ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』開幕前に行われた囲み取材レポートが到着 市村正親、石丸幹二、橋本さとし、平原綾香、笹本玲奈、真彩希帆が登場
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(左から)クリスティーヌ役:真彩希帆、笹本玲奈、平原綾香、ファントム役:市村正親、石丸幹二、橋本さとし 撮影:渡部孝弘
2025年1月17日(金)日生劇場にて、ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』が上演されている。開幕に先立ち、囲み取材が行われ、この度、その模様が届いたので紹介する。
囲み取材には、ファントム役の市村正親、石丸幹二、橋本さとし、クリスティーヌ役の平原綾香、笹本玲奈、真彩希帆の6名が、扮装衣裳に身を包み登場。また、フォトセッションの後に、質疑応答が行われた。
ーー市村さんは『オペラ座の怪人』で初めてファントムを演じられてから37年。この作品では3度目のファントムになります。今回はずばり、どんなファントムになりそうでしょうか。
市村:僕は39歳の時に日生劇場でファントムとして生まれましたが、まさかその10年後のファントムがあるということは知りませんでした。この役を(再び)演じることになったことには、やはり一つの運命を感じております。今回『ラブ・ネバー・ダイ』は再々演ですが、私としては、今回が最後の気持ちで、1回1回を新鮮に、クリスティーヌとのセッションを皆様にお届けしたく思っております。
ファントム役:市村正親 撮影:渡部孝弘
ーー石丸さんは19年より続投で、ファントム役でのご出演となります。お稽古を経て、またさらに役を深められたのではと思いますが、改めて感じた本作の魅力を、教えて頂けますでしょうか。
石丸:『オペラ座の怪人』のパリ・オペラ座から、今度はニューヨークに舞台を移していますが、ファントムはまだ苦悩している。その苦悩を、前回も自分なりに表現したつもりでしたが、表現をし尽くせなかったという悔いが残っておりました。今回、改めて演出家と色々お話をしました。人間としてファントムに足りないのは何か。突き詰めれば、彼は愛というものを知らない。その彼が、どうやって愛と向き合っていくのか、それを今回の課題にして、取り組んでいきたいと思いました。
ーー橋本さんは今回が初参加となります。以前、作品を観たときから、ファントムをやりたいと思われていたと仰っていました。いよいよ幕開けとなりますが、率直なお気持ちをお聞かせ頂けますでしょうか。
橋本:率直な気持ち、めっちゃ緊張してます! (笑)私たち初演組みにとっては、稽古のスピードがとても速かったです。先輩お二方のアドバイスを受け、先輩たちの背中を追いかけるようにして、がむしゃらに食らいつきながら稽古に挑んできました。この作品で、世界的にも歴史的にも本当に有名なファントムというこの役柄を、自分なりに、自分しかできないファントムとして、本番を迎えたいという気合は十分です。
ファントム役:橋本さとし 撮影:渡部孝弘
ーー平原さんは2014年に本作品で、ミュージカルデビューをされました。今回で3度目の出演となりますが、平原さんにとってこの作品はどのような作品でしょうか。
平原:初めてミュージカルの舞台にさせて頂いた時は、本当に何がわからないか分からない状態でした。何を着ていいかもわからず、すごくお洒落をして行ってそしたらみんなお稽古着で(笑)。そのくらい本当に分からないことだらけでしたが、その時に市村さんがいらっしゃって。本当に演じることの尊さ、まなざし、どうやって心を伝えていくのか、など、舞台上でも沢山教えて頂きました。ステージ上で涙がなくなってしまったこともありましたが、こうやって心を届けるんだと。そこから自分の歌も変わってきたような気がしました。昨年でミュージカルデビュー10周年を迎えました。本当に感謝しております。私にとっても再再演ということで、このクリスティーヌを演じることがもう楽しみで仕方ありません。まだ幕が上がってないのに、再演はいつだろうと思うくらいです。
また、愛の深さをこのミュージカルから知りました。今日で阪神淡路大震災から30年。みんな命について考える日だと思います。『ラブ・ネバー・ダイ』も同じで、大切な人を失った悲しみに、海の底に沈んでしまうような感覚が私にもあったのですが、その深さを知ることで、愛の深さを知ることができました。『ラブ・ネバー・ダイ』はそれだけ深い作品だと思っています。最高の幕開けになるよう頑張りますので、引き続き皆さん、私達を応援していただければと思います。
クリスティーヌ役:平原綾香 撮影:渡部孝弘
ーー笹本さんは初演ではメグ・ジリーを演じられましたが、今回はクリスティーヌとしてのご出演となります。改めてお稽古を経て、どのようにクリスティーヌ演じられたいと思われていますでしょうか。
笹本:初演ではメグ・ジリーとして、平原さんのクリスティーヌと一緒に舞台に立たせて頂きました。当時私は、本当にクリスティーヌとして日本で舞台に立つ方がいるのかと、心から驚いたんです。いつも平原さんの『愛は死なず』のシーンを袖から、メグとして、「悔しい、その声が私にも欲しい!」という気持ちで見ていました。今回は、メグたちに同じように思ってもらえるように頑張らなければと思って稽古をしてきました。ファントムの3人も三者三様で、魅力も受け取るものも本当に違う。本番でも三者三様の素晴らしいファントムの皆様から色々なものを受けながら、お芝居できたらと思っています。
ーー真彩さんは以前に、本作品のアンドリュー・ロイド=ウェバーによる音楽に魅力を感じているとお話をされていましたが、お稽古を経てさらに感じられた魅力などはありますでしょうか。
真彩:楽曲が本当に素晴らしく、自分が歌っていない場面でも本当にうっとりしてしまう、胸がざわざわする、動くものがあります。また、歌い手によって聞こえるもの、感じるものが全然違うのだということを、実際お稽古が始まり、色々な方の歌を聞き感じました。いま実際に劇場に来て、その音の響きや、オーケストラの方のすごく繊細な音を聞きながら、何か魔法の世界にいるみたいだなと感じています。
クリスティーヌ役:真彩希帆 撮影:渡部孝弘
ーー3回目だからこそ、意識した部分や挑戦した部分があったら教えてください。
市村:1回目も2回目も同じ気持ちです。3回目だからどうのではなく、今まで稽古をしてきて、これから始まる『ラブ・ネバー・ダイ』をゼロから生きていく。そして最後まで生き抜くというだけのことです。特別に何かというよりはクリスティーヌを思い、思い、思い……思っていく。それに徹するのみですね。
平原:私も同じ気持ちです。再再演なので慣れるということはあまりないです。体が勝手に動くというのはありますけどね。初演とは違う演出だったり、再演とは違う動きもありますが、それも全部楽しくやらせてもらっています。一つだけ言えるのは、私もミュージカルに出演させて頂いて10年経ち、人間的にも、年齢的にも色々変わり、積み重ねてきています。そういう意味では、今ある心で、今ある声で、演じるということが、ある意味再再演の魅力なんだと思います。
ーー市村さん、平原さんのミュージカルデビューから10年見てきたわけですがミュージカル女優としての平原さんどんな魅力がありますでしょうか
市村:『ラブ・ネバー・ダイ』以降の作品も結構見ています。『ムーラン・ルージュ』など、いろいろやってますよね。一段とスケール感が大きくなって、確かに10年前は本当にひよっこが歩いてるみたいな感じで、可愛かったですが(笑)、今は本当にもう成熟な女性として、本当に……メロメロでございます(笑)。
ーー今回、かなりスピード感ある稽古だったとのことでしたが、どんな雰囲気で進んでいたんでしょうか。何か印象的な出来事等あったら教えてください。
石丸:ファントム役、クリスティーヌ役は3人ずついますので、稽古の時間が3分の1になります。ですから、人の稽古を見て、頭で覚えなければいけないことも沢山ありました。「見ること」も、勉強の一つ。いい時間になったと思います。
ファントム役:石丸幹二 撮影:渡部孝弘
ーー橋本さん、マスクがお似合いですが、仮面はどうでしょうか。慣れましたでしょうか?
橋本:俳優にとってこの仮面は本当に憧れの仮面だと思うんです。自分がつけたときのその緊張感や身が引き締まる思いは、ある意味役者としてのスイッチを入れられる瞬間でもあります。仮面や衣裳をつけた瞬間にスイッチが入ります。そのファントムというキャラクターに、自分が何か気持ちが導かれていくような感覚はとてもあります。
ーー公演への意気込みをお願いします。
真彩:本日が大先輩方の初日です。明日は石丸さんたちのチーム、明後日が私たちになります。本当に1回1回、日生劇場で2月末まで、プリンシパルだけではなく、スタッフの方、そしてアンサンブルの皆さん全員で力を合わせて作る作品だと思うので、ぜひ劇場に楽しみに足をお運びいただければと思います。どうぞ応援皆さんどうぞよろしくお願いします。
笹本:久しぶりにこの世界に帰ってきて、改めて、舞台装置も衣裳も本当に素晴らしいなと感動いたしました。目にも楽しいですし、ロイド=ウェバーの美しい音楽も十分に堪能していただける作品なので、ぜひ楽しみにしていてください。よろしくお願いします。
クリスティーヌ役:笹本玲奈 撮影:渡部孝弘
平原:いよいよ、本日で幕が開きます。キャストの皆さん、スタッフの皆さん、海外チームの皆さん含め本当にたくさんの方々が携わっています。1人1人、誰1人欠けても成立しないなと、毎日思いながらこの日を迎えました。この『ラブ・ネバー・ダイ』という作品は、見れば見るほど、自分も年を重ねれば重ねるほど、泣ける作品だと思っています。どうかこの唯一無二の作品を、そして、壊れるほどの愛を体感しにいらしてください。お待ちしております。
橋本:昨今は
石丸:『ラブ・ネバー・ダイ』が日本に登場して3演目になりますが、キャストが変わり、組み合わせも違うと、今回ならではのパワーを劇場から皆様にお届けできるかと思います。体調を万全にして臨みます。劇場でお会いしましょう。お待ちしております。
市村:この『ラブ・ネバー・ダイ』は日本では日生劇場でしか上演できないものになっています。初演から含めて毎回、この日生劇場の舞台に『ラブ・ネバー・ダイ』の世界が現れるときには、やはりこの劇場とぴったり合っているなと、思います。『オペラ座の怪人』、そして『ラブ・ネバー・ダイ』を支えてくれているこの日生劇場にぜひ『ラブ・ネバー・ダイ』を観にいらしてください。
(左から)ファントム役:橋本さとし、市村正親、石丸幹二 撮影:渡部孝弘
公演情報
会場:日生劇場
※ツアー公演はありません
キャスト:
ファントム:市村正親/石丸幹二/橋本さとし(トリプルキャスト)
クリスティーヌ:平原綾香/笹本玲奈/真彩希帆(トリプルキャスト)
ラウル・シャニュイ子爵:田代万里生/加藤和樹(ダブルキャスト)
メグ・ジリー:星風まどか/小南満佑子(ダブルキャスト)
マダム・ジリー:香寿たつき/春野寿美礼(ダブルキャスト)
グスタフ: 植木壱太/小野桜介/後藤海喜哉(トリプルキャスト)
フレック:知念紗耶 スケルチ:辰巳智秋 ガングル:加藤潤一
青木美咲希、石川 剛、尾崎 豪、川島大典、神澤直也、木村つかさ、咲花莉帆、白山博基、菅原雲花、鈴木満梨奈、高瀬育海、高田実那、長瀬可織、光由、村上すず子、安井 聡、吉田玲菜(五十音順)
スウィング:熊野義貴、小峰里緒
主催:TBS ホリプロ 読売新聞社
企画制作:ホリプロ
HP= https://www.lnd2025.com/
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