第32回清里フィールドバレエは『眠れる森の美女』~小野絢子&福岡雄大、上野水香&柄本弾らゲストにバレエ・シャンブルウエスト公演

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2021.4.17
清里フィールドバレエ『眠れる森の美女』

清里フィールドバレエ『眠れる森の美女』

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第32回清里フィールドバレエが、​2021年7月30日(金)から8月8日(日)まで、清里高原萌木の村で開催される。演目は清里フィールドバレエ30周年の節目に制作された『眠れる森の美女』が再び登場。バレエ・シャンブルウエストの今村博明総監督、川口ゆり子芸術監督を中心に、小野絢子と福岡雄大(ともに新国立劇場バレエ団プリンシパル)、さらに上野水香と柄本弾(ともに東京バレエ団プリンシパル)をゲストに迎え、バレエ・シャンブルウエストのダンサーらが清里の森で約2週間のおとぎの世界を描き出す。


■清里の夏を彩る公演、初バレエ鑑賞でもわかりやすい古典の名作をパワーアップ

今村総監督、川口芸術監督の両氏がフランスで野外バレエに感銘を受け、萌木の村の舩木上次代表取締役とともに第1回清里フィールドバレエを開催したのは1990年のこと。30余年を経てフィールドバレエは清里の夏の風物詩となり、毎年フィールドバレエを楽しみに待つファンも増えてきた。

今年の演目『眠れる森の美女』はバレエファンにはおなじみの古典の大作であり、チャイコフスキーの三大バレエのひとつ。2年ぶりの再演となる今年は初演時の演出に少し手を加えつつ、よりバージョンアップしたものになる予定だという。物語もよく知られたシャルル・ペローのおとぎ話を原作としているので、初めてバレエを観るひとでもわかりやすい。

また清里フィールドバレエは本物の森に囲まれた、野外劇場が舞台。清里高原の森のざわめきや風を感じながらの舞台は、室内の劇場とはまったく違った感覚で、演出もその「自然」が存分に生かされたものとなっている。とくに百年の眠りについているオーロラ姫とデジレ王子が森で"出会う"幻想のシーンは、フィールドバレエだからこそともいえる臨場感溢れる名場面のひとつ。3幕のオーロラ姫の結婚のシーンでは、山梨県の有名な花火師による花火が打ち上げられ、祝祭感を盛り上げる。この打ち上げ花火も清里フィールドバレエには欠かせない名物となっているので、ぜひ楽しみにしていただきたい。

打ち上げ花火は野外公演ならでは

打ち上げ花火は野外公演ならでは


 

■日本を代表するダンサーらが登場、芸術と自然が融合するフィールドバレエの醍醐味を

主演は今やフィールドバレエではおなじみとなった小野&福岡、昨年に続いて出演する上野&柄本ら、日本を代表するゲストダンサー陣に加え、フィールドバレエを長年支えてきたバレエ・シャンブルウエストからは松村里沙&江本拓、川口まり&土方一生、山田美友&清水健太(ロサンゼルスバレエ団ゲストプリンシパル)、さらに柴田実樹&芳賀望(フリー)が予定されている。ダンサーらが口々に「毎年楽しみにしている」「癖になる(笑)」「生きがいのひとつ」と語るフィールドバレエに、清里の自然は今年どのような演出を加えてくれるのか。室内でのバレエもそうだが、芸術と自然の融合する清里の舞台はなおさら同じものは何一つとしてない、一夜限りのものだ。

昨年2020年は2月頃からコロナ禍によりほとんどの舞台公演が中止、上演を見送られ、ダンサーたちも自宅待機となるなど先行き見えない不安が広がるなか、6月頃から様々な制限のなかでそろそろと再開。7月末から行われた第31回清里フィールドバレエは、そうしたなかで開催され成功裏に終わった大きな公演のひとつとなり、バレエファンや関係者らを大いに勇気づけた。この年、近隣のバレエスクールの生徒らを招いて初めて行われた「交流バレエコンサート」も好評を博すなど、新たな試みも行われている。今年もこの「交流バレエコンサート」は引き続き実施される予定だ。

昼間のゲネプロ見学は自由です

昼間のゲネプロ見学は自由です

野外での公演ゆえ天候に左右される点は致し方ないところだが、雨天中止の際は払い戻しが可能なので、安心して購入できるようにもなっている。なお座席は間隔をあけて設定するため、販売数は例年の7~8割になる予定だ。昼間に行われているゲネプロ見学は出入り自由なので、こうした機会に覗いてみたり、カフェでゆったりお茶と高原スイーツを味わうなど、バレエとともに涼しい高原で過ごしリフレッシュするひとときも、ぜひ楽しんでいただきたい。

公演情報

第32回清里フィールドバレエ
『眠れる森の美女』

 
■会場:清里高原萌木の村 野外劇場
■日程:2021年7月30日(金)~8月8日(日) 19時~
※8月3日(火)は休演
※8月4日(水)・5日(木)は開演前に「交流バレエコンサート」開催
※8月6日(金)・7日(土)は開演前に「ハチコンエキシビジョン」開催

■音楽:ピョートル.I.チャイコフスキー
■総監督:今村博明
■芸術監督:川口ゆり子
■演出振付:今村博明、川口ゆり子
■監修:舩木洋子
■制作:舩木上次
■衣装提供:文化学園大学 現代文化学部 国際ファッション文化学科

■出演
●7月30日(金)・8月4日(水)/小野絢子:オーロラ姫、福岡雄大:デジレ王子(ともに新国立劇場バレエ団プリンシパル)
●7月31日(土)・8月5日(木)/柴田実樹:オーロラ姫、芳賀望:デジレ王子(フリー)
●8月1日(日)/上野水香:オーロラ姫、柄本弾:デジレ王子(ともに東京バレエ団プリンシパル)
●8月2日(月)・8日(日)/松村里沙:オーロラ姫、江本拓:デジレ王子
●8月6日(金)/山田美友:オーロラ姫、清水健太:デジレ王子(ロサンゼルスバレエ団ゲストプリンシパル)
●8月7日(土)/川口まり:オーロラ姫、土方一生:デジレ王子
バレエ・シャンブルウエスト

■公式サイト:https://www.fieldballet.com/
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