熊川哲也「次の未来にこの美しい芸術を繋ぎ、芸術とともにある豊かな人間形成に貢献したい」 一般財団法人「熊川財団」2024年奨学生の募集を開始
自らの財団を設立した熊川哲也 (C)Takashi Okamoto
2023年7月7日に株式会社K-BALLET(代表取締役社長・K-BALLET TOKYO芸術監督:熊川哲也)が設立した一般財団法人「熊川財団」。メイン事業である奨学金事業の第一期生の募集が開始となった。
一般財団法人「熊川財団」は、日本におけるバレエをはじめとする舞台芸術、クラシック音楽などの振興に寄与するために設立されたもの。ダンサーとして世界的に活躍したのみならず、バレエ団・オーケストラ・バレエ教育機関の運営、そしてオリジナル・バレエ作品の発表と、バレエ市場のすそ野を広げる活動をしてきた熊川が、その経験をよりいっそう社会に還元すべく、奨学金給付等を通した若き才能の支援や芸術家の国際交流を目的として立ち上げた。
設立者・代表理事 熊川 哲也コメント
若い頃より、目標という目標を持たずに、ただ自らの感性の赴くままに決断し、駆け抜けてきて築いたキャリアでした。結果的に登ってきた山を振り返ると想像を超える高さですが、その全貌を知らなかったからこそ、怯まず足元だけをみて進んでこられたのだと思います。
もちろん自らの実力で登った自負はありますが、その道中には、チャンスをくれた方々、惜しみないサポートをくれた方々がいることもまた間違いありません。バレエ芸術の道はときに過酷です。情熱や思いだけではカバーしきれない身体的条件などが必要とされ、技術だけでない人間的な魅力も問われます。特に経済的に問題を抱えている子供たちや、知見が十分でない海外の国々でのバレエ教育にはより適切なサポートが必要とされるでしょう。
バレエ芸術は無形文化と有形文化の両方の視点での継承が重要です。無形である人間の「わざ」の継承、そして有形である振付作品の正しい保持と継承、その両輪を持って、次の未来にこの美しい芸術を繋ぎ、芸術とともにある豊かな人間形成に貢献したいと思います。
関連情報
■一般財団 熊川財団 2024年奨学生の募集について