三浦春馬さんが台本から変更を提案したシーンとは? 映画『天外者』田中光敏監督が撮影秘話を明かす
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映画『天外者』三浦春馬さん演じる五代友厚 (C)2020 「五代友厚」製作委員会
12月11日(金)の映画『天外者』公開を前に、メガホンをとった田中光敏監督が主演の三浦春馬さんとの撮影秘話を明かした。
『天外者』は、幕末から明治初期に活躍した偉人・五代友厚の物語を映画化した作品。五代は、土佐の坂本龍馬、岩崎弥太郎、長州の伊藤博文と学び、高杉晋作、勝海舟、大久保利通、西郷隆盛、大隈重信、トーマス・グラバーとも交流し、近代日本経済の基礎を構築した「天外者(てんがらもん)=凄まじい才能の持ち主」と呼ばれた人物。武士の身でありながら、上海に渡って蒸気船を購入し、海外貿易による商業立国を説き、イギリスへ留学生を送り出し、自らもヨーロッパを視察。明治政府が誕生すると政府役人となるが、大阪を「東洋のマンチェスター」に発展させるため実業家に転身し、貨幣造幣局の設立、電信・鉄道・紡績・鉱山など多くの事業を精力的に手がけ、現在の大阪証券取引所・大阪商工会議所・大阪市立大学など膨大な数の組織や企業の設立に尽力した。企画は、2013年に「五代友厚の想いと志を次世代に継承する」ために製作総指揮の廣田稔氏ら市民有志による『五代友厚プロジェクト』としてスタート。立ち上げから約7年を経て、劇場公開される。
主人公の五代友厚を演じたのは、三浦春馬さん。また、盟友・坂本龍馬を三浦翔平が、後に三菱財閥を築く岩崎弥太郎を西川貴教が演じる。若かりし日の伊藤博文役で森永悠希、五代友厚の両親役で生瀬勝久と筒井真理子、遊女はる役で森川葵、五代の妻・豊子役で蓮佛美沙子がキャストに名を連ねている。
主演の三浦さんは、五代友厚という人物を演じるにあたり、並々ならぬ情熱を持って臨んだという。田中監督は、撮影現場で三浦さんから台本とは異なる演出の提案があったことを明かしている。変更されたのは、五代が自身の髷を切るシーン。台本では斬り合い後に髷を切る予定だったところ、三浦さん本人が田中監督に対し、「五代さんはどんなことがあっても仲間を切ろうとしないと思うから、斬り合いがしっくりこないです」と話したのだという。そして、田中監督は「その瞬間、三浦春馬は五代友厚になっていた」と熱く語っている。
左から、西川貴教、三浦翔平、森川葵
左から、西川貴教、三浦翔平、森川葵
そんな五代の像は、大阪取引所の入口に建てられている。本作に出演した三浦翔平、西川貴教、森川葵らキャストと五代の象の姿を捉えた写真も公開中だ。
映画『天外者』は12月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。