『パリ・オペラ座 IN シネマ 2025』“愛”をテーマに厳選された全3演目の公開日が決定 日本版予告映像とポスタービジュアルが解禁

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2025.5.15

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パリ・オペラ座の最新パフォーマンスや不朽の名作を映画館で体験できる『パリ・オペラ座 IN シネマ 2025』。“愛”をテーマに厳選されたバレエとオペラ作品全3演目の公開日が決定した。

今シーズンは「愛して、踊って、歌おう" AIMONS, DANSONS, CHANTONS sans cesse"」というシーズンテーマのもと、選りすぐりの3作品が映画館のスクリーンで上映される。ラインナップは、パリ・オペラ座バレエを代表する古典バレエの最高傑作『眠れる森の美女』、巨匠ロバート・ウィルソンが日本文化への深い理解をこめて演出し、世界で活躍するエレオノーラ・ブラットが主演した『蝶々夫人』、そして、初演から150周年を迎える節目に、エリーナ・ガランチャとロベルト・アラーニャという二大スーパースターの共演が実現した特別記念上映のオペラ『カルメン』の3作品。新シーズンの幕開けを鮮やかに飾る日本版予告映像も到着した。

『パリ・オペラ座 IN シネマ 2025』予告映像<7月4日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋 ほか全国公開! >

バレエ作品として上映されるのは、ルドルフ・ヌレエフ振付による豪華絢爛な『眠れる森の美女』だ。2024年11月に劇場公開された『パリ・オペラ座「白鳥の湖」IMAX』が大ヒットを記録してアンコール上映が実現したことも記憶に新しいが、『眠れる森の美女』は2025年4月に収録された最新の映像が劇場公開される。ロココ時代のフランス宮廷の栄光を舞台上に再現し贅を尽くしたゴージャスな舞台美術と、パステルカラーの繊細な色使いが美しい衣裳の数々、大人数のダンサーが舞台を埋め尽くす究極のグランド・バレエである。ヌレエフ自身が高度な技術の持ち主だったため、デジレ王子の振付も通常の『眠れる森の美女』よりもはるかに高難度となっており、2幕ではクラシック・バレエの超絶技巧を尽くした長いソロがある。オーロラ姫役は昨年エトワールに昇進したばかりの美しき新星ブルーエン・バティストーニ。気品にあふれる所作と丁寧な踊りが印象的だ。デジレ王子役を演じるのは、若手エトワールのギヨーム・ディオップ。23歳の時にアフリカ系として初めてのパリ・オペラ座のエトワールに任命されて歴史に名前を残した彼は、パリ・オリンピックの開会式で踊り、カルティエなど数々のメゾンにも起用されるなど大きな注目を集めている。まだあどけないルックスと長身で恵まれたプロポーション、しなやかな肢体が美しく、王子の中の王子であるデジレ役にぴったりだ。これからスターになっていくクララ・ムセーニュら若手ダンサーたち中心のヴァリエーション(ソロ)もふんだんにあり、目が眩むばかりの美の洪水ともいえる輝かしい舞台に酔いしれる。

『眠れる森の美女』(c) Natalia Voronova

『眠れる森の美女』(c) Natalia Voronova

オペラは2作品が上映される。『蝶々夫人』は、2024年9月に上演された舞台。世界文化賞を受賞した巨匠ロバート・ウィルソンによる遠い夢のような高度に洗練された演出で余計なものをそぎ落としているため、プッチーニの美しい音楽に集中できると好評を得ている。ウィルソンと長年協働し、振付を手掛けた舞踊家・花柳寿々紫による人形振りなどの動きは、日本の能や文楽を思わせ、日本文化への深い理解を踏まえていると評価されたプロダクション。ウィーン国立歌劇場やローマ国立歌劇場の来日公演、新国立劇場への出演などで日本でもおなじみの人気ソプラノ歌手、エレオノーラ・ブラットが蝶々さん役を務め、各紙から絶賛を集めた。一音一音に情熱と感情の強さを込めながら、緻密なバランスと官能的な表現を見事に両立させ、その深い演技力と表現力が観客を魅了している。

『蝶々夫人』(C)Chloe-Bellemere

『蝶々夫人』(C)Chloe-Bellemere

 

『カルメン』はそれぞれカルメン役、ドン・ホセ役では当代一と評されるエリーナ・ガランチャ、ロベルト・アラーニャの超スーパースター同士の共演が楽しめる、本演目のなかでも最高キャストで贈る2017年の公演を特別上映。カリスト・ビエイトによる、20世紀のフランコ政権時代のスペインを舞台にした現代的な演出は、生々しく愛情表現も非常に官能的で、自由に生きる女カルメンの生と死を鮮やかに描いた。ウィーン国立歌劇場など世界中で人気を呼んでいるプロダクションだ。妖艶な中にもどこか気品あるガランチャの圧巻の歌唱、カルメンに執着するあまり転落していくドン・ホセの狂気を迫真の演技と歌で熱く演じたアラーニャの共演によって、見ごたえ、聴きごたえがある公演となっている。

『カルメン』(C)Vincent Pontet - OnP (11)

『カルメン』(C)Vincent Pontet - OnP (11)

実際の舞台に接しても観ることができない、ダンサーやオペラ歌手の細かい表情や華麗な衣裳、舞台美術をじっくりと観ることができるのも映画館でバレエやオペラを観る楽しみの一つ。『パリ・オペラ座 IN シネマ 2025』は、2025年7月4日(金)~2025年9月18日(木)までの期間中、各1週間限定で全国の劇場にて公開される。

上映情報

『パリ・オペラ座 in シネマ 2025』
7月4日(金)よりTOHOシネマズ 日本橋 ほか全国公開
 
<上映劇場>
*札幌シネマフロンティア(北海道)
*フォーラム仙台(宮城)
*TOHOシネマズ 流山おおたかの森(千葉)
*ユナイテッド・シネマ浦和(埼玉)
*TOHOシネマズ 日本橋(東京)
*イオンシアタス調布(東京)
*TOHOシネマズ ららぽーと横浜(神奈川)
*ミッドランドスクエアシネマ(愛知)
*大阪ステーションシティシネマ(大阪)
*イオンシネマ京都桂川(京都)
*TOHOシネマズ 西宮OS(兵庫)
*kino cinéma 天神(福岡)
 
【全3演目と公開日】※1週間限定公開※
■オペラ『カルメン』 (原題:Carmen)
*初演150周年特別記念上映
音楽:ジョルジュ・ビゼー
言語:フランス語
出演:ロベルト・アラーニャ、エリーナ・ガランチャ、イルダール・アブドラザコフ
演出:カリスト・ビエイト
映像監督:フランソワ=ルネ・マルタン
映像共同制作:パリ・オペラ座、カメラ・ルシーダ・プロダクション
収録:2017年7月16日
公開日:2025年7月4日
 
■バレエ『眠れる森の美女』 (原題:The Sleeping Beauty)
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
原振付:マリウス・プティパ
振付:ルドルフ・ヌレエフ
映像監督:ジュリアン・コンデミーヌ
映像共同制作:パリ・オペラ座、 テルモンディ
出演:ブルーエン・バティストーニ、ギヨーム・ディオップ
収録:2025年4月10日
公開日:2025年8月22日
 
■オペラ『蝶々夫人』 (原題:Madama Butterfly)
音楽: ジャコモ・プッチーニ
言語:イタリア語
出演: エレオノーラ・ブラット、ステファン・ポップ、クリストファー・モルトマン、オード・エクストレモ
演出:ロバート・ウィルソン
映像監督:フランソワ・ルシヨン
映像共同制作:パリ・オペラ座、フランソワ・ルシヨン・エ・アソシエ
収録:2024年9月28日
公開日:2025年9月12日
 
<料金:一般¥3,700円 学生¥2,500円(税込)>
 
■配給:東宝東和
 
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