「感謝の気持ちを伝える場」を作りたい 岡田浩暉「I Love Musical」

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岡田浩暉

岡田浩暉

記念コンサートの企画、最初は断ったんです。おこがましい話だと。

2月6,7日(土、日)に東京グローブ座で岡田浩暉が企画・構成・出演するコンサート「I LOVE Musical」が上演される。バンドとしてデビュー後、ミュージカル界に転身、持ち前の艶のある美声と演技力で様々な舞台で活躍してきた岡田。本番1か月前というタイミングで話を伺ってきた。

――デビュー25周年ということですが、そもそも「舞台」という道に進むきっかけとなったのは何だったんですか?

岡田:いちばん最初の舞台はストレートの舞台「ラパン・アジールに来たピカソ」で、僕はプレスリーの役だったんです。「(芝居なら)プレスリーの役ができるんだ!」って思いました。プレスリーの曲も大好きだったし、プレスリーという人物にも興味があってやってみようと思ったんです。これがもし違う役だったら、その後舞台の道に進み続けたかどうかわからなかった。

その後、ラサール石井さんの舞台「ライアー・ガール」に出会い、これがまた面白かったんです。

そして「レ・ミゼラブル」。3,4回審査を受けて。この作品は本当に凄いなって感じました。25周年を振り返って、自分の中で何かが変わったきっかけ、と聞かれたら映像作品ならダウンタウンの浜ちゃん(浜田雅功)や中山美穂さんと共演した「もしも願いがかなうなら」、そして舞台は「レ・ミゼラブル」ですね。

「レ・ミセラブル」は、歌はもちろんですが「ミュージカル」を超えた作品のスケール感が強烈で。「命を捧ぐ」というテーマ…恋に、人に、運命に、国に「命を捧ぐ」。本当に感銘しました。一つの作品を作るのに何十人もかかって取り組んでいて、夢中になりました。

――「To Be Continued」の活動をしていたころや、それより前からミュージカルの存在は気になっていらっしゃいましたか?

岡田:よくタモリさんが「俺、ミュージカルダメなんだよ」っておっしゃっているじゃないですか(笑)ミュージカルって現実離れしているというか、何かとってつけたような世界。一度何かの作品を観たはずなんですが、全然記憶になくて。つまり、タモリさんに近い認識だったんです。全然視界に入ってなかった存在でした。ただ、お芝居をTVドラマに出演するようになってから、自分がやっている「歌」と、「芝居」が融合する「ミュージカル」ってもしかしたらすごいのかな、ってチラッと思ったことがありました。

――音楽でこの業界に入られたから、それまでは演技の経験はなかったんですよね?後追いで演技の勉強などをされたんですか?

岡田:ええ。芝居というものは映像作品から入りましたが、そのときはキャストやスタッフの皆さんが盛り上げて、導いてくださったので何とかやれてたんです。お芝居に関しては舞台で教えてもらいましたね。

――大変だったんじゃないですか?最初の頃は。自分になかったことをやらなければならないですし。ミュージカル以外の世界から入られた方がどうやって身体を合わせていくのだろうか、と。

岡田:大変でしたね。発声ひとつにしても本当に大変でした。ミュージカルってただ歌うのとは違って「身体を鳴らしていく」という感じでクラシカルな発声に近いような。ポップスってマイクに向かって歌ったり、どういう風に声を当てていくかっていう歌い方でしたから、まるで違うんですよね。

でも稽古が始まったら当然どなたかが教えてくださるんだろうと思っていたんですが、誰も教えてくれなくて(笑)僕のそれまでの10年のキャリアを尊重してくださってて、「岡田さんの歌い方でやってくださればいいです」ってことだったんです…でも、僕としてはそれではいけないと思って。周りの皆さんが、どんな姿勢でどうやって歌ってんだろうとチラチラ見てました。

「レ・ミセラブル」のときは3か月間稽古があったんですが、毎日、1日10時間以上、朝から晩まで稽古していたら、本番の2週間前に肋骨が疲労骨折してしまって!ずっとミュージカル的な声の出し方をしていたら、第2肋骨が前に出てきて折れちゃったんです。「どうすればこんなことになるんだ?」って診察された先生のほうが聞いてきたくらいで(笑)発声一つでもこんな状態なのに、何時間も演じる舞台でどう身体をキープしていくんだ、とか、どこまでどうやって声を届けるんだって思いながらやっていましたね。

――自分自身で様々な努力を積み重ねて、気が付けば25周年!しかも50歳になられたと聞いてさらにびっくりしています。先日、同じように50歳になられた石丸幹二さんからもそんな話が出てました。

岡田:ああ、カンちゃん!そう、同い年なんです。あと大澄賢也さんはまったく同じ生年月日(10月26日)なんですよ。

――そこで、記念のコンサートを今回催されるということですが、今回企画・構成も岡田さんが手掛けるということですが、このコンサートをやることになったいきさつを教えていただけますか?

岡田:最初この話をいただいたときに「とんでもない!」って思ったんです。おこがましい話だと一度お断りしたんです。25周年といっても周りの方々に支えられての「今」なので、「岡田浩暉、25周年です、イエーイ!(笑)」みたいなミュージカルコンサートなんてできないよって。でも「感謝の気持ちを伝える場」でもあるのですよって。海外ですと友人を招いて披露したりすることもあるそうで、そう聞いた瞬間、考え方が180度変わりました。芝居にしても発声にしてもたくさんのことを学ばせていただきましたし、ミュージカルのキャストの方々って本当に皆さん愛あふれる方ばかり。僕はそんな方々に救っていただき、成長させていただいた恩義をすごく感じているので、そういう場をいただけるならぜひやらせていただきたい、と。感謝を伝える場を皆さんのお力をお借りして作りたいと思ったんです。

KOHKI OKADA presents 「I Love Musical」

KOHKI OKADA presents 「I Love Musical」

――出演者の方々もそうそうたる顔ぶれですよね。このメンバーで1本ミュージカルができそうなくらい!しかもおひとりおひとり、キャラクターも濃い方々で(笑)どんなことをやろうと考えていらっしゃいますか?

岡田:キャラも濃いですが(笑)本当に敬愛する方々ばかりで。その方々の「人となり」も紹介できるステージにしようと思っています。歌はもう、みなさん手放しで上手な方ばかりですが、こんな素敵な人なんですってことも沢山わかっていただけたらと思っています。ミュージカルをあまり知らない方にもね。トークタイムもこまめに持ちたいですし、過去に共演したときのナンバーもいくつかやりたいし、さらには出演される皆さんが音楽と出会ったルーツとなる曲、ミュージカルナンバー以外の曲にも触れたいです。こんなに多くの音楽のジャンルが一度に並ぶこともないんじゃないか、ってくらいのステージにしたいです。

――“チーム・群馬”の紫吹淳さんのお名前もありますね!

岡田:ええもう、紫吹さんははずせないでしょ!(笑)

――今回、女優のとよた真帆さんのお名前もありますね。特別出演・MCという役どころで。過去に何か接点があったんでしょうか?

岡田:昨年秋にとあるドラマで共演したんですが、とよたさんのほうから話しかけていただいて。「私、歌うのが大好きで!カラオケも一人で行っちゃうくらいなんです。ミュージカルナンバーも歌ったりするんです。『夢やぶれて』も先生について練習しているんです。高校のときバンドでボーカルもやっていたんです。モデルの仕事をするようになって以降は女優の道を進んできましたが…」と思いがけない話を聞きまして!とよたさんは「歌いたい」人なんだなって知ったんです。僕もミュージカルの門を周りの人々に導いていただいた立場ですし、ぜひ何かお返しができるのでは、と思ってお声がけしました。とよたさん、明るくて人の垣根もない方ですし、MCは本当にお上手ですから、頼りにしています。

――このステージならではの特別な企画など、何か用意されていらっしゃいますか?

岡田:やはり「レ・ミゼラブル」については1コーナー設けて、ショートミュージカルを観ているかのようなものにしたいと思っています。(「レ・ミゼラブル」経験者の)石井(一孝)さんや今(拓哉)ちゃんも、高橋由美子さんもいるしね。

…あと、とよたさんにもマイクを握っていただこうかと!(笑)

――最後に、お客様へのメッセージを。

岡田:ミュージカルを何度もご覧になっている方は当然楽しんでいただけると思いますが、まったく観たことがないという方にもしっかり楽しんでいただけるように考えています。僕がこれまでに感銘をうけた作品や素晴らしい楽曲、愛あふれるゲストの方々の素顔に触れていただければ、「ミュージカル」を観終わったあとにどんなあたたかさを感じていただけるのか、生活に彩りを感じられるのかを感じていただけると思います。それこそが僕がミュージカルに対して感じているものであり、感謝なのです。

公演情報
KOHKI OKADA presents 「I Love Musical」
■日時:2016年2月6日(土)開演13:00/開演17:30・2月7日(日)開演12:00/16:30
■会場:東京グローブ座
■出演・企画・構成:岡田浩暉
■演出:元吉庸康
■出演:
石井一孝、今拓哉、田代万里生、平方元基、大塚千弘、紫吹淳、高橋由美子、とよた真帆(特別出演・MC)※男女別五十音順
新井俊一、白山博基、小島亜莉沙、杉山真梨佳
■公式サイト:http://ilove-musical.jp/​
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