「海の中でワチャワチャ立ち泳ぎしている今が楽しい!」 ~新作オリジナルミュージカル『COLOR』 濱田めぐみ×柚希礼音インタビュー~

2022.6.28
インタビュー
舞台

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草木染作家の坪倉優介氏が自身の体験を綴ったノンフィクション、「記憶喪失になったぼくが見た世界」がホリプロ製作によりミュージカル化される。出演者は”ぼく””母””大切な人たち”の3名のみで、音楽を植村花菜が、脚本を高橋知伽江が、演出を小山ゆうなが手がける話題作。自分自身や両親のことも、食べる・眠るといった感覚さえ忘れてしまった”ぼく”(浦井健治/成河)を大きな愛で包む”母”に扮する、濱田めぐみと柚希礼音に聞いた。

ご縁を感じる初共演!

――お二人が同じ作品に参加されるのは、今回が初めてになりますね。

柚希:そうなんです、もうすっごく嬉しくて! 私、下級生の時に、宝塚で『アイーダ』を取り入れた作品(『王家に捧ぐ歌』/2003年初演)に出演することになって、ちょうど劇団四季さんが大阪で『アイーダ』をやっていると聞いて観に行ったんですね。その時にアイーダを演じられていたのがめぐさんなんです!

濱田:ええ~本当!? あらまあ!

柚希:そのあとの舞台も、いっぱい拝見しています。どうやって役になっていかれるんだろうっていつも思っていたから、一緒にお稽古できるのがとても嬉しくて。私のファンの皆さんも、「あのめぐさんとご一緒なんだ!」って、勝手にご縁を感じてます(笑)。

濱田:ええ~、そうだったのね! 私もね、実は宝塚、すごく好きで。高校を卒業する時、受けさせてくださいって先生に聞いたこともあるんですよ。その時は「何を言っとるのかね」で終わっちゃったんですけど(笑)、うちの母も宝塚に入りたかった人で、最初に連れて行ってもらった舞台も宝塚の公演でした。確かね、星組公演。

柚希:ええ~私、星組星組!

濱田:あはは! 柚希さんのことも、めちゃくちゃかっこいいなあと思って観てました。トップスターさんってこういうことを言うのね!って。だからさっき、一緒に撮影させてもらった時はもう娘役さんの気持ちになっちゃって(笑)。

柚希:めぐさんが寄り添ってくださって、こんなことしていいんですか⁉と思ってました(笑)。『アイーダ』を観てた頃を思うと、こんな日が来ようとは……という感じで、ほんっとに嬉しいです。

――すでに一緒にお稽古されてるんですか?

濱田:まだ1回リーディングをしただけなんですが、それがけっこうな長時間で。頭から終わりまで確認しながらさらった段階で4~5時間経っていたので、今日はこれで終わりかなと思ったら、「これからそれぞれの班で通します」って。それから2回分通したのでもう疲れ切って帰った1回目でした(笑)。

柚希:鬼の稽古場になるんだろうなと思いましたよね(笑)。そんな中でも、めぐさんや成河さんは自分からどんどん色んな案を出されていて。与えられた役を演じるのではなくて、みんなで作っていくんだな、と思えるリーディングでした。

濱田:オリジナル作品だし、ものすごく複雑で深いテーマがあるからね。4人で手を取り合って進んでいかないと、バラバラでは太刀打ちできない感じがすごくしています。何を伝えたい舞台なのか、という共通認識を作る側がしっかり持っておかないと、「で、結局何が言いたいの?」というものになりかねないと思うんです。

柚希:そうですよね。本当にあったことだけど、あったままドキュメンタリーのように見せてしまったら、「へ~そういうことがあったんだ」で終わってしまう。だからって、歴史上の人物ではなく今を生きている方の身に本当に起きた話を、ドラマティックに膨らませすぎるのも違うでしょうし。

濱田:そうそう。”母”役へのアプローチの仕方も、かなり難しいなあって。記憶喪失の息子の前で、「母親とはこういうものよ」って、ある意味で“演じる”母親を我々がさらに演じることになるので、どう演じればいいのか、今はア~!ってなってます(笑)。

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