元雪組男役スター彩凪翔と元花組男役スター天真みちるの同期コンビ、山里亮太と爆裂&仲良しトーク 『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』

インタビュー
舞台
2022.11.28
(左から)彩凪翔、山里亮太、天真みちる  (C)スカパー!

(左から)彩凪翔、山里亮太、天真みちる  (C)スカパー!

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スカパー!にて『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』の新たなシーズンが配信される。

宝塚歌劇団にハマり、そこからさらに進化しようとする番組MC、南海キャンディーズ山里亮太を、ナビゲートするのは、92期のふたり。雪組で男役スターとして走り続け、惜しまれながら退団した彩凪翔、花組で「おじさま役といえば!」「宴会芸と言えば!」という、老老男女の名手、男役スター天真みちる

この3人がそろって、トークが弾まないわけもなく……笑いに満ちた番組収録後、話をうかがうことが出来た。

ーー新たなシーズンがはじまりました。お気持ちはいかがでしょうか。

山里:新たなシーズンが始まるということは、皆さんが求めてくださったってことなので、それがすごい嬉しいです。僕はまだ宝塚を好きになって歴が浅いので、もっといろいろ勉強したいなと思ったところに、このお話をいただきました。なので「嬉しいな」っていうのがシンプルな感想です。

(左から)彩凪翔、天真みちる

(左から)彩凪翔、天真みちる

ーー実際、収録されて、おふたりの素顔をみていかがでしたか? ギャップなどありましたか?

山里:彩凪さんは本当に美しくて、素敵な方でした! 天真さんは見たままの方でした。

天真:あははは!(笑)

山里:いや、本当にエンターテイナーと思います。実は天真さんが書かれた『こう見えて元タカラジェンヌです』を読んでるんです、僕。人って、大多数がトップになれないんですよね。そんな中で、ど真ん中トップを狙う人間ではない人の気持ちを、こんなに肯定してくれる人がいるんだって、本を読んで感じるんです。「自分は何者でもない」と思っている人でも、それを突き詰めていけば、どんなものにも負けない楽しい人生になるんだなって体現されているんじゃないかなって。ご本人も実際、お会いしても、楽しそうだったので、やはり間違っていないなと思いました(笑)。

天真:そうですかねえ。単純にやっぱり、同期とかが並ぶと感じるんですよ。輝きが違うというか、「あれ? スターになるのは別の子だな」って。だからこそ、自分ができることはなんだろうと考えて「おじさんを極めよう!」と思ったんです。

山里:それって、すごくいろんな人を救う言葉かもしれないですよ。やっぱり、僕もきらきらする同期だったり、天才だったりにとても嫉妬したんです。だから、天真さんにすごく共感しました。僕自身が天才たちに対してどういう思いを抱くのか、ずっと考えてきたんですね。そして、それをどう超えていくのかっていうことについて書いた、僕の著書『天才は諦めた』です、こちらもよろしくお願いします。

彩凪・天真:(笑)。

ーー今、“宝塚男子”目線で観る、宝塚歌劇の魅力は?

山里:宝塚歌劇団はエンターテインメントが集まっています、歌、ダンス、お芝居。そして、これはあくまで、僕の意見ですけど、いつも“娘役として見ている”んですね。気持ちとしては娘役なんです、劇場で見た時、人生で感じたことのない胸の高ぶりを感じるんです。おじさんがね、きゅんとすることなんてないんですよ(笑)。なのに、きゅんとしてしまう。気づくと胸の前で手を組んで、推しを見つめてしまいます。目が合ったってすごく思う、これね、一緒に観劇する妻(俳優の蒼井優)には注意されるんですよ。「メディアであなたがそういう風に言うと、芸能人だから〇〇さんがひいきしてるんだって、〇〇さんが悪く思われるんだよ。あなただけ見てないから」って。でも、目が合ってるって思うんだもん! 僕のことを見たって思うんですよ(笑)。あれって、実際、見えてるんですか?

彩凪:もちろん! 見えますよ、顔、意外とはっきり見えるので。なんなら多分、見つけたら、袖へはけた時に「今日客席に山ちゃんきてる」「ほんと!? 次、銀橋に行ったら見てこよう!」「いたいた、本当に山ちゃんがいた!」って話してると思う。そして見に行く。

彩凪翔

彩凪翔

山里:じゃあ、本当に目が合ってるかもしれないですね……! でも、僕も気を付けていて、自分のご贔屓さんだけを見ないように、みんなを観るように頑張ってます!

彩凪:すごく気を使われてる、ありがとうございます。嬉しいです。

ーー宝塚歌劇団の入門としておすすめの作品などありますか?

山里:やっぱりね、敷居の高いと思う人はいると思うんです、ミュージカルって。突然歌うし。だから、まずはね、ストーリーを知っている作品がいいと思うんです、僕がはじめ星組の『ロミオとジュリエット』を観たんです。物語を理解しているので、ミュージカルという部分に集中することが出来て、すごくよかったです。だから、みなさんも、お好きな漫画だったり、アニメだったりの原作の演目があるとき、それが入門のチャンスだと思います!

彩凪:私も、そう思います。やっぱり、ストーリーを知っているって大事なんですよね、男性のお客さんも、そういう原作ものが多い印象があります。雪組で『ルパン三世 —王妃の首飾りを追え!—』や『るろうに剣心』をやったときもそうだったなぁって印象があって、そういうもので触れあってもらってから、楽しんでもらえるといいんじゃないかな。

天真:雪組は少年漫画とかの原作が多いもんね。私は、初めて宝塚を見た時に、びしゃーんって雷打たれたみたいになってね、「格好いいは宝塚だ!!」って思ったんですよ、尊いが詰まってるなって。今回収録して、山里さんも同じ思いでいてくださっているのかなって思って嬉しかったです。「分かる~~!!」って思いました(笑)。男役はみんな、「男の格好良さ」を追求した存在です、「背中で語りたくなったら『タカラヅカを』観な!」そんな気持ちです。女性の求める格好良さを知るためにいいと思います。

天真みちる

天真みちる

ーー天真さん、彩凪さんにおうかがいします。今回共演が決まったとき、お互いに話をしましたか?

天真:真っ先に「連絡きた?」って聞きました(笑)。

彩凪:私も「梅ちゃん(天真の愛称)が出るなら出る」って。同期はやっぱり、特別だし、嬉しい。

天真:実は6月の舞台『HELI-X III ~レディ・スピランセス~』で共演したんです。音楽学校以来、ずっと一緒にいることが出来たんですね。実は楽屋もいっしょだったんです。その楽屋ではずっと話してました。話が盛り上がりすぎて、笑い声が楽屋を通り越してしまったのか、共演させていただいた久世星佳さんが隣の楽屋から顔を出して、「何がそんな楽しいの? ずっと笑ってるけど」って。そう聞かれると、何だったっけ? となってしまって(笑)。何をしてたかって、ある出来事についてなんですけど、同期全員からそれぞれ見え方も知っていることも違うので、50アングルの話をすりあわせたんです(笑)。答え合わせみたいな感じで、完全版の思い出を作り上げていきました。

撮影中もトークが止まらないお二人!

撮影中もトークが止まらないお二人!

ポーズを取り、顔を見合わせると思わず…

ポーズを取り、顔を見合わせると思わず…

笑ってしまいました

笑ってしまいました

ーーお互いの役柄でお好きなものは何ですか?

彩凪:番組の中で出していなかったものは、『エリザベート』のガラコンサート! 存在感がすごくて! 歴代のトップさんとか、錚々たるメンバーのなかで、すごく堂々としていて、感動したんです。

天真:(革命家)ツェップスは日替わりでトップさんと握手ができる役なんですね。毎回「もう手、洗いません……!」って思ってました。でも、洗うしかなくて悲しかったです……。

彩凪:あはは(笑)。

天真:あやかちゃん(彩凪の愛称)はね、やっぱりダンサーさんなので、ダンスが印象に残っているんです。だから、ショーを見てほしいです。なかでも雪組の『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』のショー! もう、ぎらっぎらなので、是非!

彩凪:同期が見てくれてるとき、成長していることを見てほしいという気持ちがあるんです。同期は客席にいると目に入ってくるんです、がんばるモチベーションになる。成長した自分を見せたい、って強く思います。

彩凪翔

彩凪翔

ーー番組の中でタンバリンが出ますね。

山里:はい、天真さんと言えば「タンバリン」ということで、僕も挑戦させていただきました。内容としては、これから放送なので、詳細は伏せますが、彩凪さんに裏切られました。

彩凪:え~!?(笑)。

山里:いやね、僕の表情をね、見ていてほしいです。「ええ? 裏切られた」って顔をしているはずなので。注目してください。

彩凪:ははは(笑)。さっき、スチール撮影のときにもタンバリンを使ったんですけど、私以外のふたり、全然タンバリン鳴らなくて。なんで鳴らないの!?

天真:私、実は、宝塚でもタンバリンを使ったことがあって(笑)。舞台上、出番前の袖では絶対、鳴らしてはいけないんです。なので、鳴りにくい持ち方を知っているんです(笑)。

天真みちる

天真みちる

ーー最後に番組を楽しみにされているみなさんへメッセージをお願いします。

山里:宝塚歌劇団は、大好きな方もずっと楽しめると思いますし、僕みたいな初心者の人間は新しい「人生の趣味」の選択肢が増えるいいきっかけになると思います。より人生を楽しむ、もうひとつの武器を身につけたい方は、ぜひ見ていただければと思います。

彩凪:この番組を見た方が宝塚歌劇団に興味を持っていただいて、実際観に行くきっかけになったらすごく嬉しいです。私も改めて在団中を振り返りながらお話できたのもすごく楽しかったです。

天真:退団後、同期で共演するという機会は、実はとても少ないので、今回とても安心して番組に出ることが出来ました。あとは、私は劇団では、両手放しに褒められるような男役ではなかったんです。おじさんを極める……みたいな在団生活を終えて、卒業してから、こうやって、人生の選択を肯定していただけるようなことを、すごい嬉しいなって感じました。自分も楽しく生きていけそうな気がします。


なお、本番組はスカパー!にて新作前編は2022年11月30日(水)、後編は12月17日(土)に配信される。

(左から)彩凪翔、天真みちる

(左から)彩凪翔、天真みちる

取材・文=森 きいこ    撮影=中田智章(一部除く)

配信情報

<新作>『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』第4幕

【配信局】スカパー!
 
■前編#7
配信日:2022年11月30日(水)24:00~
■後編#8
配信日:2022年12月17日(土)24:00~
 
【出演】MC 山里亮太   ゲスト 天真みちる、彩凪翔
 

『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』過去作一挙配信
 
出演 :MC 山里亮太
ゲスト 愛月ひかる、伶美うらら(特番)/ 紅ゆずる(第1幕)/ 音月桂、真彩希帆(第2幕)珠城りょう、宇月颯(第3幕)
配信日時 :全話配信中
 
 
視聴先 :スカパー! 番組配信 「オール契約者」チャンネル
視聴条件 :スカパー! のいずれかの有料チャンネル、プラン・セット(一部有料 PPS 放送を除く)のご契約が必要です。
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