ニュウニュウ「20年のキャリアの中で最も特別な時間になる」 人生の感情と旅路を表現する『Lifetime』への思い

2024.9.27
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インタビュー
クラシック

――その《ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン》を一緒に演奏されるCocomiさんとは、これまでにも何度か共演経験がありますね。

今年の5月末に、2公演を終えたばかりです。それは、Cocomiさんの香港デビューとなりました。

Cocomiさんの音楽は心から湧き出るものだと思いますし、音楽を通して表現したいアイデアもたくさんあります。この2年間のコラボレーションを通じて、より深く、息が合うようになりましたし、10月の公演は約半年ぶりの共演にはなりますが、すぐに呼吸を合わせられると思います。

Cocomi(C)Akinori Ito

――上野さんとは、今回は初共演だそうですね。

共演こそ初めてですが、上野さんの録音や、YouTubeにあげられている動画はたくさん見ました。上野さんの高度なテクニック、心を動かす演奏は、本当に素晴らしいと思います。また、上野さんはさまざまなスタイルの音楽を多くのアルバムでリリースし、コンサートも行っている、非常に経験豊富なミュージシャンだと思います。今回初めて共演できることがすごく嬉しいです。『Lifetime』の曲以外にも、特別なアンコールを演奏しようかと今相談していますので、楽しみにしていてください。

――上野さんと共演する「ラフマニノフのパガニーニの主題による狂詩曲」第18変奏は、ニュウニュウさんはご自身でアレンジしています。

私にとって、サックスは最もロマンティックな楽器のひとつで、その音色はロマンティックな感情を引き出すことができると思います。私自身、ケニー・Gの「Forever in Love」や「Going Home」を小さい頃から聴き育ちました。ラフマニノフの曲と「Butterfly Lovers」は、どちらも愛とロマンスに関係しているので、ピアノとサックスの組み合わせに最も適した選択だと思います。

上野耕平(C)YujiUeno

――ニュウニュウさん自身は、ピアノ以外の楽器を演奏した経験はありますか。

10歳から10年間バイオリンを練習していて、最近また練習し始めました。ピアノは打楽器とも言えるので、バイオリンを練習することで音楽のメロディ性をより深く理解できますし、表現力や想像力を広げ、より歌うような演奏ができるようになると思います。

――お二人との共演について、どんなことを期待していますか。

『Lifetime』のプログラム自体は、これまで他の国でも演奏してきましたが、ゲストを招いての公演は日本が初めてです。私がお二人と演奏できることをとても楽しみにしていますし、お二人の演奏がこれらの作品にさらに感動的になり、より思い出深いものにしてくれると信じています。

――この2日間のコンサートは、浜離宮朝日ホールで行われます。過去にもニュウニュウさんはこのホールで演奏しています。

浜離宮朝日ホールで演奏するのは、今年の3月に続いて3回目となります。雰囲気も響きも良く、この『Lifetime』のプログラムの没入感を生み出すのに非常に適していると思います。前回のコンサートでは、力強い演奏も柔らかい音色も、最もドラマチックなコントラストを引き出すことができましたので、今回の『Lifetime』の旅をお客さまと一緒に体験できることをとても楽しみにしています。

――このインタビューで、ニュウニュウさんはすべて日本語でお話してくださいました。いつから本格的に日本語の勉強を始めたのですか。

2年前から始めました。最初の半年は日本語能力試験のために勉強していました。その後は、日本の方とたくさんお喋りして、身につけていきました。

――ファンのみなさまへメッセージをお願いします。

日本での15年間のキャリアでも、この『Lifetime』のプログラムはおそらく最も特別なものだと思います。ジェットコースターに乗っているような刺激になると思います。みなさまと一緒に、思い出深い時間を過ごせることを楽しみにしています。

取材・文=道下京子

公演情報

『ニュウニュウ ピアノ・リサイタル2024』
 
日程:2024年10月13日(日)、14日(月・祝)開演14:00(開場13:15〜)
会場:浜離宮朝日ホール
 
出演:ニュウニュウ
ゲスト:Cocomi(13日)、上野耕平(14日)
 
曲目・演目
■10/13プログラム
ロッシーニ/リスト:《ウィリアム・テル》序曲 S.552より フィナーレ【PLEASURE】
ベートーヴェン:ロンド・ア・カプリッチョ 作品129《失われた小銭への怒り》【ANGER】
ニュウニュウ:即興曲 第2番 “Miss” 【SORROW】
ガーシュウィン/ワイルド:エチュード 第4番《君を抱いて》【JOY】
ショパン:子守歌 変ニ長調 作品57【BIRTH】
J.S.バッハ/A.ジロティ:前奏曲 第10番 ロ短調 BWV855a【AGING】
坂本龍一:Energy Flow【SICKNESS】☆
ラヴランド/ニュウニュウ:ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン【DEATH】 ☆
チェン・ガン&ヘ・チャンハオ:バタフライ・ラヴァーズ・コンチェルトより第1楽章【LOVE】
スクリャービン:12のエチュード 作品8より 第12番 嬰ニ短調《悲愴》【HATE】
ラフマニノフ/ニュウニュウ :パガニーニの主題による狂詩曲 作品43 より 第18変奏 【ROMANCE】
プロコフィエフ:4つの小品 作品4より 第4曲:悪魔的暗示【ENMITY】
シューベルト/リスト:セレナーデ S.560: No.7(「白鳥の歌」D.957より)【PATHOS】
サティ:ピカデリー【DELIGHT】
グルック/ G.ズガンバーティ:歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》より 「精霊の踊り」【SEPARATION】
プッチーニ/ F.シャープ :歌劇《トゥーランドット》より 「誰も寝てはならぬ」【UNION】
ニュウニュウ:即興曲 第1番 “Hope” 【HOPE】
ベートーヴェン / リスト:交響曲 第5番 ハ短調 作品67《運命》第1楽章【FATE】
☆ゲスト:Cocomi
 
■10/14プログラム
ロッシーニ/リスト:《ウィリアム・テル》序曲 S.552より フィナーレ【PLEASURE】
ベートーヴェン:ロンド・ア・カプリッチョ 作品129《失われた小銭への怒り》【ANGER】
ニュウニュウ:即興曲 第2番 “Miss” 【SORROW】
ガーシュウィン/ワイルド:エチュード 第4番《君を抱いて》【JOY】
スクリャービン:12のエチュード 作品8より 第12番 嬰ニ短調《悲愴》【HATE】
プロコフィエフ:4つの小品 作品4より 第4曲:悪魔的暗示【ENMITY】
チェン・ガン&ヘ・チャンハオ:バタフライ・ラヴァーズ・コンチェルトより第1楽章【LOVE】 ★
ラフマニノフ/ニュウニュウ :パガニーニの主題による狂詩曲 作品43 より 第18変奏 【ROMANCE】★
ショパン:子守歌 変ニ長調 作品57【BIRTH】
J.S.バッハ/A.ジロティ:前奏曲 第10番 ロ短調 BWV855a【AGING】
坂本龍一:Energy Flow【SICKNESS】
ラヴランド/ニュウニュウ:ソング・フロム・ア・シークレット・ガーデン【DEATH】 
シューベルト/リスト:セレナーデ S.560: No.7(「白鳥の歌」D.957より)【PATHOS】
サティ:ピカデリー【DELIGHT】
グルック/ G.ズガンバーティ:歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》より 「精霊の踊り」【SEPARATION】
プッチーニ/ F.シャープ :歌劇《トゥーランドット》より 「誰も寝てはならぬ」【UNION】
ニュウニュウ:即興曲 第1番 “Hope” 【HOPE】
ベートーヴェン / リスト:交響曲 第5番 ハ短調 作品67《運命》第1楽章【FATE】
★ゲスト:上野耕平
 
料金(全席指定・税込)
一般 5,000円
 
※未就学児童のご入場はお断りさせて頂いております。
※当日は、撮影用のカメラが入る可能性がございます。
※やむを得ない事情により、曲目等が変更となる場合があります。予めご了承ください。
 
主催:イープラス/朝日新聞社/浜離宮朝日ホール
お問合せ:niuniu-info@eplus.co.jp