川﨑星輝(少年忍者/ジャニーズJr.)舞台初主演 ドイツ家族劇2作品『火の顔/アンティゴネ』同時上演決定
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上段左から川﨑星輝、大浦千佳、下段左から富田健太郎、愛原実花
2023年4月8日(土)~2023年4月16日(日)吉祥寺シアターにて、『火の顔/アンティゴネ』の上演が決定した。
2021年、2022年と「深作組ドイツ三部作」、「新ドイツ三部作第一弾」と銘打ち、ドイツ戯曲を立て続けに4作品上演した深作組が、この度ドイツの家族劇2作品を全く同じ出演者にて同時上演する。
ひとつは、ドイツ演劇界の新進気鋭の劇作家マリウス・フォン・マイエンブルクが現代の不条理を描いた『火の顔』の再演、もう1作は、戦後ドイツを代表する劇作家ベルトルト・ブレヒトが、ソフォクレスのギリシャ悲劇を今日的な意味を加えて改作した『アンティゴネ』。この2作品を演劇やオペラ、映像作品などで活躍の深作健太が鋭い視点で演出する。
『火の顔』の主役クルトには、今回が初主演となる期待の新星、川﨑星輝(少年忍者/ジャニーズJr.)が、『アンティゴネ』の主役アンティゴネには、NHK朝の連続テレビ小説「舞い上がれ!」のヒロインの同僚山田紗江役でも話題の大浦千佳が決定し、それぞれもう一つの作品でも重要な役どころで出演する。
その他、映画・ドラマ・舞台など多彩な分野での活動が目覚ましい富田健太郎や舞台のみならず、映像でも華やかな活躍をみせるの元宝塚歌劇団雪組トップ娘役の愛原実花らが集結。
異なる時代の2作品を、あえて同じ俳優が演じるという新たな試みに期待したい。
川﨑星輝コメント
『火の顔/アンティゴネ』に出演させていただく少年忍者の川﨑星輝です。この仕事が決まったと聞いた時は、いろんな意味で胸がドキドキで一杯になりました。それは同じ少年忍者のメンバー北川拓実が初演でクルトを演じ、観劇させていただいた際に衝撃を受けたからです。「火の顔」では主演のクルト役を演じさせていただきます。普段はアイドルとして活動していますが、「役者」川﨑星輝として、この舞台に全力を尽くした時、人として、役者として、大きく成長できると思うので温かく見守っていて頂けると幸いです。そして、普段僕の事を知ってくださっている方には新しい自分を見せ、初めて僕のことを知ってくださる方にはジャニーズJr.の可能性を感じてもらえるように精一杯頑張ります。よろしくお願い致します!
深作健太 コメント
深作組の第一回作品であり、代表作でもある、マイエンブルク作『火の顔』。この作品が演出したくて、僕は〈演劇〉の演出家になりました。初演の時は、客席から見守ってくださっていた川﨑星輝くんが今17才となり、初主演作として、クルト役を新たなアプローチで作り上げます。どんな熱い〈炎〉を繊細に、そして過激に、燃焼してくれるのか。今から稽古が楽しみです。
そして、ブレヒトが戦火のベルリンを重ねて描いた、ギリシア悲劇『アンティゴネ』。大浦千佳ちゃんを初めて舞台で観たのは、もう十年前。以来すっかり彼女のファンとなり、一緒に作品を作りあげて来たのですが、今回はついに念願のアンティゴネ役で、演劇史上もっとも重要な、そして強靱な、国家を〈告発〉する永遠のヒロインを演じます。
時代も国境も超えた二つの家族劇を、同じキャスト、同じセットで上演することで浮かび上がるのは、抑圧された子供たちからオトナへの、普遍的な〈反抗〉の物語。いま〈新しい戦前〉という言葉が囁かれていますが、そんな〈分断〉の時代だからこそ、僕たちは心の〈国境線〉を壊し、〈思考停止〉に警鐘を鳴らさなくてはなりません。
ドイツと、日本――
同じ敗戦国として、まったく違った歴史を歩んできた二つの〈戦後史〉を描きながら、いまを生きる僕たち自身の足元を、くっきりと照らし出すことが出来たらと思います。家族のように信頼する深作組のキャスト・スタッフと共に挑戦する、新たな野心作。どうか劇場で、目撃してください。
『火の顔』
どこにでもいる、普通の四⼈家族。父は現実から目を背け、母は自らの母性をアピールする。姉は外の世界へ出る事を夢見て、弟は爆弾作りに没頭する……。そこへ突然、現れる姉の恋⼈。閉ざされた家庭に、新しい〈風〉が吹き込んだ時、思春期の少年に渦巻いていた〈炎〉は、音を立てて燃えあがる。
『アンティゴネ』
第二次世界大戦直後、焼跡のベルリン。
廃墟の中で、ギリシア悲劇〈アンティゴネ〉が演じられる……。戦場から逃亡し、殺された兄。王クレオンは、彼の屍を葬る事を禁じるが、姉アンティゴネはその禁を破って埋葬し、捕らわれる。個人として、〈人間〉の法を主張するアンティゴネと、 王として、〈国家〉の法を主張するクレオン。二人の対立は、末弟ハイモン、妹イスメネを巻き込んで、大きな悲劇へと突き進む。
――これは、戦死者である少年の亡霊の目線から描かれる、現代の〈分断〉の物語である。
公演情報
『火の顔』マリウス・フォン・マイエンブルク
『アンティゴネ』ベルトルト・ブレヒト
■演出:深作健太
■音楽・演奏:西川裕一