演出家の稲葉賀恵、翻訳家の一川華が立ち上げたユニット「ポウジュ」 第一弾公演『リタの教育』『オレアナ』を上演

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2024.12.4
稲葉賀恵 一川華 ポウジュ vol.1『リタの教育』『オレアナ』

稲葉賀恵 一川華 ポウジュ vol.1『リタの教育』『オレアナ』

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演出家の稲葉賀恵、翻訳家の一川華が「翻訳」という営みを探求するユニット ポウジュを立ち上げた。この度、2025年1月11日(土)~19日(日)シアター風姿花伝にて、第一弾公演である『リタの教育』『オレアナ』の二作同時新訳を上演されることが決定した。

ユニット ポウジュ

ユニット ポウジュ

ウィリー・ラッセルの『リタの教育』とデヴィッド・マメットの『オレアナ』は、いずれも男性教授とその教え子が織りなす二人芝居。権力やジェンダーの違いを超え、私たちはこれまでどのように対話を試みてきたのか、あるいはそれに失敗してきたのか。コミュニケーションの変遷を辿ることにより、現在の対話の在り方を見つめ直すことを目指す。

出演者には、映画『誰が為に花は咲く』で主演を務めるなど映像で活躍する一方、舞台にもコンスタントに出演し若手俳優の中で頭角を現す湯川ひな、劇壇ガルバ『ミネムラさん』に出演、また2025年には舞台『オイディプス王』への出演を控える大石継太。

湯川ひな

湯川ひな

大石継太

大石継太

 
【『リタの教育』あらすじ】
1970年代後半のイギリス。26歳の美容師リタは、大学の社会人講座に足を踏み入れる。彼女の指導を任されたのは、かつて詩人を志しながらも、今では酒に溺れる大学教授フランク。自由奔放で、学ぶことに意欲的なリタの姿に、フランクは次第に心を動かされる。しかし、「教育」を通じてリタの持ち前の無邪気さや自由さが失われてしまうのではないかという不安が、フランクの心を掻き立てていく。


『オレアナ』あらすじ
1990年代のアメリカ。終身在職権の授与を目前に控え、将来の安定に胸を膨らませる大学教授ジョンの研究室に、女子学生キャロルが訪れる。講義についていけず、不安を抱えるキャロルに、ジョンは親身に対応する。しかし、その後キャロルがジョンを大学当局に訴えたことをきっかけに、順調だったはずのジョンの未来は大きく揺らぎ始める。


稲葉賀恵 コメント

稲葉賀恵

稲葉賀恵

翻訳劇はなんだか難しそうでとっつきづらいと
よく言われます。
その度に「見やすいです」「こむずかしくないです」
とお客さまを手招きしながら、
果たして「翻訳」とはどのような営みなのか、自分に問うてきました。
その問いを一つ一つ明かすべく
翻訳者の一川華さんと「翻訳」について
じっけんしたり、はっくつしたり、はたまたかいたいしたり
そんなことをする空間を作ってみることにしました。
現代から古典まで、あらゆる劇をやってみようと思います。
そうと決まれば、まずは祭りだということで
二つの二人芝居を同時上演します。
しかも俳優は湯川ひなさん、大石継太さんが
二つの異なる役を演じ分けます。
寝ても覚めても言葉のパレードです。
きっと楽しいお祭りになると思います。ご期待ください。

一川華 コメント

一川華

一川華

翻訳者として物語に触れ合う際、「なにを、誰に向けて翻訳するのか」と自身に問いかけてやみません。「言葉を、日本の観客に向けて翻訳するんだ」と言われたらそれまでかもしれませんが、そうではない気がする。翻訳という営みは、国境を超えて、自由に世界を泳いでみる、それくらい懐が深い営みなのではないか……。そんな淡い願いと期待をもとに、多くの方と出会い、語り、創る場を、稲葉賀恵さんとつくりました。一見、対話が成立しているように見えるものの、深層には何が隠されているのか分からない『リタの教育』、会話そのものが破綻し、創り手の想像力が試される『オレアナ』。頼もしいクリエイティブチームの皆様と共に、言葉のその先を、軽やかに泳いでみたいと思います。

公演情報

稲葉賀恵 一川華 ポウジュ vol.1『リタの教育』『オレアナ』
 
日程:2025年1月11日(土)~19日(日)
会場:シアター風姿花伝

 
作:『リタの教育』ウィリー・ラッセル/『オレアナ』デヴィッド・マメット
翻訳:一川華 演出:稲葉賀恵
出演:湯川ひな 大石継太

一般発売:12月7日(土)12:00~
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