テーマは「タイエンタメ・Thai Entertainment」代々木公園で開催された『第24回タイフェスティバル東京』会場の様子をレポート
2024年5月11日(土)、12日(日)に『第24回タイフェスティバル東京2024』が東京都・代々木公園で開催された。今年のテーマは「タイエンタメ・Thai Entertainment」。
のべ30万人以上が駆けつける
タイエンタメは、俳優による来日ファンミーティングが年間で50公演以上が行われるなど、ドラマを中心に日本でも注目を浴びている。過去2年間も「T-Pop」や「映画を」テーマに挙げてきたが、今年はエンタメ全般にフォーカス。人気T-popアーティストや俳優20組が来日しステージを盛り上げた。また、ステージだけでなくタイ料理やドリンクが楽しめるブース、タイエンタメの楽しさに触れられるブースなども出店。2日間で30万人以上が来場し、熱気を帯びた会場の様子をレポートする。
タイフェスティバルとは?
在京タイ王国大使館が主催するイベントで、前述の通り来場者数は2日間で30万人以上! 東京都内で行われる国際イベントの中でも最大規模の集客力を誇り、毎年通うリピーターも多い。グルメから最新のタイカルチャーまでタイの文化を幅広く紹介し、多様なアクティビティを通してタイのエンターテイメントの楽しさに触れることができるイベントだ。
エリアマップ
人気ドラマに登場した料理も!? タイ本場の味が集結
ボリューム満点のマンゴーかき氷
まず訪れたのがレストランとドリンクのエリア。カオマンガイ、パッタイ、ガパオライスといった人気のタイ料理を味わえるブースが集結し、フェスティバル開始直後から本場の味を求めて行列ができていた。当日は快晴で気温が上昇したこともあり、スイカやパイナップルなどフレッシュなフルーツを使ったスムージーや、マンゴーのかき氷を販売するブースが大盛況。冷たいスイーツを片手に、子どもから大人まで多くの人が笑顔を見せていた。
ほかにも、タイドラマの作品に登場するフードも販売。『Cooking Crush』のカオニャオムーフォイ(豚肉のせご飯)やトートマングン(エビのすり身揚げ)、『Still 2gether』のパー・トン・コー(タイ式揚げパン)、『SOTUS/ソータス』のノム・チョムプー(サラという果物で作られたピンク色のミルク、ピンクミルクでも知られる)など、普段は専門店でなければ食べられないような珍しいタイ料理やドリンクも注目を集めていた。
タイのドラマにも登場するトートマングンは食感が楽しい
筆者も実際にトートマングンを食べてみたが、カリカリの衣の中にふんわりとしたエビのすり身がたっぷりと入っており絶妙な食感の組み合わせに感動! ほんのり酸味のあるスイートチリソースとの相性も抜群だった。一口サイズなので他のグルメと一緒に食べ比べてみるのもよさそうだ。
各ブースには魅力的なタイ料理が並ぶ
ドリンクのブースではすっきりとした飲み口が特徴のタイのビール、SINGHA(シンハー)やチャーンビールも販売。ガイヤーン(タイ風焼き鳥)やガイトート(タイ風鶏の唐揚げ)といったタイならではのおつまみと一緒に楽しむ人の姿も見られた。また、本場タイの屋台のように数種類の料理をまとめて注文し、シェアしながら食べ比べている人が多かったのも印象的だ。さまざまなスタイルでタイ料理を満喫できるのも、このフェスティバルの魅力のひとつなのかもしれない。
タイパンツの抽選会が大人気! 物販エリア
ここでしか撮影できない!大人気のフォトスポット
物販エリアの見どころは在東京タイ王国大使館の「ThaiエンタメLAND」ブース。話題のドラマや映画を紹介するパネル展示や実際に使用した衣装の展示、そしてステージ出演者の名前が描かれた記念フォトスポットなどを設置。
タイカルチャーのトレンドが詰まった書籍コーナー
隣ではタイカルチャーを紹介した雑誌やタイのドラマが原作になった漫画も展示。興味を持った人が自由に閲覧できるようになっており、初めてタイカルチャーに触れる人からも好評を得ていた。
思わず欲しくなる!オリジナルのタイパンツ
そしてブースの一角では『タイフェスティバル』に関する簡単なアンケートに回答した人を対象に抽選会を実施。1等の景品としてタイ各県から届いたオリジナルのタイパンツ(非売品)が用意されていて、参加者は2日間で2,500人を超え! アユタヤ県のパンツには遺跡、ウッタラディット県のパンツにはドリアン、というように各県の名物や名所がそのままデザインとして採用されたユニークなタイパンツで、まるでアートのように全種類を抽選会の会場に展示。抽選に外れた人も「かわいい!」とタイパンツを撮影していた。
「タイファッションを楽しむ」
タイ国政府商務省国際貿易振興局のブースでは「タイファッションを楽しむ」プロジェクトの展示がなされ、シリワンナワリー王女殿下の庇護の元、普段使いに適したテキスタイルやファッション製品を紹介。多くの人がブースに立ち寄り、タイカルチャーの知識を深めながら記念撮影を楽しんでいた。
タイらしさがあふれる!オリジナルキャラクターのヤードム
タイフェスティバルのオリジナルキャラクターとして、看板やポスターに描かれているラーマキエンのグッズも販売。「グッズの一番人気はヤードム。香りを嗅いで気分転換や眠気覚ましに使う、タイではポピュラーな商品です。清涼感あふれる香りなのでこれからの季節にもおすすめです」とブースの担当者が話していた。
今が旬!タイ産のマンゴーも販売
タイ産のマンゴーをリーズナブルな価格で購入できる
物販エリアで行列が目立ったのはタイから輸入されたフルーツを販売するブースだ。5月に旬を迎えるマンゴーやマンゴスチン、ドリアンを箱単位で販売。今しか味わえない濃厚な美味しさを求めて購入を希望する人が後を絶たなかった。お得感も満載だ。マンゴーはサイズによっては早い時間帯に売り切れていたため、もし来年以降購入したい人がいたら初日の午前中に訪れることをおすすめする。宅急便の専用カウンターも設置されているのでギフト用としてまとめ買いをしている人もいた。
ドリアンもその場でカット
ちなみにフルーツはその場で食べたい人向けにカット販売も実施。カップ入りの一口サイズのマンゴーも500円で販売されており、旬の味覚を気軽に満喫することができた。
見ているだけでも旅行気分になれそうなトゥクトゥク展示販売コーナー
ほかにもタイ料理に欠かせないレモングラスやパクチーなどの野菜を販売するブースや、ファッション、雑貨、コスメまで多くのジャンルの商品を販売。日本国内の公道を走れるトゥクトゥクを展示販売するブースなどもあり、『タイフェスティバル』ならではのユニークな出店も盛り上がりを見せていた。
大熱狂!アーティストによる熱いパフォーマンスのステージ
無料観覧のステージには2日間で述べ20組のタイのアーティストが出演。タイの伝統的な舞踊の披露やムエタイのデモンストレーションといった文化の紹介から、タイのミュージックシーンを牽引する話題のアーティストによるライブも開催され、幅広くタイカルチャーを体感できた。
左からニュー、テイ
筆者が訪れた初日(11日)には人気俳優の2人組テイ・タワン&ニュー・ティティプーンが午後のステージに出演。自身が主演を務めた『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のタイリメイク版『Cherry Magic 30 ยังซิง』の劇中歌を含む4曲を披露。集まった多くのファンに向け、暑さも吹き飛びそうなさわやかな笑顔を歌声を届けていた。
ケン・タチャヤ
ティリー・バーズ
ほかにもドラマ『SOTUS』の主題歌を手掛けたケン・タチャヤや今タイで大人気のバンド、ティリー・バーズも出演。観客席には日本人のみならずタイ人のファンもたくさん集まり、エネルギッシュかつ迫力のあるパフォーマンスで観客を魅了した。
左からオフ、ガン
12日にはオフ・ジュンポン&ガン・アタパンやアトラス、ライキャンなどが出演。MCは2日間ともにパース・ナクンと多田カルティダ亜由美が務め、アーティストとの軽快なトークでファンを沸かせた。
タイエンタメの楽しさや面白さを存分に発信していた『第24回タイフェスティバル東京』。「グルメだけではない、タイの魅力を知ることができた」という来場者の声も多かった。以降は東京に続いて、5月18日(土)〜19日(日)は名古屋、5月26日(日)は杉並区・方南町、6月15日(土)〜16日(日)は仙台と各地でタイフェスが予定されている。地方開催、そして代々木公園での次回の開催も楽しみだ。
取材・文=丹下紋香 撮影=丹下紋香、SPICE編集