「新感覚時代劇」「最高のエンターテインメント」!松平健・コロッケ・久本雅美・檀れいが語る、舞台『大逆転!戦国武将誉賑』の見どころとは?

インタビュー
舞台
2025.10.1
左から 久本雅美、檀れい、松平健、コロッケ

左から 久本雅美、檀れい、松平健、コロッケ

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2025年9月20日(土)東京・明治座にて開幕した『大逆転!戦国武将誉賑』(だいぎゃくてん!せんごくかーにばる)。

本作は、松平健コロッケ久本雅美檀れいら日本のエンターテインメント界を代表する4座長と、細川徹が描く奇想天外なストーリーを軸に笑いあり涙あり歌ありモノマネの無茶ぶりあり……そして最後はキャスト全員参加の「マツケンサンバII」で感動のフィナーレ!ありとあらゆるエンターテインメントを詰め込み2023年に大好評を博した『大逆転!大江戸桜誉賑』(だいぎゃくてん!おおえどかーにばる)に続く、“大逆転!シリーズ”待望の第2弾。

SPICE編集部は、出演する松平健コロッケ久本雅美檀れいの4座長に単独インタビューを実施。改めて出演への意気込みや、元気の秘訣などを聞いた。

松平健

松平健

――今回は戦国時代が舞台ということで、改めての意気込みと、今回1番楽しみなことを教えてください。

松平健(以下、松平):やはりこの4人がまた久しぶりに集まって、一緒に芝居ができることが何よりの楽しみです。今回は、前回の江戸時代とは違って戦国時代が舞台ということで、きっと前よりも忙しいはずです(笑)。それに、脚本・演出の細川徹さんがまた面白くしてくださって、我々もいろいろやらされるのでね(笑)。お客様がどう喜んでくれるのかも、もちろんすごく楽しみですね。

コロッケ:意気込みとしては、僕は今回はセリフをちゃんと覚えようと思っています! 楽しみなことは、セリフをちゃんと言い終わることです!(笑)

我々は個性が全く違う4人ですが、それぞれがどうしたらお客様に喜んでもらえるかを本当に考えていますし、この4人でやらせていただくと、今まで誰もやれなかったことをやっているというか、他ではあり得ない形でのエンタメがお届けできると思うんです。僕と久本ちゃんはどうにでも弾けられるけれど(笑)、松平さんと檀さんは弾けるところは弾けるものの、そこからすっと芝居に戻る。そういう面白さもあるんですよね。

今回は戦国時代ということで歴史上の人物ですから「この人とこの人が出て、こうなって、ああなるのかな?」などとお客様側も色々と知識をお持ちですよね。それを見事にひっくり返す面白さもあると思っています。実際に会ったことがある人はもう生きていないわけですから、「本当はこうだったんじゃない?」とあれこれ想像できるのも面白いですよね。楽しみしかないです。

檀れい(以下、檀):えっと……質問はなんでしたっけ?(笑)

コロッケ:檀さん、時々どこかに行っていますよね。買い物にでも行っているんですか(笑)

久本雅美(以下、久本):1回家に帰って、シャワーを浴びているんじゃない?(笑)

:あ、思い出しました!(笑)やはりこの舞台はこの4人ならではのものだと思いますし、細川さんだからこそ書ける脚本だと思っています。とにかく台本は読んだだけでも面白くて、家で大笑いしました。松平さんが演じる信長がお亡くなりになって、幽霊で出てくるというところからしても、普通はないお話じゃないですか(笑)。ページをめくる度に、次は何が起こるのだろうとドキドキしましたね。この楽しい脚本が、お稽古を通じてどうパワーアップするのか。一緒にお芝居する出演者の皆さんといろいろな意見を出し合いながら、楽しんでいきたいと思います。

コロッケ

コロッケ

久本:みなさんが仰ったとおりです。「天下を取る」というテーマがあって、登場人物は歴史の人物ではあるんですけど、正直、史実とは関係ないエンターテイメントが盛り沢山だなと思いますね。歌もあるし踊りもあるし、そしてサプライズ的な遊び心もあって。織田信長の豹変の仕方とか、お濃さんの可愛らしさとか、すごく見どころ満載! 歴史云々というよりも、どれだけお客様に喜んでもらえるかを追求したエンターテインメントだと思います。お客様に絶対に喜んで帰ってもらうんだという意気込みがすごく感じられる本です。

松平:本当にそれぞれの個性を生かしてくださっていますよね。

久本:本当に! 個性を生かして、それを最高のエンターテインメントにまとめてくださっているんです。

コロッケ:新感覚時代劇だと思っていいですよね。時代劇としては“あり得ない”物語を、これだけの錚々たるメンバーでやるわけですから。本来ふざけなくていい方々が真剣にふざける。これ自体、もうとんでもないことですよ(笑)

久本:そうそう、真面目にふざけるからいいんですよね。本当にこの公演でしか見られないと思います。これから始まる稽古では、どうやったらもっと面白くなるのかなど、いろいろ悩みながら削ったり膨らませたりしていくと思います。私はその作業がとても好きなので、ここからまたどう変わっていくのかも本当に楽しみです。

――製作発表会見でも、本作では「無茶ぶり」がたくさんされることが明かされていました。松平さんと檀さんとしては、「無茶ぶり」に対してはどんなお気持ちで臨んでいらっしゃるんですか?

松平:もうそれはお客様のために頑張るしかないという気持ちです。

:私ももちろんお客様のためですが……松平健さんがこんなに真面目にものまねに取り組んでいるのに、私がやらないわけにはいかないではないですか(笑)。(松平さんは)本当に本当に真面目なんですよ。前回の台本でキャラクターの真似をするという記述があったんですけど、ずっと自席で練習されているんです(笑)。「もっとこうした方がいいかな、どうかな」なんて言いながら。健さんがここまでやるなら、私もちゃんとやらないと! 今回もついていきます(笑)

久本:いや、お二人とも最高ですよ。その無茶ぶりのシーンは本当に面白いので、私も含めて舞台上に出ていない人間もみんな舞台袖に集まって見ていますからね(笑)

コロッケ:今回はパワーアップした無茶ぶりをしたいです。前回と同じことをやっていても、ね!

松平:頑張ります(笑)

ーーまた、本作の見どころと言えば、フィナーレの「マツケンサンバII」だと思いますが、今回も期待してよろしいですか。

松平:はい。もともと「マツケンサンバII」はフィナーレのために作った曲なんです。今回も皆さんに盛り上がって帰ってもらえたら嬉しいです。改めてこのメンバーで「マツケンサンバII」ができるのはすごいことだなと思いますよ。

久本:いやいや、こちらの方が光栄ですよ(笑)

コロッケ:これはもう武器ですからね。誰も勝てない、松平さんの武器ですよ。

久本:これを出されたらみんなひれ伏す、すごいカードですよね。

コロッケ:僕はたまにDJをやることがあるんですが、やはりそこで「マツケンサンバII」をかけると、本当に年齢関係なく盛り上がるんですよ。全員が喜んでくれるんです。これはすごいことですよ。

久本:滅多に行かないカラオケのラストソングは「マツケンサンバII」ですもんね。みんなが歌って踊れるし、元気になれる。それを生で見られて、生で聞けて、一緒に踊れるなんて! 私はいつも言っていますけど、もうこの世に未練はありません。それぐらい楽しいし、嬉しいです。

――そういえば、子ども向けの歌絵本の中にも「マツケンサンバⅡ」が入っていました(笑)

松平:そうですか。赤ちゃんが泣き止むというのは聞いたことがあります。

久本:永遠に歌われ続けますね。

:皆さん仰るとおりですが、私も2年前に初めて踊らせていただいたとき、率直に嬉しかったですよね。華やかな衣装を着させていただいて、健さんと一緒に踊れるのが楽しかったです。

久本雅美

久本雅美

――前回は明治座150周年記念という節目の年の上演でした。改めて明治座への想いや思い出を教えてください。

松平:私は明治座にずっと昔から出させていただいていて。昔は着物を着たお客様も多かったですよね。時の流れとともに変わってきたことはあれど、楽しみに来られるお客様をあの空間で迎えられるのは、今も昔も変わらず、嬉しいことです。いろいろなお土産も売っていますし、ちょっと別世界な感じがして……すごく素晴らしい劇場だと思います。

コロッケ:歴史があるところでふざけられるなんて、こんなありがたいことはないですよね。今まで明治座の舞台には、錚々たる喜劇役者が立たれていますが、やはり時代に合わせて演目やキャスティングをされていて……。そんな中、やはりこの4座長のようなメンバーでやれることは、明治座の長い歴史の中でもなかなかないと思います。明治座に長年通っていらっしゃるお客様も多くいらっしゃるでしょうから、そんな目の肥えたお客様にも安心して見ていただける最高のエンターテイメントをお届けしたいです。

:劇場前には役者の名前が書いてあるのぼりが立っていたり、お土産物屋さんが豊富にあったり、喫茶ルームやお食事処があったり。もちろんお芝居も楽しいんですけれども、それ以外のところでも、お客様に楽しんでいただけるような空間がたくさんありますよね。明治座に足を運ぶと、ずっと楽しい時間を過ごせるつくりになっている。そんな歴史ある明治座の舞台に立てることが私自身も嬉しいですし、しかもまたこの4人が帰ってきたということで、楽しみしかないです。

久本:私は2年前に初めて明治座に立たせていただきました。大きくて、歴史がある素晴らしい劇場ですから、まさか自分が立てるなんて1ミリも思っていなかったんです。それがご縁あって、大スターの皆さんと一緒に立たせていただけて……感慨深いものがありますよね。先ほどれいさんが仰ったように、のぼりに自分の名前がはためいているのがまた嬉しくて。今までお世話になった方に感謝を伝えられるというか、恩返しできるというか、そんな気持ちになるんです。

観に来てくださるお客様は、明治座が大好きで、舞台が大好きで、目の肥えた方ばかりだと思うと、不安と緊張もあったんですけども、本当に素晴らしい作品と共演者に出会えて、喜んでいただいたんですね。だから今回の第二弾もまた皆さんに喜んでいただけるようにしなければという、使命感というか責任というか、そういうものを持ちながら、楽しんでやりたいです。

檀れい

檀れい

――最後に、第一線で活躍されている皆さんの元気の秘訣を教えてください!

松平:お客さんの笑顔ですよ。これがあるから頑張れる。

久本:いや、わかる! 絶対そうですよね! 人間ですから「疲れているな〜」とか「調子が上がらないな〜」とかそういうときもあるんですけど、舞台に立って、皆さんがわっと笑ってくださったら、一瞬にして疲れがとれますもん!

コロッケ:長い公演だと「もう無理なんじゃないか……」という疲れのピークが来るじゃないですか。それでもお客様の拍手や笑顔には救われますよね。

久本:栄養ドリンクを飲んだり、睡眠をとったり、整体に行ったり、そういうケアも大事なことなんですけど、それよりも何よりもお客様の笑顔と拍手と笑い声に勝るものはないんですよ。

:本当にそうですね。2年前も、本編が終わった後に、フィナーレの「マツケンサンバⅡ」でお客様がサンバ棒やペンライトを振って踊ってくださったんですよ。客席と一体になって、みんなで歌い踊った後の、皆さんの弾けるような笑顔!ああ、頑張ってよかった。明日も頑張ろうと思いました。

久本:お客様に元気になってもらいたいと思いながら、こちら側が元気をもらっているという感じでしたね。今回も本当に楽しみです!


『大逆転!戦国武将誉賑』 は10月19日(日)まで明治座にて上演。その後、11月8日(土)~11月24日(月・休)大阪・新歌舞伎座にて上演される。

取材・文=五月女菜穂 撮影=中田智章

公演情報

『大逆転!戦国武将誉賑』(だいぎゃくてん!せんごくかーにばる)
 
脚本・演出:細川徹
出演:松平健 コロッケ 久本雅美 檀れい
立花裕大 赤澤遼太郎/丹羽貞仁 真砂京之介 大堀こういち 冨田昌則 瀬野和紀 梅垣義明
今川宇宙 水湊美緒 カムイ
高倉百合子 夢咲みのり 中冨杏子 千葉のぶひろ 那須沙綾 兵頭有紀
片伯部浩正 村岡友憲 じゃっき~ 佐伯啓 新井美羽 渡辺窓日

公演日程:
◆東京公演 2025年9月20日(土)~10月19日(日)明治座
◆大阪公演 2025年11月8日(土)~11月24日(月・休)新歌舞伎座
 
情報:
◆東京公演(全席指定・税込):[平日]S席14,000円/A席7,000円[土日祝]S席15,000円/A席8,000円
◆大阪公演(全席指定・税込):1階席14,000円/2階席7,500円/3階席4,000円/特別席14,500円
 
東京公演公式ホームページ:https://www.meijiza.co.jp/info/2025/2025_10_02/
大阪公演公式ホームページ:https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20251108.html
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