スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』博多座初日開幕 中村隼人・市川團子・中村壱太郎・中村米吉が初日鏡開きを実施
2024年10月8日(火)福岡・博多座でスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』が開幕した。初日の公演に先立ち、歌舞伎俳優の中村隼人、市川團子、中村壱太郎、中村米吉が博多座正面の大階段で“初日鏡開き”を行い、小雨の降る中にも関わらず劇場前には初日を祝う約400人のファンが詰めかけた。当日のレポートならびに写真が到着した。
博多座前には、花形俳優たちを一目見ようと開始前から多くの観衆が集まった。隼人、團子、壱太郎、米吉が揃って階段上から登場すると「待ってました!」などと大きな声援が飛び交い四人は笑顔で手を振って応えた。
最初に隼人が「本日はあいにくの雨、しかし恵みの雨ということで、お集まりいただきありがとうございます。2月3月の東京新橋演舞場から始まり、名古屋、大阪、そして博多座が集大成です。この4人が集結するのはこの博多座が初めて。38年前に團子くんのお祖父さま(二世市川猿翁)が歌舞伎の未来のために創ったと言っても過言ではないこの作品が受け継がれています。作品の持っているパワーに負けないように必死に勤めてまいります」と熱い意気込みを語ると、猿翁の孫である團子は「博多座が開場してすぐの2000年の11月に、祖父がスーパー歌舞伎の『新・三国志』で博多座に出演しました。私も昨年2月に同じ『新・三国志』で博多座の舞台に初めて立たせていただきました。私は母が福岡出身で私自身も福岡生まれということで、『ヤマトタケル』の集大成の舞台を博多座で勤めさせていただくことを本当にうれしく思っております」と話し福岡との深い縁を話した。
壱太郎は「本当にありがたいことに本日満員御礼でございます。今日は團子くんと米吉くんが主人公とヒロインでございますが、今日観て安心しないでください。私と隼人くんのバージョンもございます!たくさんのバージョンでご覧いただきたいと思います。満員御礼の日も立見席が出るということで当日券もございます。千穐楽まで毎日“満員御礼”を公約に掲げまして乗り切っていきたいと思います」と選挙演説さながらのアピール。米吉は「今回の公演は(交互出演)で8パターンの上演の形がございます。8つ全部とは言いませんが、少なくとも4つは観ていただけたらと思います。『ヤマトタケル』は次にいつ上演されるかわかりません。どうかお見逃しのないよう、ぜひご通行中の皆様も、通りの向こうの皆様も博多座にどうぞよろしくお願いいたします。博多座の25周年という記念すべき年でございますので悔いのないよう良い公演にできるよう勤めます」と目の前のファンはもちろろん博多の街に向かって呼びかけた。
続いて「よいしょ!よいしょ!よいしょー!」の掛け声とともに鏡開きが行われ、最後には今回の博多座公演のテーマである“集結せよ”を観衆とともにカメラに向かってコール。セレモニー終了後は博多座スタッフによるお客様へのふるまい酒が行われ、公演前から大きな熱気に包まれた。
この日の公演は市川團子がヤマトタケル、中村米吉が兄橘姫・弟橘姫を演じ、交互出演の中村隼人は帝の使者を、同じく交互出演の中村壱太郎はみやず姫を勤めた。博多座では実に11年ぶりの上演となり、立見も出るほどの満員御礼。躍動する若手俳優たちと初演から参加するメンバーらも脇を固めた充実の舞台に、客席からは万雷の拍手が贈られた。
スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』は、新時代の若手4名がメインキャストを勤め、2・3月新橋演舞場(隼人・團子・米吉)、5月御園座(團子・壱太郎)、6月大阪松竹座(團子・壱太郎)にて上演し、最終地であるこの博多座で4名が“集結”することでも注目を集める。今回の初日鏡開きは2024年からスタートした博多座25周年イヤーの一環として行われたものだが、博多座はスーパー歌舞伎の創始者・二世市川猿翁が“スーパー歌舞伎座”と呼んだほど充実の舞台機構を持ち、スーパー歌舞伎と相性のいい劇場。猿翁が愛した劇場・博多座の25周年イヤーに、花形俳優たちの“天翔ける心”が、四都市公演の集大成となる新たな飛翔を魅せる。
なお、公演期間中はトークイベント、大掛かりな場内装飾、初日・中日・千穐楽にはプレゼントも配られるなど、博多座も “スーパー博多座”となり公演を大いに盛り上げる。スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』は、10月8日(火)に初日。公演は、22日(火)まで。
公演情報
三代猿之助四十八撰の内
ヤマトタケル
博多座(福岡市博多区下川端町2―1)
令和6年10月8日(火)初日~22日(火)千穐楽
昼の部11:00開演 夜の部16:30開演 【休演】15日(火)
A席 16,500円 特B席12,500円 B席 9,500円 C席 5,500円
博多座電話予約センター 092-263-5555(10:00~17:00)