんじゃないかなと。あとは今回、大阪府の松原市さんが番組にスポンサーで付いてくださっているんです。松原市は昔、僕が教師を目指してた時に教育実習でも行ってましたし、恩師がいたり、昔から関わりがあるので、松原市の子ども達と何かを一緒にやりたいですね。
加藤:曲に子ども達のコーラスとか良いですね。
山村:良いですよね。あとは教師を目指していた時に、音楽から学べることって多いなと思っていたので、例えば学校とかで、エンターテイメントの音楽要素を入れた授業をラジオの企画で一緒にできたらいいなと思います。
加藤:それこそ松原市とのコラボですね。夢があります。
山村:せっかくFM802でやらせてもらえるので、色んな人を巻き込んで一人じゃできないことができたら良いなと思います。
加藤:そういえば隆太くんはFM802のDJにも仲の良い人が、たくさんいるじゃないですか。そこにDJという立場で仲間入りするというのはどんな感じですか?
山村:皆さんの名前と並ぶなんて恐れ多いですね。
加藤:DJインデックスで調べたら山村隆太って並ぶんですよ。
山村:本当に恐れ多いなぁ……。でも聞くところによると、DJロッカーが貰えるんですよね。
加藤:そう! ロッカー貰えます。
山村:それがめっちゃ嬉しいんですよ。
加藤:あと「flumpoolの山村隆太です、レコード会社のみなさん、サンプルお願いします」というメモを貼っておいたら、サンプルを入れてもらえますよ。
山村:いいですね。それって……永久に借りれ……?
加藤:ない! 1年限定です(笑)。
山村:無理か(笑)。
●バンドを背負ってお届けできる番組にしたいと思っています●
山村隆太(flumpool)
加藤:これでDJの仲間入りですね。
山村:そう言われると怖い!(笑) でも僕以上に怖いと思ってるのはメンバーだと思うんです。僕より震えてると思います。
加藤:番組が決まった時、メンバーはどういう反応だったのですか?
山村:「お前は絶対一人でやったらあかん」と言っていました。
加藤:ハハハ(笑)。メンバーが大阪にいるタイミングで、ゲストに来てもらったりしても楽しそうですね。
山村:そうですね、だから本当はメンバーで番組をやりたいと言ってたんですけど、それはダメだと。
加藤:ダメです!(笑)。1人の方が素が見えたりとか、人柄が出るので良いんですよ。
山村:確かに好きなバンドの人がラジオやるとなったら、全員でやるより一人でやってて欲しいと思っていました。ただ、こういう状況になると、全員で番組やりたがってたバンドの気持ちが分かりました(笑)。
加藤:今、不安でも、最後に「一年どうでした?」と聞かれた時、どんな答えが返ってくるのか楽しみです。
山村:「ほら言ったでしょ」とならないようにしないと。スタッフさんに「……なんかごめんね、無理させちゃったね」と気を使われるのは悲しいので(笑)。
加藤:それは悲しい!(笑) では、最後に楽しみにしているリスナーの皆さんへ、意気込みとメッセージをお願いします。
山村:活動休止の一年間で、メンバーが他のバンドでユニットをやったり、楽曲提供をしたり、どんどん成長してるのを感じて、僕自身もしっかりしないといけないと思いました。この一年でどこまで気持ちを伝えられるか分からないですが、flumpoolのフロントマンとして、バンドを背負ってお届けできる番組にしたいと思っています。どんな番組になるか僕自身も楽しみです。是非、応援宜しくお願いします。
加藤:ということで2020年1月4日(土)21時からスタート、番組名は『FM802 Radio Fields』。大阪の「Fields」を沸かせてください。
山村:頑張ります!
加藤:楽しみにしております! 今日はありがとうございました。
文=城本悠太 撮影=渡邉一生