第10回九州戯曲賞大賞、中島栄子の『モルヒネ』に決定

ニュース
舞台
2022.6.21
第10回九州戯曲賞大賞 表彰式の様子

第10回九州戯曲賞大賞 表彰式の様子

画像を全て表示(2件)

2022年6月18日(土)第10回九州戯曲賞最終審査会が開催された

九州戯曲賞は平成21年に設立された九州に拠点をおいて活動する劇作家の優れた作品を顕彰するもの。これまで戯曲賞を持たなかった九州に戯曲賞を設立することで、九州の劇作家のモチベーションを高め、九州地域の演劇レベルの向上を目的としている。

この企画は、九州内の地域演劇の振興を目的とした官民の団体の協働により行われるもので、九州という道州レベルで県域を越えた協働をおこなうなど、国内的にも例を見ないものとなっている。

このたび岩崎正裕、松井周、岡田利規、市原佐都子、幸田真洋劇作家5名からなる最終審査会で議論を重ねた結果、下記の結果となった。

第10回九州戯曲賞

大賞 中島 栄子(福岡県宗像市) 『モルヒネ』

受賞コメント

前回九州戯曲賞の最終候補に「BERLIN」で残ったときに、アドバイスをいただきました。それを元に大人数ではなく少人数で、登場人物の生活が伝わる台詞で、その手触りを出すために自分に近いことを、ということを念頭に次回先を書く事にしました。するとどうしても自分の事、自分を取り巻くことを突き詰めることになります。この際母に本当は聞きたかったことを、ぶつけてみることにしました。言ってあげたかった言葉を、言いたかった人に言ってみることにしました。非常にパーソナルな話なのにいつしか、今必死で生きている私と同じような境遇の 会うこともない同士と、その対局にいる人達へ届くものになりたいと願うようになりました。自分としては反省点もあるのですが、今まで出会ってきた人達がくれた沢山の感情や技術によって、確かに強度を持った作品になってくれたようです。ありがとうございました。

プロフィール

中島栄子(なかしま えいこ)
活動拠点:福岡県 宗像市
小学校の演劇クラブで演劇に出会い、高校で念願の演劇部へ。その後大学生の時に劇団ショーマンシップに入団。その時の縁で2007年アクションチーム J ONE へ所属。ジャッキー・チェンのようなアクロバットをふんだんに取り入れたアクションの魅力にとりつかれる。J-ONE や外部の公演に出演しながら、戯曲の勉強も始める。有志で文藝部七咲会を結成し同人誌にて小説や戯曲を書きあう。他 映画「なつやすみの巨匠」で応援団ブログを担当するなど、戯曲以外の活動もしている。

詳細情報

第10回九州戯曲賞


 
■ 最終審査日時
令和4年6月18日福岡市内某所
 
■最終審査候補作品(5作品)
穴迫信一(福岡県北九州市)『眺め』
川口大樹(福岡県福岡市)『甘い手』
日下渚(大分県大分市)『漣―さざなみ―』
中島栄子(福岡県宗像市)『モルヒネ』
馬場佑介(福岡県福岡市)『カドがとれて、遠くなって、白くなって、夏』
 
■最終審査員
岩崎正裕 松井周 岡田利規 市原佐都子 幸田真洋
 
■審査結果
大賞 中島栄子(福岡県宗像市)『モルヒネ』
大賞受賞作品は6月25日(土)18:00までの期間、無料でダウンロードすることが可能。
(大賞作品ダウンロードURL https://bit.ly/3N8Mx4r
シェア / 保存先を選択