中村蒼が9年ぶりに新国立劇場で主演 舞台『ロビー・ヒーロー』上演決定(コメントあり)
中村蒼
2022年5月、新国立劇場 小劇場にて舞台『ロビー・ヒーロー』の上演が決定した。中村蒼が主演を務め、共演に岡本玲、板橋駿谷、瑞木健太郎の出演が決定している。
中村にとって新国立劇場小劇場は、2006年に主演舞台『田園に死す』で俳優デビューを果たした思い出深い場所。2013年に新国立劇場主催公演『つく、きえる』にて再び主演で同劇場のステージに立って以来、本作は実に9年ぶり3度目の、主演作品となる。
また、本作の演出を務める桑原裕子とは、2019年、赤坂ACTシアターで公演の舞台『忘れてもらえないの歌』(福原充則作・演出)にて、共に出演者としての共演経験があるが、演出としては初のタッグとなる。
『ロビー・ヒーロー』は、新国立劇場2021/2022シーズン3作品のひとつで、シリーズ「声 議論,正論,極論,批判,対話・・・の物語」の第二弾として上演される。
2017年アカデミー賞脚本賞受賞で話題となった映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケネス・ロナーガンが執筆した本作。
自分のやりたいことを見いだせずロビーの警備員として過ごしている若者が、おもわず口を滑らせてしまったことから起きるトラブルとその顛末を描く。
ジェンダー、上司と部下、 人種など、さまざまな格差のレイヤーがある中で、彼なりに考えて起こした行動は、果たして正義なのか、正論とはいったい何なのか...。
自己承認欲求がSNSであふれ出す現代で、さまざまな角度から考えられ、また身近に感じる戯曲となっている。 2001年にオフ・ブロードウェイ初演、翌年にはウエストエンドで上演、18年にはブロードウェイでリバイバル上演された本作が日本初演される。
【中村蒼コメント】
正義、正論は誰かを救う一方で、誰かを傷つけてしまうものかもしれません。だからいざ行動する時には迷いが生じてしまう。今作は正義をかざす難しさと大切さを描いています。
僕自身のデビューが新国立劇場で、2013年には再びこの劇場立って今回9年ぶり3度目となります。個人的にとても思い入れのある劇場でまたお芝居が出来る幸せを噛み締めて今作に臨みたいと思います。
公演情報
翻訳:浦辺千鶴
演出:桑原裕子
主催:新国立劇場