第64回岸田國士戯曲賞、福名理穂氏『柔らかく搖れる』と山本卓卓氏『バナナの花は食べられる』の2作に決定

ニュース
舞台
2022.2.28
ぱぷりか『柔らかく搖れる』(デザイン・宣伝写真:矢野瑛彦 宣伝美術:関上麻衣子)/範宙遊泳『バナナの花は食べられる』宣伝ヴィジュアル

ぱぷりか『柔らかく搖れる』(デザイン・宣伝写真:矢野瑛彦 宣伝美術:関上麻衣子)/範宙遊泳『バナナの花は食べられる』宣伝ヴィジュアル


第66回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が、2022年2月28日(月)、東京神田錦町・學士會館で行われ、選考の結果、福名理穂氏の『柔らかく搖れる』山本卓卓氏の『バナナの花は食べられる』の2作が受賞作と決定した。正賞は時計、副賞は各20万円で、授賞式は4月25日(月)午後6時より東京神田錦町・學士會館にて行われる。今回の選考委員は、岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、矢内原美邦(五十音順、敬称略)の5名だった。
 

[選考委員コメント]

福名理穂『柔らかく搖れる』

地方都市の或る一族の怠惰な生とあっけない死を簡素なセリフで描いて見事。(岩松了)

山本卓卓『バナナの花は食べられる』

なかなかないマナザシで描かれたアウトロー“ら”の連帯に泣かされ、溢れ出、止まらない言葉の勢いに興奮させられた。(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)

 

[受賞作、および受賞作家の略歴]

福名理穂(フクナリホ)
■受賞作:『柔らかく搖れる』(ヤワラカクユレル)(上演台本)
■初演:2021年11月4日~11月15 日(こまばアゴラ劇場)

<作者略歴>
■本名:矢野理穂
■生年月日:1991年9月17日
■出身地:広島県
■所属劇団名:ぱぷりか(主宰、劇作家、演出家)
■岸田國士戯曲賞最終候補回数:1回目
■他の主な作品:「きっぽ」(ぱぷりか第4回公演)


山本卓卓(ヤマモトスグル)
■受賞作:『バナナの花は食べられる』(バナナノハナハタベラレル)(上演台本)
■初演:2021年3月25日~3月28日(森下スタジオ C スタジオ)

<作者略歴>
■本名:山本卓
■生年月日:1987年6月9日
■出身地:山梨県
■最終学歴:桜美林大学総合文化学群演劇専修卒業
■所属劇団名:演劇集団 範宙遊泳(主宰、劇作家、演出家)
■岸田國士戯曲賞最終候補回数:3回目
■他の主な作品:
「幼女 X」
「うまれてないからまだしねない」
「となり街の知らない踊り子」
「その夜と友達」
「心の声など聞こえるか」

 

なお今回の最終候補作品は次のとおりだった。(作者五十音順、敬称略)

●小沢道成『オーレリアンの兄妹』(EPOCH MAN 上演台本)
●笠木泉『モスクワの海』(スヌーヌー 上演台本)
●加藤シゲアキ『染、色』(上演台本)
●瀬戸山美咲『彼女を笑う人がいても』(「悲劇喜劇」2022年1月号掲載)
●額田大志『ぼんやりブルース』(「悲劇喜劇」2021年11月号掲載)
●蓮見翔『旅館じゃないんだからさ』(ダウ90000 上演台本)
●ピンク地底人3号『華指1832』(ももちの世界 上演台本)
●福名理穂『柔らかく搖れる』(ぱぷりか 上演台本)
●山本卓卓『バナナの花は食べられる』(範宙遊泳 上演台本)

シェア / 保存先を選択