中村米吉扮する雪姫の健気さと哀愁が伝わるビジュアルが公開 『秀山祭九月大歌舞伎』昼の部『祇園祭礼信仰記 金閣寺』
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『祇園祭礼信仰記 金閣寺』雪姫=中村米吉 /(C)松竹
2023年9月2日(土)~25日(月)歌舞伎座にて、歌舞伎座新開場十周年『秀山祭九月大歌舞伎』が開催される。この度、昼の部『祇園祭礼信仰記 金閣寺』より中村米吉扮する雪姫のビジュアルが公開となった。
二世中村吉右衛門三回忌追善興行として開催され、所縁の演目と出演者で名優を偲ぶ『秀山祭九月大歌舞伎』。昼の部では、桜が咲き誇る金閣寺を舞台に描かれた、絢爛豪華な義太夫狂言の傑作『祇園祭礼信仰記 金閣寺』が上演される。本公演では、歌舞伎の「三姫」と呼ばれる女方の大役・雪姫を、中村米吉と中村児太郎がダブルキャストで勤める。
『祇園祭礼信仰記 金閣寺』雪姫=中村米吉 /(C)松竹
米吉が雪姫を勤めるのは今回が初めてとなり、公演に向けてスチール撮影が行われた。撮影現場では、拵えを終えた米吉がカメラの前に立つと周りがぱっと華やぎ、雪姫が縄に縛られる姿や、桜の花びらを集めて爪先で鼠を描く姿など、一つひとつの仕草を丁寧に披露した。公開された写真には、雪姫の健気さと哀愁、そして芯の強さがしっかりと写し出され、舞台への期待が高まる。
『祇園祭礼信仰記 金閣寺』雪姫=中村米吉 /(C)松竹
7月に重要無形文化財保持者(人間国宝)の認定を受けた中村歌六が松永大膳を勤め、米吉の雪姫との親子共演にも注目が集まっている。
『祇園祭礼信仰記 金閣寺』雪姫=中村米吉 /(C)松竹
中村米吉 コメント
■『金閣寺』雪姫のスチール撮影を行っての感想
以前、ラスベガス公演で雪姫をオマージュしたお役を勤めました。
その際、映像とのコラボレーションの為に事前収録があり、雪姫と全く同じ拵えをして爪先鼠のくだりをブルーバックで長時間かけて撮影したのですが、その時と今日の撮影が同じ場所。数年が経ち、まさか本物の雪姫の写真を撮り、勤めることができるとはその時は思ってもいないことでした。印象的な型の数々を写真に収めていただく中で、レンズ越しの自分の姿を見て修正もできる、ある意味では稽古の一つのようなありがたい撮影となりました。
■『秀山祭九月大歌舞伎』への意気込み
播磨屋の家にとり、何よりも大切な興行である秀山祭。今年も開催できることがとても嬉しく、ありがたい気持ちでいっぱいです。また、吉右衛門のおじさまの三回忌追善興行ですから、一門の一人としておじさまに顔向けができるような、少しでも良い舞台を勤めたいと思っています。勤めるお役は女方の頂にある三姫の一つ雪姫。数多くの先輩方が勤めたこの大きな山に挑むには生半可な気持ちではいけないと思っております。全身全霊で勤めたいと思っておりますので何卒よろしくお願いいたします。