若き箏曲家LEOにインタビュー 箏だけでなく“音楽が好き”な今の視点で新しいものを~自身初の箏独奏コンサートを開催
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■実はクラシック界で1番のアニメオタク⁉
――ご自身にとっても新しい挑戦なんですね。挑戦と言えば、7月23日(土)放送のテレビ朝日『題名のない音楽会』ではアニソンの演奏に挑戦されているそうですね。
僕は「進撃の巨人」のオープニングテーマ、SiM「The Rumbling」を演奏しました。めちゃくちゃロックで、しかもデスボイスが出てくるようなすごい曲。なんで選んだの?って最初は言われましたし、自分でもちょっと「なんで選んじゃったんだろう?」って思いましたけど(笑)。でもやっぱり和楽器ってすごいんですよ。古典ではもともと、雑音も音楽に取り入れていたんですね。三味線で弦がジジジと共鳴する音、尺八の息が漏れる音などが味となって和楽器の良さになるんです。今回、そのデスボイスやロックの歪みみたいな部分も、かなりの特殊奏法で、けっこう攻めたエッジの聴いている演奏をしてきました。楽音じゃないところまで、自然と音楽表現に取り入れられるというのが、今回改めて感じられた魅力だと思います。
実は僕、クラシック界で1番だと思っているくらいのアニオタなんですよ。これまであんまり出していなかったんですけど、今回の放送でバレちゃいますね。いつもの3倍くらい饒舌にしゃべっているので「あれ?」と思われる方がいるかもしれないです。(笑)。最初にハマったアニメは『ドラえもん』。幼少期の頃で、そのころはごく普通にテレビを観ているだけでしたが、アニメオタクになったのは、大学に入ってからですね。もともとすごくインドア派で、ゲームが趣味だったんですが、音楽のプロを目指すにあたって、18歳でゲームをバッサリ辞めたんです。その反動で、アニメにハマりました。最初は少年漫画系のアニメが中心でしたが、そこからいろいろ見るようになって、今はほとんど網羅しています。新しいアニメが始めるとなると必ずチェックしますし、毎クール5作品くらいは目を通しますね。古い作品を見返すこともしょっちゅうあります。
――それは意外でした(笑)。ちなみに、アニメ以外の趣味はありますか?
趣味らしいもので言えば、自炊。料理でしょうか。以前はイタリア料理や中華にハマっていたんですが最近は和食ですね。もう、いかにうまくお出汁を取れるか。いろいろな昆布を買ってみたり、1番だし、2番だしをとって、今日は色がいいなとか思ったり、そういうことにハマっています。お出汁をとったり、あとカレーもスパイスから作ったりするんですけど、けっこう時間もかかって、その間はあまり余計なことを考えなくて済むので、すごくいい時間なんですよね。ポコポコと湧いてくるのを見ながら、ちょっとビールを飲んだりする時間がめちゃくちゃいいんです。
あとは猫を2匹飼っているので、猫のお世話の時間も癒しです。ブラッシングしてあげたり、歯磨きしてあげたり。やっぱりペットは、自分がいないと生きていけないじゃないですか。お世話をしてあげることで、自己肯定感が高まるというか…。2匹のうち、後輩猫ちゃんがちょっとおバカなんです。それで先輩猫は、おもちゃを後輩に譲ったり、変えたばかりの飲み水を「先に飲みなよ」ってやったり、クールなお世話好きなんですね。でも、甘えっ子なのは先輩猫。なんか、それぞれに性格があって、本当に家族ですね。
>(NEXT)お箏の生演奏が0地点。それを忘れずに、世界を広げていきたい