ありがとうNadao、13年の歴史に幕を下ろしたタイのコンテンツ制作会社を特集ーー『レオレオ、タイタメ』Vol.12
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●Nadao最後のドラマ『I Promised You the Moon』●
『I Told Sunset About You』
Nadao作品の中でも日本で最も人気のある作品といえば、ドラマ『I Told Sunset About You ~僕の愛を君の心で訳して~』(以降『ITSAY』)と続編でNadao最後のドラマとなった『I Promised You the Moon 〜僕の愛を君の心で訳して~』(以降『IPYTM』)ではないだろうか。
じゃれあうオーエウ(右)とテー(左) (C)Nadao Bangkok co., Ltd. All Rights Reserved
些細なことでケンカ別れした幼なじみのオーエウとテー。大学受験に向けて通い始めた語学学校で二人は再会し、再び秘密を共有できる親友となる。互いに気になる人がいたが、ともに受験勉強しながら時間を過ごしていくうちに意識し合い、ときに同性の親友に抱いてしまった感情と葛藤しながら二人は近づいていく。続編では大学生になったオーエウとテーは同じ夢に向かいながら順調に愛を育んでいたが、いつしか気持ちはすれ違い、離れ始める様子が描かれている。
次第に距離が近づいていくふたり (C)Nadao Bangkok co., Ltd. All Rights Reserved
オーエウとテーを演じたのは、Nadao元所属俳優のピーピー・グリットとビルキン・プティポン。2019年に放送されたドラマ『My Ambulance』でもカップル役を演じたことをキッカケに人気を獲得していた。ファンから二人の再演希望に応える形で「BKPPプロジェクト」として『ITSAY』が企画された。この経緯もあって役と俳優がリンクする箇所があり絶妙にリアルさを残していて胸を打たれる。もちろんそのリアルさは俳優陣の努力の賜物で、そのリアルな演技の根底にあるのは、俳優らの仲や役への理解を深めるべく開かれるワークショップ。タイでは撮影前や撮影中に開かれるケースが多く、同作も例外ではない。楽天TVでは同作のワークショップの様子を収めたエピソードも販売されているので是非とも観てもらいたい。
胸の内を告白するふたり、このあとの映像が「エモい」 (C)Nadao Bangkok co., Ltd. All Rights Reserved
また方方で謳われていることでもあるが、とにかく「エモい」。素晴らしいロケーションを全編4Kで撮影しているので、特に街中や海でのシーンはまるで旅番組を観ているかのよう。また数分間セリフがなく、表情や仕草のみで表現されるシーンでは、必然的に映像に釘付けにさせられる。ストーリーはもちろんのこと、映像作品としても秀逸なので、未視聴の「タイ沼」住人はマストでチェックを。
●『サマソニ』出演決定、勢いが止まらないBKPP●
About Sunset To The Moon ~「僕の愛を君の心で訳して」スペシャル・アルバム』
そして同作のもう一つの魅力が、物語にピッタリな挿入歌の数々。歌詞がその時々の心情に寄り添っていて、なおかつ主演の二人が歌っているので、鳥肌がたつほどストーリーにはまっている。それら挿入歌が収録されたCD『About Sunset To The Moon ~「僕の愛を君の心で訳して」スペシャル・アルバム』が、日本限定で発売された。
『Billkin & PP Krit - Premium Live in Tokyo』
二人の躍進は止まらず、8月20日(土)には幕張メッセにて開催される『SUMMER SONIC 2022』への出演も発表された。すでに
ちなみにふたりはNadao終了後、それぞれ自身の名前を冠した個人事務所を設立。今後のグローバルな活動が楽しみだ。
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