真琴つばさ&紫吹淳、WOWOW「宝塚への招待『BLUE・MOON・BLUE』」で副音声解説 放送前に互いの歴史を振り返った収録レポート公開
(左から)紫吹淳、真琴つばさ
WOWOWが、宝塚歌劇の各組選りすぐりの公演や大劇場公演を放送する『宝塚への招待』。2023年1月15日(日)午後1時15分より、 2000年に月組で上演されたショーイリュージョン『BLUE・MOON・BLUE-月明かりの赤い花-』を、ゲリラ戦士レイナを演じた元月組トップスター・真琴つばさと、戦士を翻弄する蛇のナーガを演じた元月組トップスター・紫吹淳の副音声解説付きでおくる。
この度、放送を前に収録レポートが公開された。
『BLUE・MOON・BLUE-月明かりの赤い花-』は、ひとりのゲリラ戦士が月明かりの中で見た幻覚を、幻想的に描いたドラマチックなショー。主題歌をTHE ALFEEの高見沢俊彦が書き下ろしたことでも話題となったショーイリュージョン。上演から約23年の時を経て、あらためて当時の映像に向き合った二人は、思わず「なつかしい!」とため息が。ステージに登場した真琴に「わー、カッコいい!」と紫吹が歓喜すれば、真琴も「この主題歌が大変だった。本当にキーが高くて、高見沢さんの方がキーが高かったくらい」と裏話を明かすなど、和気あいあいとした雰囲気で収録は進行。その後もステージの裏話や、月組の仲間たちとの思い出話などが次々と飛び出し、楽しい時間はあっという間に過ぎた。
収録を終えた真琴が「なんだかずっとしゃべっていた。本編とあまり関係ないこともたくさんね」と振り返り、笑い合った二人。さらに「収録でこんなに興奮するとは思ってもいなかった。ものすごい血が熱くなりましたね」と切り出した紫吹は、「私の宝塚人生の中では、私がトップにいた時よりも、マミさん(真琴)の下にいさせていただいた時間の方が尊くて。一番の青春だった感じがします」としみじみ。「だいぶ時は経っているけど、昨日のことのように思い出す。そしてそんな映像をマミさんと一緒に観るというのも不思議な感じでした」と付け加えた。
(左から)紫吹淳、真琴つばさ
宝塚退団後、バラエティー番組などの仕事で一緒になることはあったというが、じっくり話し合う対談はあまりなかったという。「こういう対談形式でしゃべるお仕事は20年以上ぶりかも。それこそ在団中のWOWOWの番組以来だよね」と真琴が語れば、「フリートーク的なものは、現役時代以来ですよね」と続けた紫吹。だが真琴が「だけど私たち、この収録の3日前に大阪のホテルのロビーで偶然会ったよね」と明かすと、紫吹も「ビックリでしたね。明後日よろしくお願いしますみたいな感じで」と笑いながら振り返った。
月組時代、トップスターの真琴、二番手の紫吹という組み合わせは、ファンから“マミリカコンビ”という愛称で親しまれた。真琴が「私たち、出会ってから来年で40年です。私も人生の半分以上は宝塚の外で仕事をしてきましたけど、今日のフィナーレを観ていたら、そこで培った日々のすべての感情が出てきたような気がした」と語ると、紫吹も「そうですね。私たちはどのジェンヌさんよりも長いですよね。音楽学校で制服を着ていた姿をお互い知っていますし、花組でも一緒だったし、月組でも一緒だった。同じ時を刻んできましたし、私としては節目節目のところでご一緒させていただいているので、鳥肌が立ちますね」とかみ締めるように語る。
その言葉に「そうだね」と深くうなずいた真琴は、「確か研1ぐらいの時、まだ大階段でフィナーレを迎えているぐらいの時に、あの子は絶対、将来スターになるなと思っていました。目がクリクリして、キラキラしていてね」とコメント。「ずっと言ってくださっていますよね」と笑う紫吹に、真琴も「今日みたいな日が来るなんてね……」と二人の歴史をしみじみと振り返っている様子だった。
(左から)紫吹淳、真琴つばさ
本公演は宝塚大劇場、東京、福岡の3カ所で行われたが、紫吹が宝塚専科のベルリン公演に参加することになったため、実は彼女が出演したのは宝塚大劇場だけ。今回の放送は、紫吹が出演した宝塚大劇場の公演となる。そのことに「本当に貴重な公演ですよね。あらためて私、東京と福岡には出ていなかったと思いました」と語る紫吹に、「そのわりにはよく覚えていたね」と感心した様子の真琴。紫吹も「それだけ衝撃でした。香盤表(配役やスケジュールなどの進行を記した表)の役名には“蛇”としか書いてなかったですから。それをいかにして自分の中で消化して、楽しくやるかということが、いろんな蛇をやるという発想に変わったのでしょうね」と笑っていた。
本公演には、真琴と紫吹はもちろんのこと、檀れい、大和悠河、遼河はるひなど、そうそうたるメンバーが出演している。「宝塚を辞めてからも、この業界で活躍している子たちがたくさん出ていましたね。マミちゃんをてっぺんに、すごい黄金期にいたと思います」と紫吹が語れば、真琴も「本当にうれしいことだよね。ただこれは、当時としては革新的なショーだった。大人の人たちはビックリしていたけど、『BLUE・MOON・BLUE』を愛してくださった方は今でもけっこう多くて。それもこれも(紫吹演じる)蛇のおかげだね」と冗談めかし、二人で笑い合った。