アジアで人気の俳優・チェン・ボーリン(陳柏霖)にインタビュー 『アンディ・ウォーホル・キョウト』の見どころとは?

2022.9.30
インタビュー
アート

『アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO』アジア圏アンバサダー・陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

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ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルの作品約200点(日本初公開作品100点以上を含む)が一挙に公開される展覧会『アンディ・ウォーホル・キョウト/ANDY WARHOL KYOTO』が、2022年9月17日(土)から2023年2月12日(日)まで、京都市京セラ美術館新館「東山キューブ」で開催中だ。
 
今回SPICE編集部では、「アジア圏アンバサダー」に就任した、アジアで人気の俳優チェン・ボーリン(陳柏霖)に独占インタビュー。本展覧会の魅力はもちろん、チェン・ボーリンが久々の日本で楽しみにしていることなどを語ってもらった。

陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

自身もコレクションするアンディ・ウォーホルの魅力

ーー最初に企画展をご覧になった感想を教えてください。

チェン・ボーリン(陳柏霖):アジア圏のアンバサダーに就任したことをとても嬉しく思っています。さきほど展示を見終えたのですが《孔雀》(日本初公開)の作品が印象に残っています。入り口すぐに見えた中で、目立っていた作品でした。

左:アンディ・ウォーホル《馬に乗るキューピッド》1950年代、右:アンディ・ウォーホル《孔雀》1957年頃 どちらもアンディ・ウォーホル美術館蔵 (撮影=SPICE編集部)

今回の展覧会は配置も面白いですね。アンディ・ウォーホルが京都に来たときのスケッチなど、小さいサイズの作品から、大きな《最後の晩餐》(日本初公開)まで、たくさん飾られていました。まるで、アンディ・ウォーホルが作品を制作する過程をたどっているように感じました。
 
ーー今回の展覧会に限らず、もともとアンディ・ウォーホルにはどういうイメージをお持ちでしたか?

チェン・ボーリン(陳柏霖):僕がニューヨークにいた時期に、周りの友達たちもアンディ・ウォーホルが好きで、本物を持っていたり、コレクションをしていたりする人が多かったんです。僕も台湾のオフィスに作品をコレクションとして持っています。

改めて思いますが、アンディ・ウォーホルは “今どきのこと” をやっています。例えばハンバーガーを食べている自分をただただ写すだけだったり、自撮りをしたりして、それを自分の作品にしていく。現在はみんながTikTokなどで発信していますが、そういうことを当時からしている。改めて時代を作った人だなと思いました。

陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

ーーアートが盛んな台湾。台湾でもアンディ・ウォーホルは人気なのですか?
 

チェン・ボーリン(陳柏霖):台湾に限らず全世界で人気の作家だと思いますよ。台湾で今回のような展覧会をするならば、同じぐらい話題になるでしょうね。
 
ーー今回は京都での展覧会。アンディ・ウォーホルと京都の組み合わせ自体はどう感じていますか?

チェン・ボーリン(陳柏霖):アンディ・ウォーホルが描いた京都のスケッチは、僕も見たことがありませんでした。京都の風景はとても美しいですが、アンディ・ウォーホルの目を通して見る京都の風景はさらに素晴らしいなと思いました。また、展示されているものの中に彼が京都で買った着物がありました。京都の文化をコレクションしていたようなのですが、「着物も買っていたんだ」という驚きもありましたね。

展示会場の様子 (撮影=SPICE編集部)

アジア圏のアンバサダーとして、若者たちにもウォーホルの魅力を伝えたい

ーーアジア圏のアンバサダーとして意気込みを教えてください。

チェン・ボーリン(陳柏霖):アジア圏アンバサダーのオファーをいただいたときに、素敵なお仕事だなと思いました。もともとアンディ・ウォーホルが好きで、彼の作品も持っていましたし、とても魅力を感じて、ぜひ参加したいなとアンバサダーを引き受けました。

僕は決して子供の頃からアンディ・ウォーホルを知っていたわけではありません。僕がアンディ・ウォーホルを知ったきっかけはCDジャケットになった、バナナの作品。いい作品だなと思って調べていって、そこから少しずつアンディ・ウォーホルのことを知っていったんですね。

同じように、僕がきっかけになったら。僕のドラマを見てくださっている10代や20代の層にアンディ・ウォーホルの魅力を広げることができるのではないかなと思います。僕をきっかけに、既にアンディ・ウォーホルを知っている方はもちろん、知らない方々にも宣伝できたらいいと思います。

陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

ーーご自身にとって、アートはどういうものでしょうか?

チェン・ボーリン(陳柏霖):表現のひとつですね。今回の滞在で、懐石料理をいただく機会があったのですが、それらもアートだと感じました。さまざまなジャンルで、さまざまなアートがあるように思うのです。

すべての文明・文化にはアートに見えるような部分があると言いましょうか。具象化されたものだけがアートというわけではなく、全てのこと、人間が理解できるものの中にアートとして捉えられるものがあると思っています。

例えば蝶々。人間から見えた蝶々は美しく飛んでいるけれど、他の虫の中で果たして蝶々は美しく見えるのか。それは分からないですよね。人間が見て感じた美しさ。それこそがアートと呼ばれるものなのだと思います。

久しぶりの来日、京都を満喫!

ーーちなみに来日は久しぶりですか?

チェン・ボーリン(陳柏霖):前回の来日は2019年12月です。日本から台湾に戻った瞬間にコロナ禍になってしまいました。

ーー久しぶりの日本はいかがですか?
 
チェン・ボーリン(陳柏霖):京都に来たのは今回で2回目ですが、そんなに変わっていない印象です。あ、でも9月の京都は初めて。まだ暑いですね(笑)。

京都は本当にきれいな街ですし、食べ物も美しくて、美味しいですよね。懐石料理でいただいた料理は、一品一品が作り込んであって、惚れ惚れしました。今日は時間ができたので、二条城にも行きました。とてもきれいに保存されていて、ずっと見てしまいましたね。1時間半ぐらい滞在してしまいました。

陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

ーー日本語もお話になれるそうですね。

チェン・ボーリン(陳柏霖):聞くことは得意で、今のインタビューもだいたい聞き取りはできます。でも喋るのはちょっとだけです(笑)。
 
ーーこれから体験したいものや食べてみたいものなどは?


チェン・ボーリン(陳柏霖):焼き鳥のちょうちんを食べてみたいです。ネット上で見たことがあって、どんな味なのか食べてみたいですね。

ーーぜひご自身の夢やこれからの目標を教えてください。

チェン・ボーリン(陳柏霖):引き続き映画やドラマに出続けて、いい作品を世の中に披露していけたらなと思います。また、アートは昔から好きなので、今回のようなアンバサダーの就任をすごく嬉しく思っています。今後ともアート関連のイベントや、作家の作品などをうまく発信していけたらなと思います。

ーー最後に読者にメッセージをお願いします!

チェン・ボーリン(陳柏霖):アンディ・ウォーホルを知っている人も知らない人もぜひこの展覧会を見に来てほしいですね。僕は世界を巡っているので、アンディ・ウォーホルの展覧会を他にもいくつか見たことがありますが、「アンディ・ウォーホルと京都」というテーマは世界初。こういうチャンスはなかなかないでしょうから、特別な展覧会をぜひ皆さまに見に来てほしいと思っています。十分京都に来る理由になると思いますよ。

陳柏霖(チェン・ボーリン) (写真=オフィシャル提供)

チェン・ボーリンがアジア圏アンバサダーを務める『アンディ・ウォーホル・キョウト/ANDY WARHOL KYOTO』は、2022年9月17日(土)から2023年2月12日(日)まで、京都市京セラ美術館新館「東山キューブ」で開催中。はイープラスにて販売中。


取材・文=五月女菜穂 写真=オフィシャル提供 展示撮影(一部)=SPICE編集部

展覧会情報

アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO
(文化庁移転記念、 京都市公式展覧会)
会期 :2022年9月17日(土)~ 2023年2月12日(日)
会場 :京都市京セラ美術館・新館「東山キューブ」(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
開館時間 :10時~18時 ※入場は、 閉館の30分前まで
休館日 :月曜日(但し、 祝日の場合は開館)、 年末年始(12月28日~1月2日)
主催 :京都市、 アンディ・ウォーホル美術館、 ソニー・ミュージックエンタテインメント、 MBSテレビ、 産経新聞社、 京都新聞、 WOWOW、 FM802/FM COCOLO
特別協賛・技術協力 :ソニーグループ株式会社
協賛 :DNP大日本印刷、 マツシマホールディングス、 アクセンチュア、 イープラス
協力 :文化庁 地域文化創生本部、 三井住友海上
技術協力 :京セラ
後援 :米国大使館、 京都府
HOTEL Partner :ギャリア・二条城 京都 by バンヤンツリー・グループ
企画制作 :イムラアートギャラリー、 ソニー・ミュージックエンタテインメント
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