ポルカドットスティングレイ『RUSH BALL 2022』ライブレポートーー今季唯一の野外ライブイベントは豪華セトリで入魂のステージ

『RUSH BALL 2022』ポルカドットスティングレイ

おなじみの掛け声でいっきにヒートアップさせる「DENKOUSEKKA」でロケットスタート。ギターカッティングにスラップベース、雫（Vo.Gt）の意味深なボーカルも相まって、観客は初っ端から踊らずにはいられない。さらに雫が「みんな、かかって来る準備はできてるのかー？」と挑発すると、メンバー自らも弾む「エレクトリック・パブリック」でもっとアッパーに。エジマハルシ（Gt）のギターも高速で鳴ってテンションはますます上昇。すると今度は映画『スマホを落としただけなのに』の主題歌にもなった「ヒミツ」で聴く者を惑わす。地面を踏みしめるようにして立つ雫が放つハイトーン、一筋縄ではいかない展開、3弦の絡みも印象的。

そんな猛攻を見せる彼らは「今年唯一の夏フェスなんです。気合入ってるよ！」（雫）と期待させ、目を輝かせたファンへの贈り物とばかりに9月7日（水）発表のニューアルバム『踊る様に』から「リドー」と「ツキカゲ」というスピード感十分の2曲をセレクト。途中ワルツのリズムが刻むワクワクや、どこか怪しげなメロディ、両手を大きく広げハンドマイクで甘い声を響かせる雫の姿など、目も耳も釘付けだ。加えてどっぷり「ポルカワールド」にハマる人々をより深みに誘うように、ここからは人気曲の連投へ。まずは雫の「飛べっ！」の号令から「テレキャスター・ストライプ」。スイートなボイス&ギターと心地いいリズムは、オーディエンスに弾ませ、躍らせ、手拍子させ、これぞライブのお楽しみといったところ。当然メンバーのビッグスマイルもモニターに映し出される。

そして締めくくりはメロディアスかつダンサブルに「ICHIDAIJI」で、今日も雫の「いち、に、さん、し！」というカウントは元気いっぱい。キュートさを増す歌声とキャッチーでハッピーなサビが作るキラキラなムードは、大きなクラップとひとつになって会場を包み、4人も達成感とともに全7曲を完走した。ちなみに6曲目のあとには「次で最後の曲です」（雫）、「（両手を上げて）えー！」（観客）という一連のやりとりが。雫もご満悦だったが、久々の声が聞こえるコミュニケーションはファンにも喜びだったことだろう。

取材・文＝服田昌子　撮影＝河上良

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