野村万作、野村萬斎、野村裕基ら出演による「狂言劇場 その九」 ビジュアル写真・公演詳細が解禁

ニュース
舞台
2021.4.15
「狂言劇場 その九 『武悪』『法螺侍』/『舟渡聟』『鮎』」  撮影:マチェイ・クーチャ

「狂言劇場 その九 『武悪』『法螺侍』/『舟渡聟』『鮎』」 撮影:マチェイ・クーチャ


2021年6月18日(金) ~ 6月27日(日)世田谷パブリックシアターにて上演される、「狂言劇場 その九 『武悪』『法螺侍』/『舟渡聟』『鮎』」。本作のビジュアル写真、公演詳細が解禁となった。

芸術監督・野村萬斎により、古典芸能という枠にとどまらず「“舞台芸術=パフォーミングアーツ”としての狂言」というコンセプトに基づいて、2004年にスタートしたのが、本シリーズ「狂言劇場」。世田谷パブリックシアターの劇場空間に特設能舞台を設置し、数々の名曲を上演するほか、舞の新作『MANSAI ボレロ』を発表するなど、狂言の多角的な魅力を提示してきた。

今回は、狂言劇場には初登場となる古典狂言『武悪』『舟渡聟』に加え、『法螺侍』と『鮎』という現代狂言2作品が、あらたな配役、あらたな演出で上演する。『法螺侍』では、これまで野村万作が演じてきた洞田助右衛門に野村萬斎が、野村萬斎が演じてきた太郎冠者に野村裕基が、それぞれ初めて挑む。また、文学と狂言の出会いとも言える、作家・池澤夏樹が初めて書き下ろした狂言『鮎』も行う。

野村萬斎(総合演出・出演) コメント

狂言劇場は、650 年ほどの歴史がある伝統芸術の一つである狂言を、舞台芸術(パフォーミングアーツ)として捉え直し、みなさんに楽しんでいただくという企画です。

今回は二つの新作の狂言『法螺侍』と『鮎』が軸となります。
それぞれ土台となる原作がありますが、それを狂言というやり方で料理するとどういうことになるのか。
狂言ならではの楽しさでお届けしますので、「やっぱり狂言って普通の演劇よりぶっ飛んでるなあ」と思っていただけると思います。
そして狂言がいかに一つの演劇であり舞台芸術であるか認識していただけると思います。

日本で長らく受け継がれてきた舞台芸術たる狂言にはいろんな知恵があり、常にアップデートを繰り返し、他の舞台芸術と同じところもあれば違うところもある。
たくさんの刺激を受け取っていただければ幸いに存じます。

公演情報

「狂言劇場 その九 『武悪』『法螺侍』/『舟渡聟』『鮎』」
 
【日程】2021年6月18日(金) ~ 6月27日(日)
【会場】世田谷パブリックシアター
 
【総合演出】 野村萬斎
【出演】
野村万作  野村萬斎  野村裕基
石田幸雄
深田博治  高野和憲  月崎晴夫  野村太一郎
岡聡史  中村修一  内藤連  飯田豪  石田淡朗
 
A プログラム 狂言 『武悪』/『法螺侍』
『武悪(ぶあく)』
武悪:野村万作  主:石田幸雄  太郎冠者:野村太一郎
 
武悪の不奉公に怒り心頭の主人は太郎冠者に武悪を討ち取ってくるよう命ずる。太郎冠者はやむなく武悪をだまし討ちにしようとするが、最期に臨み覚悟を決める様子にどうしても討つことができない。太郎冠者は武悪に逃げることを勧め、主人には武悪が神妙に討たれたと偽りの報告をする。主人はせめて跡を弔ってやろうと東山に向かうが、ちょうどそこへ命拾いのお礼参りに来た武悪と鉢合わせてしまい……。
 
『法螺侍(ほらざむらい)』
原作:W.シェイクスピア「ウィンザーの陽気な女房たち」
作:高橋康也  演出:野村万作
洞田助右衛門:野村萬斎
太郎冠者:野村裕基  次郎冠者:中村修一
お松:高野和憲  お竹:内藤連  焼兵衛:深田博治
太鼓:桜井均(6/18・20・27)/吉谷潔(6/26)
笛:一噌幸弘
 
酒好きで女好きで強がりばかりの洞田助右衛門は身のだらしなさがもとで将軍家を追放され、毎日飲み暮らしていたが、ついに酒も、酒を買う金も底をついてしまう。そこで女を騙して貢がせようと家来の太郎冠者と次郎冠者に命じて、二人の女に同一の恋文を届けさせる。主人の日頃からの勝手な振る舞いに嫌気がさしていた太郎冠者と次郎冠者は、助右衛門を懲らしめるべく計画を練り始めます。狂言劇場では、万作が演じてきた洞田助右衛門を萬斎が演じ、萬斎が演じてきた太郎冠者に野村裕基が挑みます。
 
B プログラム 狂言 『舟渡聟』/『鮎』
『舟渡聟(ふなわたしむこ)』
船頭・舅:野村万作  聟:野村裕基
姑:野村太一郎(6/19)/岡聡史(6/25)/石田淡朗(6/26)
 
妻の実家に初めて挨拶に向かう聟が、渡し舟の酒好きの船頭に手土産の酒樽をせがまれ飲まれてしまう。仕方なく、軽くなった酒樽を持って舅宅へ出向く。やがて外出していた舅が帰宅すると、びっくり仰天、舅こそが舟で酒を無理やり振舞わせた船頭だった。舅は姑の勧めで髭を剃り、顔を隠して対面するのだが……。
 
『鮎(あゆ)』
作:池澤夏樹  演出・補綴:野村萬斎
国立能楽堂委嘱作品
小吉:野村萬斎  才助:石田幸雄
大鮎:深田博治  小鮎:月崎晴夫・高野和憲・中村修
一・内藤連・飯田豪  ほか
笛:大野誠(6/19)/竹市学(6/25・26)
小鼓:大倉源次郎(6/19・25)/大山容子(6/26)
 
清流のほとりで鮎を捕って暮らす才助が釣りにいくと喧嘩をした小吉が逃げ込んでくる。顔を見るとその人の性格や将来がわかってしまう才助は小吉を諭すが、小吉は聞き入れない。才助は小吉を大きな宿屋に紹介、風呂焚きとなった小吉は「忖度」に励みながら出世し、ついに宿屋の主人の座に収まる。ある日、出世した小吉のもとに才助が訪れ頼みごとをするが……。

一般発売開始】 2021年5月16日(日)
料金】
一般 S席 8,500円(1・2階)/A席 6,500円(3階) U24・高校生以下 S席 4,250円/A席 3,250円
ほか各種割引あり
取扱い】
世田谷パブリックシアターセンター 03-5432-1515 (10~19時)
世田谷パブリックシアターオンライン https://setagaya-pt.jp/

 
【お問合せ】 世田谷パブリックシアターセンター 03-5432-1515(10~19時)
【主催】 公益財団法人せたがや文化財団 【企画制作】 世田谷パブリックシアター
【後援】 世田谷区 【制作協力】万作の会 国立能楽堂
 
シェア / 保存先を選択