江口のりこらストレートプレイ中心の俳優とともに、長塚圭史が取り組む意欲作! KAAT神奈川芸術劇場プロデュース ミュージカル『夜の女たち』製作発表レポート
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江口のりこ
ーーキャストの皆さんには作品についての印象や、カンパニーへの期待を教えてください。
江口のりこ(以下、江口):ミュージカルは初めてなので、毎日稽古場でね。楽しいと思ったり、楽しくないと思ったり。一緒にやる俳優の皆もミュージカル畑の人じゃない。私と同じ人ばかりなので、ちょっと心強いし、大丈夫だと思います。
前田敦子:私ももちろんミュージカルは初めてなので、最初はちょっとびっくりしました。歌の練習から入って、いまはセッションをする形で、台本を読み合わせながら歌に自然と入っていくという流れを作っていただいてる最中です。でもやっぱり歌にはすごいパワーがあるなってやりながらすごく感じています。とにかく頑張ります。
伊原六花(以下、伊原):長塚さんも仰っていたんですけど、この作品を初めて見たとき、衝撃がすごくて。この作品をミュージカルでどう表現するんだろう、どうなっていくんだろうとはじめは思っていたんですけど、楽曲を聞いたときに、本当にセリフのイントネーションがそのままメロディになったような楽曲ばかりで。心情を音楽に乗せて届けることができる作品になると、すごくワクワクしました。
今本読みをしていても、すごくフラットで、自由なキャストの皆さんばかりなので、これから稽古がすごく楽しみだな思っています。
伊原六花
前田旺志郎:僕もミュージカルは初めてです。稽古中に皆さんと一緒に歌ってるときって、めっちゃ楽しくて。たくさんの人の声の力というか、歌の力なのかもしれないんですけど、みんなで一緒に歌うシーンですごくワクワクするというか、気持ちが上がるんです。
けど、やっぱり1人になると、すごい不安。ソロ曲があるんですけど、なかなか人前で歌を歌うことに慣れてないので、めちゃくちゃ緊張して。言葉すら出ないぐらいいつも稽古場で緊張してるんですけど、徐々に慣れて、皆さんの前で届けるときには、ご自信を持って、胸張って、歌えるようになりたいなと思います。
大東駿介(以下、大東):今、1ヶ月半前ですけど、もう稽古してるんですよね。譜面見ながら歌うところからやってます。でも圭史さんって、ちょっと立ってみようかみたいに、気づいたら立ち稽古が始まるんですけど。
いや、とにかく作品、楽曲が素晴らしくてですね。譜面見ながら、みんなで歌うという状態で聞いてるときから素晴らしい曲やなと思ったんですけど、いざ立ち上がってみて、俳優の人たちが自分の役をちょっと重ねて、言葉と歌の狭間のような音楽が始まったときに、血が流れている感じがするというか。
映画で見たドキュメンタリーのような、戦後すぐの情景が見えてきたというか。ミュージカルすごっ!とめっちゃ思っています。これで僕が歌なかったらめちゃくちゃ楽でいいなと思っているんですけど、素晴らしい歌を個人個人にいただいたので、ちょっと楽しみにしていてください。
前田敦子
北村有起哉(以下、北村):『夜の女たち』という台本を最初に読んで、タイトルからして大体想像してましたけど、これを舞台でやるの、大丈夫なの、どうやるのという思いは、すごくありました。でもそういうときに限って、火がつくんですよね。どうなるかは、これはどうなるか、本当にわからないという作品は、その匂いにつられてしまう。そういう本能的なものが役者ってあったりするんですけども、まさにこの作品はもうそんじょそこらのエネルギーじゃ太刀打ちできない。戦後間もないカオスをですね、我々のこの具体的な肉体で歌い上げて表現をしなければならないという。
もう想像力をふんだんに膨らませて、がむしゃらに。今、練習をがむしゃらにやってますけども、そこのがむしゃらを本番、お客様にぶつけていくしかないんじゃないかなというぐらい、ものすごい作品になっております。どうぞ皆様、お楽しみに。
>(NEXT)キャスティングの決め手、現在の稽古の様子は?